舞蛙堂本舗リターンズ!~スタジオMダンスアカデミーblog

ダンス(フラ・ベリーダンス他)と読書と旅行とカエル三昧の日々を綴る徒然日記。

第49回グラミー賞・ハワイアン部門

2007-02-12 23:58:20 | Hawai'i
今日、WOWWOWで「第49回グラミー賞授賞式」が生放送されました。
しかし...ぐっすん、うちはWOWWOW入ってないから見られないのよう
...というわけで、ただいまネット上で探しましたさ結果発表。

やはり注目はアメリカンポップスのアーティストに偏っているとみえ、どこを見てもハワイアン部門について触れてくれてません。
それでもめげずに探していくと、ついにグラミー賞公式サイト(英語)にたどり着いてしまいました。
まあ、最初からここを頼ればよかったのよね。だって英語読んでると目が痛くなってくるんだもん。ってどれだけだめな英語力だ。

こうしてようやく知り得た結果は.........、ジャジャ~~~ン
Legends Of Hawaiian Slack Key Guitar ― Live From Maui
Various Artists
Daniel Ho, George Kahumoku, Jr., Paul Konwiser & Wayne Wong, producers
[Daniel Ho Creations]


ええ!?またまたスラック・キー・ギター!?!?

いやね。私は別にスラックキーギターを否定しているわけではない(個人的な好みはさておき)。
スラックキーギターとは、弦を緩めた状態で弾くハワイアン独特のギター奏法です。
そこには確かにハワイの人のフラと同じく、「ハワイの人にしか出せないフィーリング」が存在します。
これは、いたずらに技ばかり身に付けたからといって出せないフィーリングです。
技術だけ磨いてもどうにもならないから、ほんとに難しいですよね。

ついでにいうと、マーク・ケアリイ・ホオマル様を敬愛する私としては、ハワイアンに用いられる楽器に「正統性」の点において優劣を付ける気持ちはありません。
イプヘケもノーズフルートも、ウクレレもスチールギターもそしてスラックキーギターもハワイの外部から取り入れられたものなのだから、どれもハワイアン音楽にとって欠かせない役割を担ってきた以上、トラディショナルかそうでないか決めつけるのはナンセンスだと思います。

だから、スラック・キー・ギターだってハワイアン・ミュージックの仲間に入れてあげなきゃかわいそうなんですが、いかんせん歌詞が無い!!!!!

ハワイアン音楽、ひいてはハワイ文化にとって真に欠かせないもの、それはハワイ語です。
ハワイでは「ボーカル曲が受賞しなければ、ハワイアン・ミュージックが本当の意味で世界に認められたとはいえない」といわれてるそうですが、まったくそのとおり!!!

ハワイアン部門が新設されてから3度目のグラミー賞となったのに、未だに歴代3枚のアルバムがインスト中心の作品というのはどうなんでしょう。
一回目からしてカジメロやケアリイ・レイシェルなどそうそうたる実力派が顔を揃えていたのに、たった一枚ノミネートされてたスラックキーギターのアルバムが受賞しました。
二回目もライアーテアが孤軍奮闘するも、受賞ならず。
そして三度目の正直の今回、エイミー・ハーナイアリイの珠玉のアルバムが私のイチオシだったのですが、やはりボーカル作品の受賞とはなりませんでした。

確かにエイミー姐さんはマニアックです(笑)。
いわゆる王道のハワイアンとはちょっと違いますね。すごく素敵だけど。
そういう作品の場合、何が起きるかというと、なまじのダンサーがフラを踊ろうとすると撃沈されます(笑)。
聞いてても、「コレ踊りたいなあ~でも踊るの難しそうやなあ~~~」という曲のオンパレードです。

そういう曲を聴いてると、「フラは振りさえ覚えりゃいいってモンじゃない」というのが、よくわかりますね。
難しい振りを覚えられる人より、どんな単純な振りでもこういう素敵な曲にふさわしい踊り方ができる人こそ理想の踊り手というわけです。
このあたり、スラックキーギターと共通してる奥深さかもしれません。

かようにハワイ文化とは奥深いものですから、確かにハワイ語を解せぬアメリカの人たちには、ギターの技術で出来を測れるインスト作品の方が、まだしも荷が軽いかもしれませんて。
そういえばマーク様も「メインランドではフラよりタヒチアンの方がウケがいい」とおっしゃってましたし。

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