無線LAN対応製品がますます増えた現代。
最近では、AOSSなどで無線LANの知識がなくともある程度はなんとかなります。
しかし、増設などの際にはOSにあったデバイスドライバ適用や、SSID、無線暗号方式など、ある程度は基本知識が必要になるケースも多いのです。
勉強のつもりで設定を自力チャレンジするのもいいですが、困難を感じたなら無理はしないで専門家に頼ったほうがいいことも。
よく問題になるのは、無線設定の重複。
そんな事例をご紹介します。
===== 参考事例 =======================
昨日相談を頂いたお客様の例です。
「最近、ハングアップしたり、ブルースクリーンになることが増えたんだけど」
機体概要
・NEC製ビジネス用デスクトップパソコンMateシリーズ。
・Windows7 Proessional 32Bit (SP1適用済み)
・搭載メモリ 標準1GB+増設2GB 計3GB
・LAN接続方法
旧PCから流用のBUFFALO製USB接続型無線LANアダプタ[WLI-U2-KG54L]
(デバイスドライバは最新版を適用)
このパソコンは弊社が1年半前に設置した機体です。
訪問時は、STOP: 0x0000008E がでていました。
セキュリティソフトは変なものを検出しておらず、CD起動のメモリテストも問題ありませんでした。
管理からイベントビューアをみると、ネットワーク関連のサービスでエラーが多発。
こんなエラーがあっても、一応ホームページの閲覧はできますから、無線設定は有効なようです。
もっとも、30分も使わないうちにハングアップするのですが。
どうもネットワークに関わるデバイスの問題のようです。
確認してみると、無線LAN関連の設定がごちゃごちゃになっていました。
1.1つしかないはずの[WLI-U2-KG54L]のアダプタ設定が2つ
デバイスマネージャのネットワークのアダプタの設定に、[WLI-U2-KG54L]と[WLI-U2-KG54L コピー1]がありました。
装置は1つしかないのに。
2.無線LAN状態監視アイコンが2重
BUFFALOの無線LANアダプタ制御ユーティリティのクライアントマネージャが常駐しているのに、OS自体のワイヤレスLAN監視アイコンも常駐している。
(通常クライアントマネージャをインストールしたなら、OSのワイヤレスLAN監視はOffになる)
3.無線接続先のプロパティが複数
・クライアントマネージャ側に、3つのSSID宛のプロパティが。
その中で優先接続設定は、WEPでのものでした。
・OS自体のプロパティも3つ。
優先接続先は、WPA-PSK(TKIP)のものでした。
補足:接続先無線LANルータは、[WZR-HP-G300NH]
マルチセキュリティ(複数のSSID)が構築できる。
この無線に関するネットワーク設定がごちゃごちゃで矛盾が生じているのでしょう。
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なぜ、こんなことになったのか?
お聞きしたところ、お客様で無線ルータを買い替えられ、その際に自力で設定を行われたと。
本来であれば、パソコン側には新無線ルータのSSIDにあった無線プロパティを追加すれば良かっただけ。
何もインストールなどは行う必要はなかったのです。
しかし、設定された方は無線LANにご堪能でなかったのでしょう。
[WLI-U2-KG54L]付属の古いセットアップCDを突っ込んでセットアップを行おうとしたようなのです。
[WLI-U2-KG54L]のドライバやクライアントマネージャの古いバージョンを上書きでインストールしたり、うまく動作しないことで、[WLI-U2-KG54L]の接続USBポートを何度も挿しかえたり。
これが矛盾の原因になったと思われます。
ネットワークアダプタの矛盾、それに関わるサービス異常
これは、中途半端な対処療法では困難と判断し、パソコン再セットアップとなりました。