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※症例は患者様の同医済み.

「せながにがる」難解な広島弁の症状

2012-07-01 00:00:58 | 運動器(手足.腰.肩の関節と筋肉)
「せながにがる。」とは症状の性質を表す広島弁ですが、難解と思われることでしょう。仕事で広島の病院にこられたお医者さんが広島弁が理解できず苦労したということを本に書かれてました。広島に住んでいてなんとなくは理解してましたが実際のところはわかってませんでした。
「にがる」とは慢性的な痛みの場合によく聞かれ、ぎっくり腰のような急性の場合にはあまり聞かれません。辞書には「苦る」として出てますが、こちらは「にがい顔をする。」という顔の表現としてなので使い方は違います。最初は鈍痛の動詞的な表現と思ってましたが、鈍痛よりもやや痛みが強く少し広い範囲という印象です。なので、背中、腰、、腹などにに使われて、指とかピンポイントでは使われません。また首から上、胸でも使われません。具体的には脊椎の圧迫骨折、分離滑り症、腹部、の痛みです。「せながにがる」の「せな」とは背中ですが詳しく聞くと下部胸椎と上部腰椎辺りを示されるので、やはり脊中の圧迫骨折の多発部位です。
腹がにがるというのは持続的な痛みでこれも鈍痛よりやや強い感じです。だいたい臍周囲を抑えて言われるので、十二指腸、大腸あたりか胆石、尿路結石が考えられます。また急性膵炎やイレウスのような激しい症状でなく、どちらかというと慢性化した胃炎、大腸炎などの場合に使われます。

共通していることは亜急性か慢性疾患でたまに持続的な痛みを誘発する疾患で使われています。そう考えていくと結局国語辞書に書かれていた意味が近いことになります。

このような慢性疾患のうち腰や背中の老化による筋肉痛は鍼灸の保険適応となります。まず痛む局所の筋緊張緩和、障害部位の周囲の血行改善を目的に行われます。骨粗鬆症に対してマッサージや指圧を行う場合に力加減を考えないと骨折してしまいます。なのである程度の経験がある有資格者が安心です。
鍼灸は骨折はないので安心な治療と言えますが高齢者や亜急性の場合は強い刺激にならないようにすることが肝要です。病気によっては知覚鈍麻を起こして折られる場合もあり、鍼を響くまでやってその後激痛がきたとか立てなくなるということもあります。
実は免許を取って間もない頃、高齢者に鍼をして一晩立てなくしたという苦い経験があります。昔のことですが未だにその患者さんの顔と声が脳裏に焼き付いてます。
あと「脳が悪い」とか「歯がはしる」といいう広島弁がありますが次回に書きます。

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