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ルイスと映画泥棒

中国・韓国映画を中心に毎日観た映画の感想を記録。おすすめ度を☆で採点、☆四つ以上は必見の映画。

自虐の詩

2008年10月15日 | 邦画
 4コマ漫画の常識を覆(くつがえ)した業田良家の同名ベストセラー漫画を、『ケイゾク』『トリック』シリーズなどで独自の世界観を持つ堤幸彦監督が実写映画化。健気な妻と無口な夫が織りなす風変りな愛を通し、幸も不幸も乗り越えた人生の真実を描く。夫に尽くす幸薄いヒロインに中谷美紀。元ヤクザで無職な上に、ちゃぶ台返しが日課のイサオ役に阿部寛。共演にはカルーセル麻紀、遠藤憲一、西田敏行ら実力派がそろい、涙と笑いの現代版「夫婦善哉」(めおとぜんざい)を盛り上げる。

 あまり期待せずに観たが、めっちゃ面白いのにびっくり。ちゃぶ台をひっくり返すシーンがスローモーションで暗くないのが笑える。ヒロイン幸枝の生い立ちが随所で回想され、次第に理解できてくる。中谷美紀がいい。それと、中学生の頃の親友熊本さんと再会するラストシーンは感動ものだが、大人になった熊本さんがアジャコングだったのが、「やっぱり~!」と妙に納得してしまった。

おすすめ度  ★★★★★

製作年度: 2007年
監督: 堤幸彦
上映時間: 115分
キャスト/中谷美紀、阿部寛、遠藤憲一

魍魎の匣

2008年09月25日 | 邦画
 累計500万部を超えるベストセラー・シリーズの映画化第2弾。第49回日本推理作家協会賞に輝き、シリーズ最高傑作の呼び声も高い同名小説を原作に、古書店主の“京極堂”こと中禅寺秋彦と仲間たちが、3つの事件にかかわる恐るべき秘密を追う。監督は『突入せよ!「あさま山荘」事件』の原田眞人。主人公の京極堂を堤真一が演じる。原作者の京極夏彦に「びっくりした」と言わしめた大胆なアプローチと、独特のムードが漂う作品世界を堪能できる。

 京極夏彦作品が好きな人には面白い映画だろう。ちょっと長いのが不満。

おすすめ度  ★★★☆☆

製作年度: 2007年
監督: 原田眞人
上映時間: 133分
キャスト:堤真一、阿部寛、椎名桔平


ミッドナイト・イーグル

2008年09月22日 | 邦画
 猛吹雪の雪山を舞台に日本の安全を賭けた戦いが繰り広げられる、緊迫感あふれるサスペンスアクション。北アルプス山中に墜落した米軍ステルス爆撃機“ミッドナイトイーグル”に搭載されている特殊爆弾を巡る自衛隊と工作員の攻防戦を、大沢たかお、玉木宏、吉田栄作が危険な豪雪の山中で体当たりで演じた。危機にさらされた国を守る男たちのアクションとともに、それぞれの男たちの人生に共感できる感動ドラマとしても楽しめる。

 このようなストーリーを日本で作るとなんというか、観てるほううが恥ずかしくなる映画になる場合が多い。しかし、この映画はそんなでもなかった。でも、敵の工作員はいったいどこから来たの?とか、北朝鮮を想定しているにもかかわらず、一切国名を出さないとか、後輩の記者が雪山で銃で狙われているのに目立つ真っ赤なウェアを着てるのとか違和感は随所にある。
 
 でも、最後のナパーム弾のようなものをトマホークで打つという設定は納得だ。

おすすめ度  ★★★☆☆

製作年度: 2007年
監督: 成島出
上映時間: 131分
キャスト:大沢たかお、竹内結子、玉木宏


イノセンス

2008年09月20日 | 邦画
 気にはなっていた作品だが、アニメは苦手で、やっと観ることになった。押井守の世界には、一目置くも、もう一つのめり込めない。映像は、ところどころで「さすが」な部分もあるが、全体に難解で重い。でも、彼のような感性が時代を創っているのは間違い無い。

 独自のスタイルを貫き、海外の映画監督たちにも影響を与えている日本アニメーション界の鬼才・押井守。彼が人形というテーマに取り組んだ9年ぶりの待望の新作は、すでに世界中から注目が集まっている。テロが多発する近未来で、少女型ロボットの暴走事件を追うサイボーグ刑事・バトーと人形たちの出会いが退廃的なムードの中で描かれる。機械化する現代社会で、人間の存在価値を問うテーマは、深くて、哀しい。

次は、最新作「スカイ・クロラ」を観てみよう。

おすすめ度  ★★★☆☆

原題: INNOCENCE/Ghost in the Shell 2 : Innocence
製作年度: 2004年
監督: 押井守
上映時間: 99分
キャスト(声):大塚明夫、田中敦子、山寺宏一


舞妓 Haaaan!!!

2008年09月18日 | 邦画
 さまざまなルールや、しきたりが満載の“舞妓”の世界を舞台に、クドカンこと宮藤官九郎がオリジナル脚本を手がけた人情喜劇。舞妓と野球拳をするという夢をかなえるため、人生のすべてをかける男の姿をハイテンションに描く。監督は、宮藤脚本のテレビドラマ「ぼくの魔法使い」の水田伸生。舞妓しか愛せない主人公を「大人計画」の阿部サダヲが熱演。あでやかな舞妓姿を見せた柴咲コウが阿部、宮藤らのパンク・バンド「グループ魂」に参加し、主題歌を歌っていることにも注目。

 宮藤官九郎が嫌い。阿部サダヲの過剰演技も嫌いだ。だから、期待感もまったく無かったが、案の定、ハイテンションで性に合わない。救いは柴崎コウだけ。

おすすめ度  ★☆☆☆☆
 
製作年度: 2007年
監督: 水田伸生
上映時間: 120分
キャスト:阿部サダヲ、堤真一、柴咲コウ


パコと魔法の絵本を観た

2008年09月16日 | 邦画
 封きり二日後の9月14日に映画館で観賞。「嫌われ松子の一生」「下妻物語」は「邦画ベスト5」に入るので、その中島哲也監督作品は注目していた。結果は、納得のゆくものだった。

 ティストは「下妻物語」に近いが、今回はよりCGが多用されている。「下妻物語」にも出演していた役者、土屋アンナ、阿部サダヲ、小池栄子が出ているが、小池栄子などは終わってからエンドロールを観てはじめて気がついた。妻夫木聡も途中まで解らず、へたな役者だなあ、誰だろう・・・と思っていたら妻夫木聡だった。最後はザリガニ魔人役でちょっと面目は保ったけどね。それほど、特種メイクや入れ歯等で出演者が解らなくなっている。これらの俳優当ても面白いかも知れない。

 これは、伝説的な舞台「MIDSUMMER CAROL ガマ王子vsザリガニ魔人」を映画化。変わり者ばかりが集まる病院を舞台に、1日しか記憶が持たない少女パコのために、大人たちが思い出を残そうと奮闘する姿をファンタジックに描く。クライマックスで役者たちを3DのフルCGキャラクターに変身させ、彼らの生の演技と連動させていく大胆な演出が見せ場だ。

 中島映画の次作が楽しみだ。

おすすめ度  ★★★★★

製作年度: 2008年
監督: 中島哲也
上映時間: 105分
キャスト:役所広司、アヤカ・ウィルソン、妻夫木聡

ゲゲゲの鬼太郎

2008年09月11日 | 邦画
 1965年に誕生してから、日本に妖怪ブームを巻き起こした、奇才・水木しげる原作の同名人気漫画を実写映画化したエンターテインメント作品。幽霊族唯一の末裔(まつえい)の鬼太郎とその父親の目玉おやじ、そのほか個性的な妖怪仲間たちの奇想天外な活躍を描く。鬼太郎をウエンツ瑛士が演じるほか、ねずみ男に大泉洋がふんするなど豪華キャストが名キャラクターに新風を吹き込む。強力な魔力の妖怪石をめぐる物語や鬼太郎と事件に巻き込まれる女子高生の実花など、映画オリジナルの展開にも注目。第2作目『ゲゲゲの鬼太郎 千年呪い歌』は2008年7月公開されている。

 よくもまぁ、俳優というのは、何でもするもんだと驚く。笑ったのは、 輪入道の西田敏行、顔だけの出演だもんね。 大天狗裁判長が中村獅童だったり、 ろくろ首がYOUだったり、 砂かけ婆は室井滋。唯一まともな 天狐(てんこ)役は小雪だ。そんな意外なキャスト探しが面白かった。

 話のストーリーは、今ひとつだ。スケールが小さい。どうせ、ハチャメチャな映画なんだから、もっと徹底的に笑わせてほしいもんだ。 子泣き爺の間寛平なんか、真面目な演技に違和感を感じたくらいだ。 猫娘の田中麗奈も適役だが、色っぽさが中途半端だ。

おすすめ度  ★★★☆☆

製作年度: 2007年
監督: 本木克英
上映時間: 103分
キャスト:ウエンツ瑛士、井上真央、田中麗奈


さくらん

2008年09月10日 | 邦画
 本作がデビュー作となる世界的フォトグラファーの蜷川実花が、カリスマ漫画家・安野モヨコの同名コミックを映画化。華やかな江戸時代の吉原遊郭を舞台に、8歳で吉原に足を踏み入れ、やがて伝説の花魁(おいらん)となった女性の生き様を描く。主人公の花魁(おいらん)を演じるのは『下妻物語』の土屋アンナ。音楽監督を人気ミュージシャン、椎名林檎が務める。ヴィヴィットで斬新な映像世界と、女性の心情に深く迫るリアルなストーリーを堪能したい。ヒロインの先輩花魁(おいらん)を演じた木村佳乃と菅野美穂の大胆な濡れ場も必見。

 吉原を色鮮やかな世界で描いた映画。時代の先端を走る原作(コミック)と新人監督(写真家)、そして音楽が揃うとこんな作品になったというわけだ。作り手がみんな女性であることが驚きだ。
 
 土屋アンナは、評価が分かれるところだ。「下妻物語」の暴走族がそのままおいらんになった感が否めない。しかし、この作品はその違和感が良かったとも言える。アンナだからこそ時代を超えた不思議な世界ができたかもしれない。

 次の作品に期待しよう。

おすすめ度  ★★★★☆

製作年度: 2007年
監督: 蜷川実花
上映時間: 111分
キャスト:土屋アンナ、椎名桔平、成宮寛貴

下妻物語

2008年09月08日 | 邦画
 中島哲也監督作品「嫌われ松子の一生」「下妻物物語」に続き「パコと魔法の絵本」が9月13日に封きりされる。
 そこで、あらためて「下妻物語」をご紹介。観たことのない人は勿体無い。つまり、中島哲也監督作品は要チェックなのだ。

 笑えるし、感動もあるし、とにかくマンガのような不思議な世界である。新しい映画の世界がそこにはある。この人、間違い無くビッグになります。

 乙女派作家・嶽本野ばらの同名小説「下妻物語」を“映画化。ロリータをこよなく愛する主人公に深田恭子、地元ヤンキー役にティーンに絶大な人気を誇る土屋アンナと他にも個性豊かな共演者たちがインパクトを与えている。中島監督の映像センスが光る劇画のようなカット割りには要注目。まだ、観ていない人は必見の映画だよ。

おすすめ度  ★★★★★

製作年度: 2004年
監督: 中島哲也
上映時間: 102分
キャスト:深田恭子、土屋アンナ、宮迫博之


20世紀少年

2008年09月06日 | 邦画
 最初に断っておくが、この映画まだ観ていません。予習ですから、あしからず。

 この夏、一番の注目作がこの映画かもしれない。全3部作の一作目だ。日本のコミックが映画化され成功したのは、中国映画「墨攻」が記憶に新しい。それ以来の期待作となる。「ライラの冒険」3部作のような壮大なストーリーが想像される。 出演者選びが適確だと前評判が高い。

あらすじ:

 コンビニを経営するさえない主人公が、仲間とともに地球滅亡計画を阻止しようと立ち上がるSFサスペンス巨編。人気漫画家・浦沢直樹の同名原作を『自虐の詩』の堤幸彦監督が、総製作費60億円をかけて全3部作として実写映画化。主人公のケンヂを唐沢寿明が演じるほか、オッチョを豊川悦司が、ユキジを常盤貴子が務め、豪華キャストが多数出演する。邦画史上最大級のスケールで放たれる、本格科学冒険映画に期待と注目が集まる。


期待度  ★★★★★

製作年度: 2008年
監督: 堤幸彦
キャスト:唐沢寿明、豊川悦司、常盤貴子

パコと魔法の絵本

2008年09月05日 | 邦画
 9月13日封きりの映画で今、一番楽しみなのがこれ。。『嫌われ松子の一生』は「邦画ベスト5」に入るので、その中島哲也監督作品は注目だ。前評判はまずまず・・・のようだ。

 『下妻物語』『嫌われ松子の一生』の中島哲也監督が、伝説的な舞台「MIDSUMMER CAROL ガマ王子vsザリガニ魔人」を映画化。変わり者ばかりが集まる病院を舞台に、1日しか記憶が持たない少女のために、大人たちが思い出を残そうと奮闘する姿をファンタジックに描く。役所広司、妻夫木聡、土屋アンナなど豪華キャストが出演。クライマックスで役者たちを3DのフルCGキャラクターに変身させ、彼らの生の演技と連動させていく大胆な演出に注目。

期待度  ★★★★★

製作年度: 2008年
監督: 中島哲也
上映時間: 105分
キャスト:役所広司、アヤカ・ウィルソン、妻夫木聡

陰日向に咲く

2008年09月05日 | 邦画
 東京に暮らす“どこか日の当たらない”9人の人々が、一生懸命生きようとする姿を描く笑いと涙の群像ドラマ。人気お笑い芸人、劇団ひとりのベストセラー処女小説を基に、『その時は彼によろしく』の平川雄一朗監督が映像化した。主演を務めるV6の岡田准一、『NANA』の宮崎あおいら若手と、西田敏行、三浦友和らベテランたちが絶妙なアンサンブル演技で魅せる。ダメ人間たちがそれぞれの花を咲かそうともがく背中に胸打たれる。

 う~ん、よかった。「劇団ひとり」の小説の映画化なので、実はあまり期待してなかった。しかし、最初の頃は、バラバラの人々が後半、関連があり、つながるところが面白いし納得させられた。お笑いが絡んで、「劇団ひとり」の興味がある世界をうまく背伸びせず表現しているのが好感が持てる。

おすすめ度  ★★★★★

製作年度: 2008年
監督: 平川雄一朗
上映時間: 129分
キャスト:岡田准一、宮崎あおい、伊藤淳史

間宮兄弟

2008年09月01日 | 邦画
 30代になっても仲良く同居し続ける兄弟が、日常にささやかな幸せを見出しながら人生を送る姿を描いたドラマ。『阿修羅のごとく』の森田芳光監督が、人気作家・江國香織の同名原作に流れる空気感を余すところなく映像化した。『県庁の星』の佐々木蔵之介とお笑いコンビ“ドランクドラゴン”の塚地武雅が、絶妙なコンビネーションで間宮兄弟を好演。

 なんとも解らない映画だった。もてない兄弟が送るささやかな日常を綴っただけで、大きな事件は何も無い。あるのは、カレーパーティとゆかたパーティ。ふる里への帰京と兄の出張ぐらいである。

 良く言えば、現代の世相を現した絶妙の空気感を表現している作品・・・となるかもしれないが。悪く言えば、 何がいいたいのか、さっぱり解らない無駄な映画とも言える。

 私は、後者だ。

おすすめ度  ★★☆☆☆


製作年度: 2006年
監督: 森田芳光
上映時間: 119分
キャスト:佐々木蔵之介、塚地武雅、常盤貴子、沢尻えりか

母べえ

2008年08月06日 | 邦画
 久しぶりの日本映画。

 山田洋次監督が昭和初期につつましく生きる家族の姿をとらえて、現代の家族へのメッセージとしてつづった感動の家族ドラマだ。夫のいない家族を支える強くてけなげな母親を演じた主演の吉永小百合をはじめ、坂東三津五郎や浅野忠信、子役の志田未来、佐藤未来が、戦前の動乱に翻弄されながらも懸命に生き抜く人々にふんする。戦争の悲劇を描きながらも、平和や家族の大切さ、幸せとは何かを、改めて思い出させてくれる。

 昭和をけなげに生き抜いた家族をたんたんと描いた作品。戦前を中心に昭和時代が懐かしく描かれて興味深い。丸いちゃぶ台の食事風景は、味噌汁に御飯、そして魚の煮付けが1皿だ。あとは漬け物か。戦後生まれの私でも、小さい頃の食卓はこんなだった。おかずは一人づつでなく、一つの皿だったのだ。それが一人づつになったのはずっと後である。

 年齢的に吉永小百合は無理があるはずだが、そんなことは微塵も感じさせないのはさすがだ。回りを固める役者も良かった。

おすすめ度  ★★★★☆

製作年度: 2007年
監督: 山田洋次
上映時間: 132分
キャスト:吉永小百合、浅野忠信、檀れい


椿三十郎

2008年07月11日 | 邦画
 黒澤明監督と三船敏郎のコンビが1962年に放った傑作時代劇をリメークした、痛快時代劇エンターテインメント。黒澤のオリジナル脚本をそのままに、『サウスバウンド』の森田芳光監督が、邦画史上最も人々に愛されたヒーローをスクリーンによみがえらせた。椿三十郎を織田裕二、その宿敵である室戸半兵衛を豊川悦司が演じ、松山ケンイチ、鈴木杏、中村玉緒らが脇を固める。必殺剣を使うダイナミックな立ち回り、心意気あふれる三十郎の人となりに惹(ひ)きつけられる。

黒澤映画のリメークというアイデアは○だ。なにより、わかりやすくなっているのがいい。軽い感じがするのは仕方がないか?面白かったです。

おすすめ度  ★★★★☆

製作年度: 2007年
監督: 森田芳光
上映時間: 119分
キャスト:織田裕二、豊川悦司、松山ケンイチ