町の住環境保全運動が盛んであった頃の西洗自治会のアンケートの結果ですが、フェンスは見通しのいいものがいいというのが大半の意見でした。見通しのいいフェンスとは細いアルミ棒の柵ようなフェンスを言っていると思います。ブロック塀は地震で倒壊しやすい危険があります。生け垣は剪定をしっかりやっていないと枝葉が道にはみ出し、通行の邪魔になっていることが多いと思います。見通しの悪いフェンスは、実は自分の庭も道も狭苦しく感じさせるマイナス効果を持っています。見通しの悪い囲いは、特に十字路の角地にある場合、車や人が十字路に侵入して来るかどうかわからなくするため危険です。
見通しのいいフェンスにする、さらにはフェンスなしにすると、町が広々とした感じになり、通行人も家の人も気持ちが明るくなる効果があります。通行人から家を覗きこまれるから嫌だという人が多いと思いますが、家の中まで覗きこむ通行人はまずいません。美しい庭の家の場合、通行人の目はまず庭どまりです。まちなかの道を歩いていて美しい庭を見ると、心が和みます。家の人の奥ゆかしさを感じます。
家を開けっぴろげにしておくと泥棒は、短時間で家に入り、盗むかもしれません。部屋を無人にする場合はやはり窓を閉め、レースのカーテンで家の中が見えないようにした方がいいでしょう。しかし、警察のお話しでは、庭が見えない家の方が泥棒しやすいそうです。通行人や近所の目が行き届かないためかえって泥棒は安心して庭に入り、窓ガラスを割ったりして窓を開け、家に侵入するとのことです。
日限山4丁目のような住宅街は、町を美しくするためには、庭と家を美しくするのが一番効果的です。特に庭については、町の人はすべて庭師と呼ばれるようになって、各々がちょっと自分なりの特徴を出して、美しい庭づくりの工夫努力をし、さらに見通しのいいフェンス、さらにはフェンスなしにすると、見違えるように町が美しくなると思います。自分の庭・家が、美しい町の重要な構成要素になります。
なお、日限山1・2丁目(日限山自治会)では、みんなが協力して町の美化運動としてまちなかの道の清掃に力を入れているそうです。こうすると、道から見た自分の家・庭・フェンスの美しさが気になるようです。これは町の美化運動の重要な一歩になると思います。
自分の庭・家を美しくする、次の段階として道から見ても美しい庭・家づくりを心がける、その次の段階として、通行人にも自分の家の庭・家の美しさを楽しんでもらう。残るは、蜘蛛の巣町(電線電柱の町)からの脱却に成功すれば非常に美しい町になるのではないでしょうか。周辺の美しい舞岡公園やその他の緑地帯と融和した美しい日限山4丁目、これは比較的実現が容易なことではないでしょうか。みんなが協力して工夫努力すれば世界的に美しい町として紹介される町になることも夢ではありません。