シネブログ

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『モンスター・ハウス』

2007年07月12日 00時47分12秒 | 映画レビュー
原題:MONSTER HOUSE
製作年度:2006年
上映時間:90分
監督:ギル・キーナン
出演:ミッチェル・ムッソ 、サム・ラーナー 、スペンサー・ロック 、スティーヴ・ブシェミ 、マギー・ギレンホール 、ジェイソン・リー
オススメ度:★★☆☆☆

ストーリー:
12 歳の少年DJの家の向かいには、怪しげな古い家が建っていた。そこに一人で住むネバークラッカーは、近づく子どもたちをいつも大変な剣幕で怒り追い払う。ところがハロウィン前日、ネバークラッカーは心臓発作で倒れ、その家は無人に。その家の不気味な気配に怯えるDJは、親友のチャウダーに助けを求める。やがて、チャウダーがその家のチャイムを鳴らすと、なんと家が口を開けて彼らに襲いかかってきた。辛うじて逃げた2人だったが、翌日、今度は知らずに近づいた少女ジェニーが襲われそうになり、2人に助けられる。3人は警察に通報するが、大人たちはまるで相手にしてくれない。そこで彼らは、町を守るため、自分たちだけでその家を退治しようと作戦を立てるのだが…。



コメント:
最近のアニメーション作品といえば、子供も大人も無邪気に楽しめるようなものが多い。本作にもそんなことを期待して深く考えずに鑑賞したのだが、意外にもシリアスな内容が描かれていることに驚いた。

少年たちが力を合わせ、何でも飲み込んでしまう“モンスター・ハウス”に立ち向かうアドベンチャーアニメ…といういかにも子供が観て喜びそうな名目ではあるが、その“モンスター・ハウス”の過去には、サーカス団に動物として飼われていた女性の話や、その女性の死が原因で“モンスター・ハウス”の誕生に繋がったなど、笑って流せる内容ではなくなる展開に、途中から顔が引きつっていく自分がいた。まあ内容はそれぞれの捉え方次第で変わってくるのだろうが、個人的には本当に笑えなかった…。

また登場人物も、癖のあるキャラが多く、道徳的にあまりよろしくない行動(万引き・夜遊び・ゲームetc)を取るシーンが多く目に付いたのであまりいい気はしなかった。増してや感情移入なんてもってのほかだ。まあそれらも意図的に設定されたものだろうが、人によっては全く受け付けない内容であると言える。アニメーション映画としてはどこかバランスの崩れた作品である。

この映画の製作総指揮にスティーヴン・スピルバーグとロバート・ゼメキスの名前があるのもちょっぴりショックだ。もしこれを子供向けとして作ったとしたなら考え物である。ある程度物事の判断ができる子供に見せるのならいいのだが、これから小さなお子様と一緒に観ようと言う大人の方がいるならちょっと考え直した方がいいかもしれない。

まあ本作の唯一の楽しみ方と言えば、シュールに展開するストーリーを大人が笑い飛ばし「ありえねぇ~」と言いながら適当に鑑賞することに限る。やっぱアニメーションは気楽に楽しめる映画がいいなということに改めて気付かされた作品である。


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