シネブログ

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『レッドクリフ Part I』

2008年11月01日 18時41分42秒 | 映画レビュー
原題: RED CLIFF/赤壁
製作年度: 2008年
別題:-
製作国・地域: アメリカ/中国/日本/台湾/韓国 上映時間: 145分
監督:ジョン・ウー
アクション監督:コリー・ユン
製作:
テレンス・チャン
ジョン・ウー
製作総指揮:
ハン・サンピン
松浦勝人
ウー・ケボ
千葉龍平
チン・ウェン・ハン
キム・ウデク
ユ・ジョンフン
ジョン・ウー
脚本:
ジョン・ウー
カン・チャン
コー・ジェン
シン・ハーユ
撮影:
リュイ・ユエ
チャン・リー
美術:ティム・イップ
衣装デザイン:ティム・イップ
音楽:岩代太郎
主題歌:アラン
出演:
トニー・レオン 周瑜
金城武 孔明
チャン・フォンイー 曹操
チャン・チェン 孫権
ヴィッキー・チャオ 尚香
フー・ジュン 趙雲
中村獅童 甘興
(特別出演)
リン・チーリン 小喬
ユウ・ヨン 劉備
ホウ・ヨン 魯粛
バーサンジャプ 関羽
ザン・ジンシェン 張飛
トン・ダーウェイ 孫叔材
ソン・ジア 驪姫
チャン・サン 黄蓋
オススメ度:★★★★★

ストーリー:
西暦208年。帝国を支配する曹操は、いよいよ劉備軍、孫権軍の征討に向け80万の大軍を率いて南下を開始した。最初の標的となった劉備軍はわずか2万。撤退が遅れ、曹操軍に追いつかれてしまい全滅の危機に。しかし、関羽と張飛の活躍でどうにか逃げ延びることに成功する。軍師の孔明は、劉備に敵軍である孫権との同盟を進言、自ら孫権のもとへと向かう。しかし、孫権軍では降伏論が大勢を占めており、孔明は若き皇帝孫権の説得に苦心する。そんな時、孔明は孫権軍の重臣・魯粛の導きで、孫権が兄と慕う司令官・周瑜と面会することに。最初は互いに警戒心を抱いていたものの、次第に2人は相手への尊敬と信頼を深めていく。

コメント:
三国志の中で最大の見せ場となる“赤壁の戦い”を全2部作で描く歴史スペクタクル巨編の前編。今回はPart Iということもあって本当に序章の序章に過ぎない状態で締め括られている。

過去に何らかの形で三国志に興味を持った人であれば、とても話に入りやすい構成になっているだろう。ちなみに僕が三国志を知ったのは、ゲームソフトとして発売された「三国無双」をやり始めたときだった。そのため一通り有名なエピソードと登場人物の知識は持っている上での鑑賞だった。

個人的ではあるが、本作に興味を持ったきっかけは三国志が描かれているということよりも、これを映画化する監督があのジョン・ウーであったからだ。ジョン・ウー監督といえば、かつて香港ノワールを作り出した張本人で、代表作といえば間違いなく『男たちの挽歌』といえるだろう。『男たちの挽歌』といえば、義理と人情を題材にして裏切りや復讐、そして終わりなき闘いを悲壮感溢れる演出で手掛けられた作品として有名だ。そんな義理と人情を描くことに長けたジョン・ウー監督がなぜ本作を手掛けることになったのか?

その理由こそ、三国志に登場する数多くの人物に秘められた義理と人情を描きたかったところにあると思うのだ。”知の孔明”、”情の周瑜”、”愛の小喬”など戦を交えて繰り広げられる人間関係を彼ならではの演出で描ききることが目的なのだろう。少なくとも僕は全2部作を、その人間関係に重点をおいて鑑賞してみようと思う。

とはいえ、感情移入するにはいくつかの見所は必要になってくる。それについては全くもって心配することはない。ジョン・ウー監督ならではのアクションセンスが光っており、リアルにそして迫力のある映像で見せてくれている。中でも一番の見所は、曹操軍を陸地で迎え撃つ際の”九官八卦の陣”。本当にこんな作戦があったのだと思うと、もうスゴイの一言しかない。緻密に練られた孔明の策を映像化する大変さが見ていて伝わってくるようだった。またその中で趙雲、関羽、張飛らが”1 対 多”で繰り広げる戦闘の数々も鳥肌ものである。そういえば『男たちの挽歌』シリーズでも、一人で敵を一層してしまうシーンが多々あったなと思い出せられる。まさにジョン・ウー監督のこだわりの詰まった作品だといえるのだ。

そして最後に忘れてはならないのが”白い鳩”。ジョン・ウー監督のシンボルとして毎回使われるものだけあって、これが登場したときにはニヤリとせずにはいられなかった。

と、思った矢先Part Iはここで終了となる。
早い!早すぎる!!本当の戦いはこれからなのに!!!
そのままエンドロール後にはPart Ⅱの予告編が始まり200%の期待感を持ったところで席を立つしかないのであった。さすがにこのやり方はずるいと思ったが、Part Ⅱも十分期待できそうなので許すとしよう。と、いいつつも2009年4月公開までは長いと思わずにはいられない今日この頃である。


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