シネブログ

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『ウルトラヴァイオレット』

2007年04月04日 00時07分27秒 | 映画レビュー
製作年度:2006年
上映時間:87分
監督:カート・ウィマー
出演:ミラ・ジョヴォヴィッチ 、キャメロン・ブライト 、ニック・チンランド 、ウィリアム・フィクトナー
オススメ度:★☆☆☆☆

ストーリー:
21 世紀末、新種のウィルスが蔓延、感染した人間は超人的な知能と運動能力を身につけるが、“ファージ”と呼ばれた彼らは感染後わずか12年で命を落とす運命にあった。ファージの能力を恐れた人間たちは、彼らの根絶を企て、政府によるファージ掃討作戦が開始される。追い詰められたファージは地下組織を結成、人間政府との激しい抗争を繰り広げる。やがて政府はファージ絶滅の切り札となる最終兵器の開発に成功する。ファージ側はその情報をつかむと、最終兵器強奪のため、最強の殺し屋ヴァイオレットを送り込む。かつて、感染した夫と子どもを政府に殺され復讐に燃えるヴァイオレットは、兵器の入ったケースを難なく奪い去る。しかしその直後、彼女は最終兵器がわずか9歳の少年であることを知るのだった。



コメント:
全く期待はしてなかったもののそれでも全く受け入れることのできなかった作品である。良かったところといえば、あのミラ・ジョヴォヴィッチの見事に割れた腹筋だけだろう。オープニングを観たところアメコミの映画化って感じがしたのだがどうやらそうではないらしい。1980年に公開されたジーナ・ローランズ主演作『グロリア』をコミックブック・アクションアドベンチャーとして甦らせたいというカート・ウィマー監督の情熱からスタートさせたものらしい。しかし結果的にその情熱すら感じることのできない仕上がりの作品だといえよう。

とにかく何から何まで雑な部分が多すぎる。まずストーリーだがこれは本当にわからなかった。87分というかなり短い上映時間にも関わらず、ほとんどがアクションシーンで使用されておりセリフがとても少ないのだ。前もって予備知識を蓄えておかないとちょっと理解しづらい内容だろう。そしてこの映画でほとんどの時間を費やしているアクションシーンも、現代のCG技術を使用した割にはお粗末な結果となっている。特に違和感があったのが、バイクでビルの壁を滑走するシーン。どう観ても背景と人物が合成しきれていない。もしわざとこういうシーンにしたのであれば申し訳ないが、とても見れたもんではない。

以前鑑賞した『イーオン・フラックス』も同じだが、近未来アクションというのはネタ的にも映像的にも限界がきているように思える。未来の世界を作るときに、建物はシンプルな構造にして、乗り物をちょっとおもしろいものにしただけで製作者側が満足している。本作ではそれでは物足りなかったらしく、意味もなく髪や服の色を変えて遊んでいるのだ。はっきり言ってそんなのはどうでも良かったりする。やはり一番大事なのは誰でもわかるストーリー展開とわくわくするような映像表現なのだ。

この先それらを満たした近未来アクションが出てくることはあるのだろうか…


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