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『ザ・マジックアワー』

2008年06月09日 00時10分22秒 | 映画レビュー
原題: The Magic Hour
製作年度: 2008年
別題:-
製作国・地域: 日本 上映時間: 136分
監督:三谷幸喜
製作:亀山千広、島谷能成
プロデューサー:重岡由美子、前田久閑、和田倉和利
エグゼクティブプロデューサー:石原隆
企画:清水賢治、市川南
脚本:三谷幸喜
撮影:山本英夫
美術:種田陽平
編集:上野聡一
音楽:荻野清子
VFXスーパーバイザー:渡部彩子
VFXプロデューサー:大屋哲男
スクリプター:甲斐哲子
ラインプロデューサー:森賢正
衣裳デザイン:宇都宮いく子
照明:小野晃
装飾:田中宏
録音:瀬川徹夫
助監督:片島章三
ヘア・メイク:宮内三千代
出演:
佐藤浩市 村田大樹
妻夫木聡 備後登
深津絵里 高千穂マリ
綾瀬はるか 鹿間夏子
西田敏行 天塩幸之助
小日向文世 長谷川謙十郎
寺島進 黒川裕美
戸田恵子 マダム蘭子
伊吹吾郎 鹿間隆
浅野和之 清水医師
市村萬次郎 菅原虎真
柳澤愼一 高瀬允
香川照之 江洞潤
甲本雅裕 太田垣直角
近藤芳正 今野貴之介
梶原善 西さん
阿南健治 野島
榎木兵衛 なべさん
堀部圭亮 バンビ
山本耕史 愚痴る男
市川亀治郎 カメ
市川崑 監督
中井貴一 磐田とおる
鈴木京香 小夜子
谷原章介 ニコ
寺脇康文 ワンチャイ・バンダラビカル
天海祐希 喪服の女
唐沢寿明 ゆべし
オススメ度:★★★★★

ストーリー:
港町・守加護(すかご)。街を牛耳るギャングのボス・天塩の愛人・マリに手を出してしまった手下のホテル支配人・備後。はたして天塩に捕まり絶体絶命となる。助かる唯一の条件として天塩が示したのは、5日以内に幻の殺し屋“デラ富樫”を連れてくること。条件を飲んだ備後だったが、そう簡単にデラが見つかるわけもなく、最後の非常手段としてニセモノを用意することに。そこで備後は、映画監督になりすまして無名の俳優・村田大樹を雇うと、映画の撮影と称して彼に殺し屋“デラ富樫”を演じさせ、天塩の前に差し出すのだったが…。

コメント:
これぞミラクル・マジックアワーだ!!
三谷幸喜の脚本家としての才能と監督としての手腕が奇跡的に融合し、見事な136分の”マジックアワー”ならぬ”爆笑アワー”が誕生した。

昨日は一人でTV放映の『THE 有頂天ホテル』を鑑賞し全く持って笑えなかった。もしかしたら自分には三谷作品は向いていないのではないか?と思いながらも、彼の作品に見切りをつけるつもりで、早速今日改めて彼の作品に手を出してみた。一人で『THE 有頂天ホテル』を観たのがいけなかったと反省したにも関わらず、またしても一人で映画館へ乗り込んだ。

だがそこに奇跡は待っていた…。

はっきり言って自分が映画館でこれほどまでに笑ったのは初めてだ。そして他の観客の笑い声をここまで聞いたのも。まさに映画館が一体となっていた。というより、笑の渦へ巻き込まれる他なかったのだ。

売れない三流役者が騙されているとも知らず、本物のギャング達を相手に名演技を見せるという、なんともバカバカしく現実離れしたお話。だがこのふざけたシチュエーションと真面目なセリフひとつひとつが奇跡的に噛み合っている。

おもしろい!おもしろすぎる!!

僕は三谷映画を多くは知らない。彼の監督としての才能もよくわからない。だがこの『ザ・マジックアワー』だけは間違いなくおもしろい作品だと言えるのだ。三谷流のこだわりと笑いが最高に詰まった作品はこれだけで十分。彼の映画監督としての才能が開化したことを証明できる作品がここに誕生したのだから。

また本作に登場する選りすぐりの名俳優の数々。

佐藤浩市、妻夫木聡、西田敏行、深津絵里、綾瀬はるか、小日向文世、寺島進、戸田恵子、中井貴一、鈴木京香、香川照之、天海祐希、唐澤寿明…

これも三谷幸喜が監督として認められている証なのだろう。もしひとりでも欠けたらどうなっていたことか。本作は間違いなく”奇跡”の映画なのだ。三谷幸喜の全てが生んだ『ザ・マジックアワー』。一人で鑑賞するのではなく、大勢の観客と一緒になって笑って頂きたい。


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