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※症例は患者様の同医済み.

尿路結石(腎結石、膀胱結石)の東洋医学的物理療法

2009-07-12 06:07:00 | 泌尿生殖器
ある朝一番に予約していた患者さんからキャンセルさせてくださいという電話がありました。電話口の声からちょっと、普通ではないものを感じたので、「キャンセルとはめずらしいですね、どうされましたか?」と聞くと、10日以上前から、腎結石で七転八倒しているというのです。それで今日も泌尿器科に行くため、鍼灸治療をお休みしたいという旨でした。薬物治療で自然排出を促すという治療方針らしいので、、できれば泌尿器科の帰りに、こちらへ立ち寄ってくださいと言いました。

昼前にこられまして、入るなり、「治るんですか?」と不信そうに尋ねられましたが、「悪くはしませんよ」と言い、さっそくベットの上に上がってもらいました。
本来なら脈診とか、いろいろと患者さんの病気の情報を集めなければならないのですが、1秒でもはやく痛みから開放されたいという状況なので、すぐさま治療点を探しました。足に2箇所、腰に二箇所の反応点を見つけたので、そこに鍼治療を施しました。
治療が始まり、15分くらいたったころでしょうか、もう痛みは半分以下になってました。
翌日病院で検査したところ、結石はかなり降りているということでした。
4日後に聞いてみると、もう結石は出て痛みもないということでした。

腎結石を含め尿路結石は鍼灸治療が著効があるというのを知って置いてほしいのです。泌尿器科で薬物治療という方針であれば、鍼灸適応だと考えてます。
ただし、この症例のように、手術しない、自然排出が可能な5mm以下のものに有効です。
さらにこの方の場合は、常用薬がなかったことも治療をらくにさせてくれた要因です・

ちなみに治療概要を記しておきます。
仰臥位で、腎経を触診しました。この方の場合は三陰交に著名な反応があったので、そこに静かに刺鍼しました。三陰交は、足の3陰経が交わるところですが、腎経は、最下部を流れているのでやや深めに刺鍼しなければなりません。ゆっくり刺鍼し、2~3分たったくらいから、痛みが和らいできたといわれたので、、今度は腹臥位で腰部の刺鍼です。だいたい腎兪と志室の中間辺りに抑えると痛む箇所があったのでそこへまた静かに刺鍼しました。これも数分かけて刺鍼しました。
本来なら、この2穴でよいのですが、もともと耳鳴りがするくらいの肩こりをということで治療していた方なので、肩こりの治療を軽めにやってあげました。

鍼灸を学ばれている方はお気づきでしょうが、耳鳴りと腎結石、やはり腎気は耳につうじています。

最初の痛みは下腹部から脇腹に出たということです。これだけでは尿路結石を疑うには情報は少ないですが、だいたい尿路結石は夏場に多いというのも特徴なので専門医に精査を依頼する時はそのへんを考慮し、何科に紹介するかの材料とします。

昔、鍼治療をした翌日、下腹部が痛むという患者さんがおられ、内科に紹介し、さらに、わからないので、MRIを撮るという事態になったことがあります。
結局、その日の夕方、おならをしたら治まったということでした。
高齢者になるとこのような事もあるのでご注意を。

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