先日のLei Na Hoku Valentine's Day Concertsの記事で、ミュージシャンの皆さんのことは書いたのにゲストダンサーについて書いてなかったので、今日はその話を。
今回の栃木公演にゲストでお越しくださったのはHula Halau O Kamuelaの皆さんです
クムのカウイさんとクネヴァ様、ケイキとワヒネのダンサーが各4~5人ずつという顔ぶれでした。
あと舞台には上がらない女性のスタッフもお一人いらっしゃいましたね。その方は、カウイさんがウチの衣装の写真を撮らせて欲しいと訪ねて来たときも一緒でした。
カムエラと言えば、先代・パレカさんの時代から、トレンドを牽引するゴージャスな衣装と、一糸乱れぬ見事なパフォーマンスがウリです。
カウイさんが引き継いでからも、その路線は確実に守られているようです。
つまり、今回のようなショーの舞台にはピッタリのキャスティングといえましょう。
カムエラの衣装はつねに先進的で目を引きますが、その一方で踊りはダンサー全員が基礎をしっかりふまえており、フラがわかっている人を満足させられるフラを踊れる人ばかりです。
さらに素晴らしい事は、カムエラではその基礎に忠実な踊り方が幼少時から徹底されている事です。
前からクィーン・リリウオカラニ(※注:ケイキのフラコンペ)とか観てもそう思ってたけど、今回カムエラの子供と大人を交互に観る事が出来て、ますます実感できましたよ。
カムエラのケイキの踊り方は、大人と全く同じです。
コレ、当り前のようでいて、実はそうでもないんですよね。
大人はつい、子供たちに「大人ウケする踊り」を踊らせがちです。その方が手っ取り早くウケを狙えるからね。
じっさい、リリウオカラニくらいの(っつーかこの大会はピンとキリの差がえらい事になっているので、上を見たらもうとんでもない子達がぞろぞろいる。ちなみにカウイさんはこれの初代マスター・ケイキ・フラ)大会になっても、たまにこういう「大人ウケ狙い系ケイキダンサー」がちゃっかり入賞しちゃったりする。そういうのを見て、本人や周りの大人達の勘違いがさらに増長してしまうという悪循環があるのです。
でもね、そういう流れで行っちゃったケイキチャン(←チャンまで片仮名なのは誤植ではない)って、まあ私みたいなひねくれ者ではない純真な大人達は本気でカワイイとか思って声援を送ってあげたりするのかもしれないけれど、コレ決してその子本人の為にはなりません。むしろ気の毒ですらある。
だって、そのままのケイキチャン踊りで大人のフラに移行したらアンタ、目も当てられませんよ。
大人ウケ狙い系の踊り方でウケてもらえるのは、せいぜい小学校低学年まで。
それ以上大きくなってもそういう踊り方を続けていると、ただのイタいダンサーです。
もしそういうケイキチャンとして「上達」してきてしまったのなら、新しくゼロから、いえマイナスからスタートし直すつもりで、大人としての踊りを身に付けていかなければなりません。
だから、本当にその子のためを思うなら、彼女/彼が大人になってもずっと一本の同じ道の上で精進していけるよう、小さい頃から導いていく事が、指導者や周りの大人の心がけるべき事です。
そういうわけで、カムエラのケイキの指導方向は大変素晴らしい。
リリウオカラニで目にするケイキ達の延長線上に、ちゃんとメリーモナークや先日のレイナホクに来ていた大人のダンサー達の姿があります。
もちろん大人に比べてキャリアが短い分、大人より荒削りな部分はありますが、ステップに合わせてスカートの揺れるタイミングが完璧に同じである事、どれほどスカートが揺れようと上半身は静かで真っ直ぐな事など、カムエラのフラの核をなす重要な部分はしっかり押さえられています。
今回のレイナホクでカムエラの優秀なケイキの皆さんを見て、ウチの四代目もけっして「ケイキチャン」にはしないぞと固く決意した次第です。
それともうひとつ、今回の共演でカムエラすごいカウイさんすごいと思ったのが、彼のファービュラスな美的センス
カウイさんは休憩時間にスタジオMの楽屋を「マスミはどこ」と訪ね歩いて、ダンサーの皆さんと一緒に我々の写真を撮りに来てくださった訳ですが、我々が上の画像のシルバーの衣装を身に纏っているのを見ると、ダンサーの皆さんを一緒に並ばせ、並び方もカウイさんが指定して、ご自分は撮る側に回りました。
なぜなら、この時のカムエラダンサーの衣装が、我々のこの衣装にマッチしていたからですね。
そして終演後、デモ用のブロンズの衣装を着た我々と写真を撮りに見えた時は、今度はご自分が我々の間に並び(見出し画像参照)、前述のスタッフの女性に撮影してもらっていました。
なぜなら、この時の我々の衣装には、カウイさんの衣装が色彩的に合っていたからです。
写真一枚撮るのにも、色彩のマッチングと配置のバランスを考える美意識の高さ
遥か昔、フラレアの4号かそこらでパレカさんの巻頭インタビューが載った際、パレカさん自らロケハンして選んだという背景と、撮影場所ごとに合わせたご本人の装いが、ため息出るほどマッチしていて美しかった事を、ありありと思い出しました。
パレカさんの卓越したセンスが、確実にカウイさんへと受け継がれている訳ですねえ。ウットリ
カウイさん、我々の衣装について微に入り細に入りお訊きになってた内容からも、きっと我々の事を目にした僅かな間に「自分ならこの生地をあの色にしてこういう風に使って…」といった事をかなり細かくイメージした上で訊いてらっしゃる事が推察されました。
やっぱり、こうして常に感度の高いアンテナを張っていてこそ、フラ界のトレンドセッター(パレカさん談)になりうる訳ですね。
我々も是非カウイさんを見習って、次なるサプライズを創造すべくバリ3で精進します。
今回の栃木公演にゲストでお越しくださったのはHula Halau O Kamuelaの皆さんです
クムのカウイさんとクネヴァ様、ケイキとワヒネのダンサーが各4~5人ずつという顔ぶれでした。
あと舞台には上がらない女性のスタッフもお一人いらっしゃいましたね。その方は、カウイさんがウチの衣装の写真を撮らせて欲しいと訪ねて来たときも一緒でした。
カムエラと言えば、先代・パレカさんの時代から、トレンドを牽引するゴージャスな衣装と、一糸乱れぬ見事なパフォーマンスがウリです。
カウイさんが引き継いでからも、その路線は確実に守られているようです。
つまり、今回のようなショーの舞台にはピッタリのキャスティングといえましょう。
カムエラの衣装はつねに先進的で目を引きますが、その一方で踊りはダンサー全員が基礎をしっかりふまえており、フラがわかっている人を満足させられるフラを踊れる人ばかりです。
さらに素晴らしい事は、カムエラではその基礎に忠実な踊り方が幼少時から徹底されている事です。
前からクィーン・リリウオカラニ(※注:ケイキのフラコンペ)とか観てもそう思ってたけど、今回カムエラの子供と大人を交互に観る事が出来て、ますます実感できましたよ。
カムエラのケイキの踊り方は、大人と全く同じです。
コレ、当り前のようでいて、実はそうでもないんですよね。
大人はつい、子供たちに「大人ウケする踊り」を踊らせがちです。その方が手っ取り早くウケを狙えるからね。
じっさい、リリウオカラニくらいの(っつーかこの大会はピンとキリの差がえらい事になっているので、上を見たらもうとんでもない子達がぞろぞろいる。ちなみにカウイさんはこれの初代マスター・ケイキ・フラ)大会になっても、たまにこういう「大人ウケ狙い系ケイキダンサー」がちゃっかり入賞しちゃったりする。そういうのを見て、本人や周りの大人達の勘違いがさらに増長してしまうという悪循環があるのです。
でもね、そういう流れで行っちゃったケイキチャン(←チャンまで片仮名なのは誤植ではない)って、まあ私みたいなひねくれ者ではない純真な大人達は本気でカワイイとか思って声援を送ってあげたりするのかもしれないけれど、コレ決してその子本人の為にはなりません。むしろ気の毒ですらある。
だって、そのままのケイキチャン踊りで大人のフラに移行したらアンタ、目も当てられませんよ。
大人ウケ狙い系の踊り方でウケてもらえるのは、せいぜい小学校低学年まで。
それ以上大きくなってもそういう踊り方を続けていると、ただのイタいダンサーです。
もしそういうケイキチャンとして「上達」してきてしまったのなら、新しくゼロから、いえマイナスからスタートし直すつもりで、大人としての踊りを身に付けていかなければなりません。
だから、本当にその子のためを思うなら、彼女/彼が大人になってもずっと一本の同じ道の上で精進していけるよう、小さい頃から導いていく事が、指導者や周りの大人の心がけるべき事です。
そういうわけで、カムエラのケイキの指導方向は大変素晴らしい。
リリウオカラニで目にするケイキ達の延長線上に、ちゃんとメリーモナークや先日のレイナホクに来ていた大人のダンサー達の姿があります。
もちろん大人に比べてキャリアが短い分、大人より荒削りな部分はありますが、ステップに合わせてスカートの揺れるタイミングが完璧に同じである事、どれほどスカートが揺れようと上半身は静かで真っ直ぐな事など、カムエラのフラの核をなす重要な部分はしっかり押さえられています。
今回のレイナホクでカムエラの優秀なケイキの皆さんを見て、ウチの四代目もけっして「ケイキチャン」にはしないぞと固く決意した次第です。
それともうひとつ、今回の共演でカムエラすごいカウイさんすごいと思ったのが、彼のファービュラスな美的センス
カウイさんは休憩時間にスタジオMの楽屋を「マスミはどこ」と訪ね歩いて、ダンサーの皆さんと一緒に我々の写真を撮りに来てくださった訳ですが、我々が上の画像のシルバーの衣装を身に纏っているのを見ると、ダンサーの皆さんを一緒に並ばせ、並び方もカウイさんが指定して、ご自分は撮る側に回りました。
なぜなら、この時のカムエラダンサーの衣装が、我々のこの衣装にマッチしていたからですね。
そして終演後、デモ用のブロンズの衣装を着た我々と写真を撮りに見えた時は、今度はご自分が我々の間に並び(見出し画像参照)、前述のスタッフの女性に撮影してもらっていました。
なぜなら、この時の我々の衣装には、カウイさんの衣装が色彩的に合っていたからです。
写真一枚撮るのにも、色彩のマッチングと配置のバランスを考える美意識の高さ
遥か昔、フラレアの4号かそこらでパレカさんの巻頭インタビューが載った際、パレカさん自らロケハンして選んだという背景と、撮影場所ごとに合わせたご本人の装いが、ため息出るほどマッチしていて美しかった事を、ありありと思い出しました。
パレカさんの卓越したセンスが、確実にカウイさんへと受け継がれている訳ですねえ。ウットリ
カウイさん、我々の衣装について微に入り細に入りお訊きになってた内容からも、きっと我々の事を目にした僅かな間に「自分ならこの生地をあの色にしてこういう風に使って…」といった事をかなり細かくイメージした上で訊いてらっしゃる事が推察されました。
やっぱり、こうして常に感度の高いアンテナを張っていてこそ、フラ界のトレンドセッター(パレカさん談)になりうる訳ですね。
我々も是非カウイさんを見習って、次なるサプライズを創造すべくバリ3で精進します。