九日連(九州日本語教育連絡協議会)

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6月6日会員研修のご報告

2010-06-13 17:06:18 | 事務局からのお知らせ
ことばは「場面」の中で意味を持つ
-教師ができること、しなければならないこと、してはいけないこと-

午前中は、「『ことばの教育』をとおして、人格を育て、mind reading が
できるようにするためにどう考えればよいか」についての問題提起が行われ、
「私たちは何をめざしてことばを教えるべきなのか」について、
参加者全員で考えました。
午後のワークショップは、まさに画期的なものでした。
筑波大学附属中学校の蒔田守先生の授業を、ストップ・モーション式で
分析していく際に、「教師の視点」「生徒の視点」「教師ビリーフの視点」
という3つの視点でそれぞれ分析し、それを突き合わせることによって、
授業全体の組み立てが見えてくる、という活動を数回行いました。
そのうちに、授業を多元的かつメタ的に観る目が参加者の中にぐんぐん
育っていきました。また、分析対象となった蒔田先生の授業は、
授業中の活動全てが有機的につながっている、まさにFocus on form の
素晴らしい教育実践でした。
アンケートは、ほとんど全員が「とてもよかった」という結果でした。
以下、自由記述の一部を抜粋します。
・教師という仕事の深さ、面白さ、責任、色々なことを学びました。
 一言では言えませんが、講義で聞いたことを自分のものにすることの大切さも
 学びました。
・自分がいかに小さく、努力していないか、深く反省しました。
・様々な意味で、感銘とともに、たくさんのことを学ばせていただきました。
 プレゼンの仕方、ご説明のされ方など、一つ一つをコーディネートさせた
 グランドデザインをなさっているのだと感じました。
・キーワードになる「概念化」「必然性」、説明だけでなく、体感できました。
・すべてがゴールにつながっていくということが、先生がされてこられた
 授業・講義に反映されているのだろうと感じました。
・1回1回のテクニックなどはもちろんですが、私にとって1番心に響いたのは
 「卒業式(目的)」を作るということでした。大きなところから今日の授業まで
 という設定が、とても大きい発見でした。
・お示しいただいた様々な取り組みを、いかに自分の授業に取り込むことが
 できるか取り込まねばならないか、帰りの電車の中で真剣に考えます。
・はっとさせられる言葉がたくさんあり、自分の授業を見つめなおすきっかけが
 たくさんありました。

私自身にとっても、この日の体験はとても大きなものでした。
翌日から、いてもたってもいられず、私が関わっている全ての教育活動の見直しと
改革に着手し始めました。この日に参加なさった方の多くも、きっと同じような
気持ちをお持ちだと思います。「宝物」のような学びがいっぱいの、
本当に素晴らしい一日でした。
                       (文責:横溝紳一郎)

追記:当日参加なさったある方が、この日の出来事についてHP上で報告をなさっています。
(中嶋先生について)http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/06/blog-post_8072.html
(蒔田先生の授業について)http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/06/blog-post_07.html

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6月5日研究集会のご報告

2010-06-13 16:53:26 | 事務局からのお知らせ
子どもたちの「知りたい!」「伝えたい!」を引き出す授業
- 生徒が英語を好きになる中嶋マジックの秘密 -

1時間半の講演は、主に「どのようにして自律的学習者を育てるのか」を
テーマとして行われました。その実現をめざした中嶋先生ご自身の実践が、
具体的に数多く紹介されただけでなく、「それらがどのように影響し合い、
自律的学習者の育成につながっていくのか」という、実践と理論のつながりも
聴衆に明確になってくるお話でした。

アンケートの自由記述の一部を抜粋します。
・中嶋先生に出逢えてよかったです。もっともっと聴きたくなりました。
・授業のhow toというよりも、教師がどういうモティベーションを持って
 指導すべきなのかを、あらためて考えさせられる講演でした。
・一歩踏み出すためのヒントと勇気をいただきました。
・月曜から授業をするのがとても楽しみです。
・分からせようとするのではなく、分かりたい!!と思わせてあげられる
 ような発問・活動を考えたいと心から思いました。
・感動の一言です。そして、自分が教師をしていていいのかと感じてしまいました。
 なんとかせねばと感じます。

徹底的な聴衆参加型の講演で、あっという間に1時間半が経ち、
会場にいたほとんどの参加者が「え、もう終わったの?」という気持ちに
なってしまいました、中嶋マジックの実体験ができたことで、
「中嶋先生の生徒さんたちがなぜみんな英語が好きになるのか」という
問いへの答えを見つけることができ、「中嶋先生に英語を習いたかった!」
という声が聴衆の多くから聞かれました。
                       (文責:横溝紳一郎)

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「日本語教育」担当非常勤講師の募集(九州大学)

2010-06-09 15:41:45 | 講師募集
1.所属・担当部門 :九州大学留学生センター 日本語教育部門

2.職名等 :非常勤講師 若干名

3.職務内容 :留学生センターが行う外国人留学生に対する日本語教育
* 国際化拠点整備事業(グローバル30)に係る日本語教育を含む。

4.待遇 :本学の規定に基づき支給

5.採用予定期間 :平成22年10月1日から平成23年3月31日

6.応募資格 :以下の条件を全て満たす者
① 4年生大学学部卒以上
② 大学レベルでの外国語としての日本語教育の実務経験を
3年以上有する者(個人教授は除く)

7.提出書類 :① 履歴書(写真貼付)
② 日本語教育の実績
③ 研究業績リスト

*①については、本学所定の様式(下記12の留学生センターURLからダウンロード可)
により作成すること。また、①〜③については「履歴書及び日本語教育の実績等の
記入要領」を参考に作成すること。

8.選考方法 :書類選考(一次選考)の後、面接及び模擬授業(二次選考)を
実施する場合があります。

9.公募締切 :平成22年7月30日(金)必着

10.書類送付先 :〒812-8581
福岡市東区箱崎6−10−1
九州大学 国際部 留学生課 留学生交流係

*封筒には「日本語教育部門非常勤講師応募書類在中」と朱書きし、
簡易書留等で郵送のこと。
*応募書類は原則として返却しません。

11. 問い合わせ先 :〒812-8581
福岡市東区箱崎6−10−1
九州大学 国際部 留学生課 留学生交流係
Tel. 092-642-2141
Fax 092-642-2144
E-mail: intlrkoryu@jimu.kyushu-u.ac.jp

12. 留学生センターにおける日本語教育及び国際化拠点整備事業(グローバル30)の
詳細については、以下のホームページを参照すること。

・留学生センター http://www.isc.kyushu-u.ac.jp/center/home.htm
・グローバル30 http://www.isc.kyushu-u.ac.jp/g30


以上

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2010年度 日本語教育学会 研究集会

2010-06-02 22:45:56 | 研修会
2010年度 日本語教育学会 研究集会
第2回 研究発表・講演   於:佐賀

日時:2010年6月5日(土)13:00~17:10

会場:佐賀大学(本庄キャンパス 理工学部大学院棟)
http://www.saga-u.ac.jp/access/
http://www.saga-u.ac.jp/map/index.html

交通:1.バス利用:佐賀駅バスセンターからバスで約20分(190円)
「4番のりば」から市営バス11番 相応行 又は12番 東与賀行で「佐大前」下車
「4番のりば」から市営バス、63佐大前行で「佐大前」下車

   2.タクシー利用:佐賀駅からタクシーで約15分。
佐賀空港からタクシーで約20分
*タクシー利用の場合は、「本庄キャンパス」と指示のこと。

参加費:学会員=500円 一般=1,000円 当日受付
問合せ先:下條正純(佐賀大学)
      E-mail:shimojo“AT”cc.saga-u.ac.jp
      (“AT”を@に換えてください)


12:30~ 受付
13:00~ 開会の挨拶
     (終了後、4会場に分かれて研究発表)

※ポスター発表は口頭発表より15分早く、13:05から始まります。

《第1会場》
13:20~13:50 日本社会で共生するための異文化理解教育
     齊藤仁志(長崎ウエスレヤン大学)
14:00~14:30 若年層のボランティア教師育成と地域日本語教室の教室文化について
          ―熊本市と京都市の地域日本語教室の事例から―
     塩入すみ(熊本学園大学)
14:40~15:10 学部生の日本語教育実習における歩みの時系列の報告
          ―日本語ボランティア教室での長期的な実習において―
     加藤理恵(鹿児島純心女子大学)

《第2会場》
13:20~13:50 インドネシア人日本語教師の初級授業に対する意識
          ―高校とそれ以外の教師との比較―
     登里 民子((独)国際交流基金関西国際センター)
14:00~14:30 論理的な文章を書くための指導法―中級作文コースへの提案―
     菊池富美子(九州大学)
14:40~15:10 メディア・リテラシー育成をめざした日本語授業
          ―インターネット上の映像を利用して―
       近藤有美(長崎外国語大学)

《第3会場》
13:20~13:50 小学校の英語活動で、日本語教師は何ができるのか
        -コーディネーター兼ALTとしての3年間の実践を通して見えてきたもの-
     横溝紳一郎(佐賀大学)
14:00~14:30 日本語学習者を対象とする古典日本語文法テキストの課題(4)
         ―大連理工大学出版社『日本古典文法』を例として―
     春口淳一(長崎外国語大学)

《第4会場》 ポスターセッション会場
13:05~15:25 日本語教室新設講座の試み
         ―北九州市若松地区の日本語教室の誕生とこれから―
          矢野花織(財団法人北九州国際交流協会)・
          小林浩明(北九州市立大学)
         ボランティア養成講座―ブラッシュアップ編―の実践報告
          貞松明子・城 保江・(佐賀大学)
         中国語を母語とする中級レベル学習者の口頭による描写説明の実践報告
          権藤早千葉(久留米大学)
        「留学生支援タイム」における支援の供与と受益
          平川彩子(久留米大学)

15:25~15:40 休憩

講演(15:40~17:10)
「子どもたちの『知りたい!』『伝えたい!』を引き出す授業
-どの生徒も英語が好きになる中嶋マジックの秘密-」

 講師:中嶋 洋一氏(関西外国語大学 国際言語学部 教授)

講師から一言

学習者は、どういう時に「もっと知りたい!」「もっと伝えたい!」という気持ちに
なるのでしょうか。教師の発問、指示、説明をどのような内容にして、
どのタイミングでするのがよいのでしょうか。私自身の英語授業(中学校や大学)を、
理論・具体的実践方法の両面から詳しく分析していくことで、学習者のやる気を
引き出す「原理・原則」を、皆さんとご一緒に共有できたらと考えています。


17:30~19:30 懇親会(会場・参加費は未定。参加申し込みは当日です。)
(懇親会にはどなたでも参加できますので、ぜひご参加ください。)



2010年度 日本語教育学会 研究集会
第3回 会員研修   於:佐賀

日時:2010年6月6日(日)10:00~16:30
会場:佐賀大学(本庄キャンパス 理工学部大学院棟)
http://www.saga-u.ac.jp/access/
http://www.saga-u.ac.jp/map/index.html
交通:6月5日と同じ
問合せ先:下條正純(佐賀大学) E-mail:shimojo“AT”cc.saga-u.ac.jp
(“AT”を@に換えてください)

テーマ:ことばは「場面」の中で意味を持つ
-教師ができること、しなければならないこと、してはいけないこと-

講師:中嶋 洋一氏(関西外国語大学 国際言語学部 教授)

講師から一言

久しぶりに会ったおじさんに向かって言う"Uncle James!"と、すっかり変わってしまった
おじさんに向かって言う"Uncle James?"とでは言い方が違ってきます。
ポケットを探した後に言う"Do you have a pen?"と、居眠りをしている
生徒に言う"Do you have a pen?"の意味も異なっています。
このように、言葉は場面の中で「意味」をもってきます。指導者の仕事は、
頭から「こうだ」と説明することではなく、学習者が場面を正しく読み取れるように
することです。英語教育・日本語教育の両面から、「ことばの教育」のあり方について、
皆さんとご一緒に考えていけたらと願っています。
    
定 員:100名(申込みの先着順とさせていただきます。定員を超えた場合に限り,
       受け付けられなかった旨お知らせいたします。)
参加費:日本語教育学会学会員=4,000円 一般=5,000円 当日受付にて納入
申込み受付開始: 4月19日から
締 切:5月29日必着
申込方法:下記事項を明記して郵便またはメール添付にてお申し込みください。

                 記
   1. 氏 名(漢字・ふりがな・ローマ字を全て正確に書いてください。)
         なお,学会員(会員番号),一般の区別を明記のこと
   2. 現住所(郵便番号・住所・電話・FAX・E-mailアドレス)
   3. 所属先(名称・郵便番号・所在地・電話・FAX・E-mailアドレス)
   4. 日本語教育の経験
   5. この研修を希望した理由

送付先:〒840-8502 佐賀県佐賀市本庄町1番地 佐賀大学留学生センター 下條 正純
E-mail:shimojo“AT”cc.saga-u.ac.jp (“AT”を@に換えてください)
* この研修は終了後,(社)日本語教育学会より受講証明書を発行します。

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