信州山里だより

大阪弁しか話せないの信州人10年目。限界集落から発信している「山里からのたより」です。

農業講座

2012年03月15日 23時53分25秒 | Weblog
2012年3月15日(木)記

今日はJAが主催する「グリーン農業講座」の閉講式でした。

昨年の4月から、月平均1回、合計10回、その時節にあった講座がありました。
たとえば4月には春野菜の栽培管理、5月には果樹技術の基礎、6月は果菜(ナス、トマト、キュウリなど)の仕立て方法、といった具合に。
もちろんこうした「農業技術」ばかりというわけではなく、1月には確定申告のやり方などの内容もありました。

そしてこの講座内容は「一般的な農業技術の習得」ということになっていて、対象が定年帰農者や農家女性、(少々大規模な)家庭菜園愛好家とされています。
しかし確かにそういう方もいますが、実際はプロの方のほうが多いようでした。
ここでいう「プロ」とは、特定の品種を大量に作って出荷する人のことをいいます。たとえばブドウ農家とか、リンゴ農家、コメ農家、ピーマンとジュース用トマトと大根を出荷している農家などです。

実はこの場合、それぞれに「部会」が組織されていて、その時節に応じた講習会があったり営農指導員(技術員)が個々に指導したり、ということをしています。
私はリンゴを作っているので「リンゴ部会」に属しているのですが、この部会の場合、その時々に応じた内容、たとえば剪定講習会だの摘花・摘蕾方法だの、『新わい化』の栽培方法についてだの、ま、専門的な講習会がいろいろあり、それだけでなく自分自身が希望すれば親切に圃場まで技術員さんが来てくれる。

ただこうした専門以外のものについては勉強の機会は案外少ないようで、親兄弟や近所などの身近な人から学んだこと、あるいは自分で勉強したという、いわゆる自己流の場合が多い。
こうした人々にとって、この講座はありがたい存在になります。
たとえばずっと農業を生業(なりわい)としていた人ですら、この講座で学んだことを「恐る恐る」試してみたら、例年に比べて格段に収量が増えた、と閉講式後の懇親会で話していました。

つまりこうした講座は、自分自身の思い込みや当たり前と思っていたことが、「それはちょっと違う」とか「新しい方法、違った方法もある」ことを気づかさせてくれるいい機会となります(こんなことは農業に限らずいろんな世界、様々な分野にあります。だから自己啓発や勉強が大切ということですね)。
さらに農薬の認可変更や使用基準も含めた農水省の新指針なり通達なりをも習得できるし、1年に1回開かれるJA地区懇談会以外の内容も知ることもできる。
それに、向上心に満ちている農家とも知り合いになれることも大きな魅力の一つです。

この講座は何年続いているのか知りませんが、受講者が年々増えているそうです。
昨年までは「何人まで」という制限があったそうですが、今年度からは希望者全員に参加してもらうようです。で人数が多ければグループ分けか、もしくは受けたい品目別(果樹だの蔬菜だの)に分けるかもしれないということを、事務局の方が懇親会の席で言っていました。

私は今年度も受講するつもりなので、受講の申し込みをしてきました。
というのも毎回知らないことを知る楽しみがあるし、長年ずっと疑問に思っていたことが一気に「そうだったのか」と腑に落ちたときの瞬間は、自分の進歩が実感できた喜びでもあります。また今年とは違った講師(技術員)がどんなことを教えてくれるのかという期待感もあります。
そして不思議なことに、自分の畑により一層の愛着を感じてくるし、他人の畑にも興味津々となってきます。


付録。
ちなみにこの講座は有料です(最近有料になったようですが、年1,000円!)。
懇親会は希望者のみで、参加費1,000円(知った人がいない中、参加するのは躊躇したのですが結論は「参加して正解」でした) 


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