「歯がはしる」と言われる広島人がおられます。歯痛の感覚の一つです。「歯が痛む」という言葉があるのになぜ「はしる」という表現をするのでしょうか?「はしる」の国語的意味は、「ある方向に通ずる。割れる。罅が入る。ある方向に一足とびに向かう。急速に、または一瞬その状態が発現する。」いずれも早い動きを意味し一定の距離があることがわかります。
難しく考えなくとも「歯に痛みがはしる」を短くしたものかもしれません。どちらにしても、広島人は「痛む」と「はしる」は使い分けています。
歯痛は、歯およびその周囲組織の疾患から生ずる三叉神経分布領域の痛みで、鋭痛なので神経線維は細いA繊維系です・。なので神経線維で使い分けてはいません。
疾患として考えた時、歯髄の病変によって起こる知覚過敏症がありますがこれは一時的なもので、「しみる」という表現となるので、これは該当しません。
まず歯髄炎によって起きる痛みでは、:急性の場合は激しい自発痛ですが、慢性の場合はわずかな誘発痛です。
歯周炎で急性化膿性歯周炎による痛みは激烈な痛みとともに腫れ上がりますが、慢性化すると和らぎます。急性単純性歯周炎は化膿性とは違い痛みが激しくありません。
これらから、痛みの激しいものを消して、「はしる」の国語的解釈を照らし合わせると、
[慢性歯髄炎.慢性化膿性歯周炎.急性単純性歯周炎]などとなり、それ以外を「痛む」と表現していることになります。
いずれも炎症性の痛みなので局所の鍼灸治療は積極的にできません。そうなると離れたツボを使うことになります。
まず上あごであれば手の「温溜」、下顎であれば、背中の「厥陰兪」か足の「衝陽」といったところでしょうか。
ほかにもたくさんありますが歯痛は鍼灸治療では虫歯、歯肉炎、歯槽膿漏などという病変がないものに限ります。
東洋医学では痛みの種類が重要な情報となり、このような微妙なニワンスは証(東洋医学的診断)をたてる上で有用です。ただしこれらの広島弁を理解しているという前提です。
次は、「脳がわるい」という広島弁を考えてみます。
難しく考えなくとも「歯に痛みがはしる」を短くしたものかもしれません。どちらにしても、広島人は「痛む」と「はしる」は使い分けています。
歯痛は、歯およびその周囲組織の疾患から生ずる三叉神経分布領域の痛みで、鋭痛なので神経線維は細いA繊維系です・。なので神経線維で使い分けてはいません。
疾患として考えた時、歯髄の病変によって起こる知覚過敏症がありますがこれは一時的なもので、「しみる」という表現となるので、これは該当しません。
まず歯髄炎によって起きる痛みでは、:急性の場合は激しい自発痛ですが、慢性の場合はわずかな誘発痛です。
歯周炎で急性化膿性歯周炎による痛みは激烈な痛みとともに腫れ上がりますが、慢性化すると和らぎます。急性単純性歯周炎は化膿性とは違い痛みが激しくありません。
これらから、痛みの激しいものを消して、「はしる」の国語的解釈を照らし合わせると、
[慢性歯髄炎.慢性化膿性歯周炎.急性単純性歯周炎]などとなり、それ以外を「痛む」と表現していることになります。
いずれも炎症性の痛みなので局所の鍼灸治療は積極的にできません。そうなると離れたツボを使うことになります。
まず上あごであれば手の「温溜」、下顎であれば、背中の「厥陰兪」か足の「衝陽」といったところでしょうか。
ほかにもたくさんありますが歯痛は鍼灸治療では虫歯、歯肉炎、歯槽膿漏などという病変がないものに限ります。
東洋医学では痛みの種類が重要な情報となり、このような微妙なニワンスは証(東洋医学的診断)をたてる上で有用です。ただしこれらの広島弁を理解しているという前提です。
次は、「脳がわるい」という広島弁を考えてみます。