舞蛙堂本舗リターンズ!~スタジオMダンスアカデミーblog

ダンス(フラ・ベリーダンス他)と読書と旅行とカエル三昧の日々を綴る徒然日記。

Ken's Barを観ながらフラについて考える

2016-02-23 05:12:20 | ダンス話&スタジオM
Ken'sと聞いて真っ先にパンケーキとか思った方はきっとヒロにおいてあの24時間営業のレストランのお世話になった経験をお持ちの方ですね。
メリモ期間中など、時間帯によってはマジで砂漠の中のオアシス並の有難さがありますからな、あのお店には。


しかし本日のKen'sはパンケーキではありません。
平井堅さんの恒例のライヴ「Ken's Bar」でございます。

私は先日、ナタリーさんが出席されるグラミー賞授賞式を観るためにWOWOW15日間無料体験を申し込んでおりまして、その期間がまだ続いているため、先ほどKen's Bar特集番組を観る事が出来たのです。

いい仕事してますねWOWOW。申し込んじゃおうかな。でもウチは24時間中18時間はディズニーチャンネルがついてる家だからやっぱ勿体ないよね


ともあれ、この番組で初めてじっくり平井堅さんの歌を聴いたウチの母が、「この人ってすごくソフトな声よね」と述べておりました。
確かに平井さんの声は、声質の為か歌い方の関係か、とってもソフトで耳に心地好いですね。
歌ってる時の表情や身振りを見るとかなり熱唱している感じなんだけど、「全力で頑張ってますぜッ」という「必死な感じ」があまり表立って来ないんですよね。


で、ごく個人的な考えなんですが、フラも平井さんの歌声のごとく「必死な感じ」が前面に出ていない方がいいと私は思います。


「必死な感じ」って、迫力とか力強さとかとは全然別物です。
何とかして観客に自分の上手さ・凄さを見せつけようとしたりすると「必死な感じ」が出ちゃうんだよなあ。


「必死な感じ」を出さない為にまず重要なのが、十分な基礎力を持っている事です。
土台が存在しなかったら、そりゃ必死に足掻かなくちゃいけなくなっちゃいますものね。
平井さんは十分な実力を持っているから、全力感を出さなくとも聴衆の心に響く歌を歌う事が出来る。
ちょうど、ロバート様率いるナー・カマレイの皆さんが、軽い感じに踊っても観衆をウットリさせられるのと同じですね。


とはいえ当然ながら、歌い手の全員が平井さん並の歌唱力を持ったり、フラ・ダンサー全員がナー・カマレイ並の実力を持ったりできる訳ではありません。
カラオケで歌う一般人も、趣味でフラを踊っている人も、全員がその域を目指せったって絶対に無理です。

でも、必死になるのを止めることなら誰でも出来ます。
とりあえず、舞台で実力以上に大きく見せようとしたり、そのために歯を食いしばって肩にチカラ入れたりするのをやめましょう。
「必死な感じ」はフラにおいて必ずしも美徳ではありません。むしろハワイらしい踊りになるのを阻害する要素だと私は思います。
まずはリラックスして、どんな大舞台であってもその場を楽しむ事。フラそのものを楽しむ事(好きだからフラを踊っているんですもの)。


とまあ、趣味で踊っている(主に初心者の)方向けに力説してみましたが、実はそれよりも、なまじ実力を持っている(と自分で思っている)人の方が事態は深刻なんだよなあ…。
そういう人が肩肘はって「どうっ!?私上手いでしょっ!!ふんぬっ(鼻息)」というオーラを醸し出しているのほど、ハワイらしさ・フラらしさから乖離したモノはありません。


平井堅さんは歌い方こそソフトですが、歌詞内容を見てみると結構スゴイのが分ります。
私ゃねえ、平井さんが書くオンナ視点のドロッドロした歌詞とか、18禁指定歌詞とかも結構好きよ。
むしろ一般的にヒットしてる甘甘ラブソングよりそっちのがいいね。
特に『グロテスク』みたいな人間のダークサイドをえぐり出すような歌詞が一番好きです。ホント、美しいばかりが人間じゃないし、色恋なんて綺麗事より醜い部分の方が多いんじゃないか(※しょせん喪女の戯言ですゴメンナサイ)。


しかしだよ、あの歌詞をチカラ入った声音や歌い方でコッテリ歌われたらどうなるか。
胸焼けで卒倒しますよ。
平井さんのあの声だからこそ、過激な歌詞でもダークサイドでも鍵穴がどうとか言われても(良い子は歌詞検索しちゃイケマセン)心地好く聴く事が出来るんです。


要するに、「我こそは実力あるフラ・ダンサー也!」と思っているならいるほど、チカラ抜いて踊らなきゃダメって事です。
まして「このメレの深遠な意味を余すところ無く観客に伝えたい!!」と強く思っているならいるほど、です。


実は今日の話題、取り留めなく掘り下げて書いていったらもっと長くなったんですが、本当に取り留めがなくなっちゃったのでカットしました。
話題が平井堅さんからどんどこ離れてっちゃうし(笑)。

でもこの掘り下げた部分ももっと書いて行くと面白くなりそうなので、また機会が(というか時間が)あったら書きますね。

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