京医ボート部ブログ

京医ボート部のホームページはこちらから。
http://kyouiboat.wixsite.com/kumrc

Breakaway

2020-02-29 20:36:51 | 日記
コロナのリスクに怯えつつも寮にて集団生活を強いられている2回生の片岡です。

皆さんもご存知かと思いますが、新型コロナ影響で京大全体の課外活動が活動自粛を強いられているようです。僕達医学部ボート部もその例外ではなく、本日も2回生でライン上で様々な対応について話し合いが行われました。例えば。。。
・夕方の練習をどうするか?朝練ですぐ帰るべきか
・人との接触を避けるために混雑する時間帯を避けて公共交通機関を使う
・リビングでの滞在時間は?
・接触感染のリスクが高まるシャワー室の利用を認めるべきか

ざっとこんな感じのことが議題に上がり、何とか妥協点を見つけて主将が全体に周知しておりました。僕は自分の考えがぼぼ誰かに上げてもらってたので何も言いませんでしが、実際言われたことのほとんどが自分の生活環境に当てはまってて、これってどうなん?と自問自答をしていました。例えば、もし家にコロナの不顕性感染者がいたら、今自分もキャリアーになったりしていないんだろうか?つい最近まで微生物学を勉強していましたが、いつも通り短期記憶で乗り切ったために、記憶は薄れて有効な対抗策を思いつきませんでした。もしこれをご覧になっている識者で良い案をお持ちの方がいたら、片岡までご一報くださいませ。

さて、表題の件ですが、僕は3回生の春夏シーズンで部活動から離れることなりました。理由の詳細は多くは述べませんが、最大の要因は自分を含め家族の経済状況があまり芳しくなくなってきたからです。恥ずかしい話ですが、もともと僕は京大に入るまではほとんどその日暮らしで過ごしてきた身でした。少ない貯蓄しかなかったけれど、それでも自分一人生きていければそれでいいし、何とかなるだろうとか考えていました。計測期間に実家に帰る機会があり、父とゆっくり話す機会がありましたが、一緒に食事をしたときに彼が弱音を吐く姿を見ました。ここでも詳しい内容は伏せますが、単身赴任のため幼少期からあまり接点のない父でしたが、こんな弱気な姿を見たのは僕が覚えてる限りありませんでした。母と離婚した時も少し寂しそうでしたが、どこか我関せずのような様子さえ見せていたあの父が、深刻に将来の不安をぽつりともらした瞬間でした。そこで、やっともしかしたら在学中に親への支援が必要になるかもという思考にたどり着きました。この時はあまりの鈍さに自分を殴ってやりたい気持ちに駆られました。

これ以外にも実は懸念していることがあります。
僕はで京大に入った入学当時から米国臨床を視野に入れていました。少なくとも自分が調べた限りでは、現在のトランプ政権に入る前から外国人医師の門戸は狭まっているように思えます。さらに2020年度からのUSMLEのStep1のスコア表示は無くなり、受験生は合否の通知を受け取るだけにとどまるようです。何が言いたいかと言うと、これまでは就職の際にまず考慮され、かつ強力な差別化要因である試験の点数が排除されることになります。すなわち、外国人医師が努力値で伸ばせる要因が少なくなり、就職でのポスト争いがより厳しくなってきたということです。これを踏まえると、レジデンシープログラムに応募するまでに、どれだけ医療機関で米国人と関わり、かつ評価を得ることが重要になってくると言うことができます。学部生でできることと言えば、6年次でのイレクティブ実習がありますが、やはりあちらで就職をしようとなると、イレクティブとして、米国のどこかしらの大学や医療機関で実習を行うことはマストのようです。(これはとある先輩から聞いた情報をそのまま記しただけですが)そのためには言語力を含めた能力も必要ですが、何よりもまとまった滞在費を作らなければなりません。

長期的な視点に立つとこのまま切迫した状態で部活動をやり続けると、どこかで何かしらのほころびが生じてくることは確実のように思えました。そのため、上で記したことをかいつまんで主将の谷口に報告し、その後、主将、副主将、僕の三人で話しあいを行い春夏の離脱を決めました。半年というのはかなり長い期間だし、感が鈍り舵手として復帰できなかったら?という不安はすごくあります。後輩に対校舵手のポジションを譲るのはいいにしても、主将の谷口を始め、僕を対校舵手にと想定していた人たちの期待を考えるとやりきれない気持ちになります。「ああ、こんな自分にも期待をかけてくれた人が少なくともいたんだな」と考えると、やはり辛い気持ちが募ってきます。秋からの復帰を現時点では想定していますが、僕の現時点での目標は来年の春夏シーズンで対校舵手に返り咲くことです。恐らく、今年と違い来年は経験を積んだ後輩が強力な対抗馬となることは間違いないので、できる範囲で舵手の感覚を尖らせれるよう思考を凝らしていきたいです。(前年度の反省としては様々な点で戦略などで詰めの甘さが目立ったので)

長々と失礼しました。

片岡 佑介