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『ゴーストシップ』

2008年12月09日 00時11分40秒 | 映画レビュー
原題: GHOST SHIP
製作年度: 2002年
別題:-
製作国・地域: アメリカ 上映時間: 91分
監督:スティーヴ・ベック
製作:
ギルバート・アドラー
ジョエル・シルヴァー
ロバート・ゼメキス
製作総指揮:
ブルース・バーマン
スティーヴ・リチャーズ
原案:マーク・ハンロン
脚本:
マーク・ハンロン
ジョン・ポーグ
撮影:ゲイル・タッターサル
編集:ロジャー・バートン
音楽:ジョン・フリッゼル
出演:
ジュリアナ・マーグリーズ
ガブリエル・バーン
ロン・エルダード
イザイア・ワシントン
デズモンド・ハリントン
アレックス・ディミトリアデス
カール・アーバン
エミリー・ブラウニング
フランチェスカ・レットンディーニ
オススメ度:★★★☆☆

ストーリー:
1962年春、イタリアが誇る豪華客船アントニア・グレーザー号は、アメリカに向けて大西洋を航行中に突如消息を絶った。それからおよそ40年、ベーリング海を漂う謎の船が発見される。さっそく調査に向かったサルベージ会社“アークティック・ウォリアー”のクルーたちは、この船が40年間消息不明となっていたアントニア・グレーザー号であることを知る。さらに、無人の船内で大量の金塊を発見する。海洋法では公海上でこうした船が発見された場合、所有権は全て発見者に属することになっている。クルーたちは大喜びするのだったが…。

コメント:
過去に観た映画の中で一番の戦慄シーンを聞かれたとすると、本作を一番に答えるだろう。

冒頭で、船上でダンスを楽しむ多くの乗客が映し出される。
とても和やかな雰囲気だが、そこに軋む音を立てながら近づく不穏な影。
そのとき一本のケーブルがダンス会場に一本の赤い線を残す。
次の瞬間静止した体がひとつまたひとつと倒れていく。
そう、一瞬にして50もの体が見るも無残な姿に切断されてしまうのだった。

ここまで戦慄きを覚えるシーンは体験したことがない。
この映像を見た瞬間、観客は戦慄の船上へと招待されることになるのである。

生理的に受け付けることができるかどうかはこの最初のシーンで決まるかもしれない。あまりのグロさに不快感を覚えるか、それともあまりの衝撃度にスリルを感じるか。本作のハイライトといえばこの冒頭のシーンしかないが、ここで無理だと思った人はきっぱりと諦めるのが無難だと言えるだろう。

だけど、正直言うと…

タイトルにゴーストがついてるものの、そんなに怖いお化けが出続けるわけでもない。序盤のほとんどは人間同士が脅かしあってるし、一言で言えば”お化け屋敷の豪華版”でしかなく、完全にゴーストよりも人間の方が目立っているのだ。どちらかというとこの船を強奪しようとした人間の本心の方が恐いし、欲望に負けてその歴史を繰り返す人間が悲しい。

そして、在り来たりな脚本に最後まで盛り上がれないことにがっかり。

結局、最初のシーンで意気消沈してしまう作品なのだった。
まあこれだけのグロシーンを惜しげもなく見せた監督のこだわりに☆3つが限界だろう。

恐がりだけど、恐いもの見たさに多少興味を持って見てみるくらいの作品に最適だ。


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