シネブログ

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『グエムル -漢江の怪物-』

2007年03月08日 01時33分44秒 | 映画レビュー
製作年度:2006年
上映時間:120分
監督:ポン・ジュノ
出演:ソン・ガンホ 、ピョン・ヒボン 、パク・ヘイル 、ペ・ドゥナ 、コ・アソン 、イ・ジェウン
オススメ度:★★★☆☆

ストーリー:
ソウルの中心を東西に貫く大きな河、漢江(ハンガン)。その河川敷で売店を営むパク一家は、家長のヒボン、長男カンドゥ、次男ナミル、長女ナムジュ、そして彼らの愛情を一心に受けるカンドゥの娘ヒョンソの5人家族。ある日、いつものように人々が河川敷でくつろいでいると、突然、正体不明の巨大な生き物が出現、驚異的なスピードで動き回り、逃げまどう人々を次々と食い殺し始めた。店番をしていたカンドゥも中学生になる一人娘ヒョンソの手を握り逃げ出すが、混乱の中で手が離れ、ついにヒョンソは怪物に連れ去られてしまうのだった。その後、政府はグエムルが感染者を死に至らしめるウィルスの宿主であると発表、カンドゥたちパク一家も強制的に隔離されてしまう。悲しみに暮れるパク一家だったが、そんな時、カンドゥの携帯に死んだと思われたヒョンソから助けを求める一本の電話が入る。カンドゥはいくら訴えても取り合おうとしない政府の協力を諦め、残された一家4人でヒョンソの救出に向かうのだったが…。



コメント:
僕にはこの映画の意図するものがわからない。
しかし”怪獣映画”というよりは”社会風刺映画”というイメージが強かったのは確かだろう。

一番印象が強いのは米国に対する皮肉に満ちている点だ。
例えばこの怪物は米軍基地からのホルムアルデヒド大量投棄(実際にあった事件らしい)が原因だったり、所々でいかにも米軍が出しゃばってるイメージを与えたりと、おそらく監督は反米感情があるのだと思わせる箇所が多々あった気がする。
また韓国の不況な経済、不安定な政治など国民の不安要素となる様々な問題を垣間見ることができる。

この映画はそういった社会的観点を”怪物”という恐怖の存在を利用して観客に訴えたかったのではないだろうか?

まあそういう背景を考えれば、真面目な映画にせずシニカルな映画にしたというのも頷ける。
だがそれを伝えたかっただけだとしたらちょっと怪物のCGにかけた金額が高すぎる点に疑問を感じてしまう。
やはり監督は”怪獣映画”を作りたかったのか?
本当に意図するものははっきりしないが、そんなにけなすほどの映画でもないと思った。


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