沖縄の街角(旧名:北京の街角)

沖縄と天津でIT関係の会社を経営しながら、仕事を通して考えたことを発信する。

日本国債をガンガン買う中国の真意

2010-07-18 23:51:11 | 事業
前回の記事で、中国は利益目的で日本国債を買い増しているといった。
でも買い増しの理由はどうもそれだけではなさそうだ。
中国は、日本円建ての国債を買うわけだから、円を買う事になり、
ますます円高になる。
人民元は国債批判を回避するために、小幅であげている。
人民元だけが高くなれば、中国品の価格競争力がなくなるが、
円もあがれば、相対的に中国品の価格競争力は保てる。
円高になれば、輸出企業の業績が悪化し、株価が下がる。
デフレで企業の収益が落ちており、投資家はリスクヘッジのため
株を売って、国債を買う。するとますます株価が落ちる。
優秀な技術を持った日本企業の株価が下がれば、中国が日本企業を
買収しやすくなる。
多分中国政府は、将来の日本企業買収も視野に入れて、日本国債を
買い増していると思う。
管内閣は、円安、デフレ解消、株価回復に向けて、本気で早急に
取り組んでほしい。
そのための一番の特効薬は、日本円の貨幣流通量を大幅に増やす事だ。

中国経済の両難(ジレンマ)

2010-07-16 14:23:57 | 事業
7月15日の産経新聞に掲載された石平氏のコラム、China Watch、の指摘が気になりました。それによると、7月3日に温家宝首相が、中国経済の両難(ジレンマ)について発言したそうです。ジレンマとは主に次の二つです。
1)金融緩和政策が原因で発生しているインフレは特に低所得者層に大打撃を与えている。このインフレ圧力に対抗するためには、金融引き締めが必要だが、それをやると成長鈍化が不可避で、不動産バブルも崩壊する。
2)不動産バブル膨張を容認しているため、金融リスクが増大し民衆に不安が増大している。しかし膨張を抑えると不動産市場がシュリンクし経済成長に大打撃を与える。

ですから、現在の中国経済は進むも地獄、戻るも地獄の状態に陥ってるそうです。
悲観論を述べる中国国内の知識人も結構増えているそうで、中には今年の第四四半期に大暴落を予想している知識人もいるそうです。

でも、日本の政治家と違って、非常にしたたかな共産党幹部は、この危機を回避するためにいろんな手を打っているようです。
以下は私の愚測です。

1)短期的には、インフレはある程度放置する。いわゆる弱者切捨て論。低所得者層の不満は警察力で封じ込める。外資系企業をターゲットにした賃金引上げ闘争を黙認し、且つ職種別賃金制度法を成立させて所得の底上げを目論む。
2)不動産バブルはソフトランディングさせ、徐々にガスを抜く。そのためには不動産取得税の改正、住宅ローンの制限(これらは一部既に実施中)。しかし、これでだけでは海外から流入するホットマネーを使った現金投資に網をかけるには不十分。早期の大幅元高実施でホットマネーの流入を断つ必要があるが、輸出に対する影響を考えると小幅の元高政策しかとれないので、当分不動産バブルははじけない。
3)過剰流動性の多くが不動産投資に向かっているのが大きな問題。中国政府は地方の箱物建設投資を膨らまし、雇用とGDPの確保に励んでいる。国内需要の増大といっているが、地方格差が激しすぎて、実態は国内需要の増大にはつながっていない。
そこで、過剰流動性を自動車、鉄道システム、原子力発電所、兵器などの輸出増大に結び付けようとしている。今までの脆弱な軽工業輸出から高付加価値商品の輸出に構造転換することにより、GDPを稼ごうとしている。そう考えると、中国政府の最近の外交政策も納得できる。日本の新聞では、アフリカ、南米、中近東への接近は、資源外交の面のみ強調されているが、中国政府は、これらの地域との交易拡大のため、もっと大きなグランドデザインを描いていると思う。
4)だから、中国経済が今年の年末に暴落して、世界経済が大打撃を受けるシナリオは、回避できる。
5)中国政府は最近になって、日本国債を急激に買い増している。現状ではドルとユーロの下落リスクをヘッジするための買い増しのようだ。日本国債の95%は日本国内で保有されており、急激な国債価格の下落は考えられないこと、日本の円高が続く事を見越した替差益確保など経済的な動機による買い増しと思う。でも、金額がすごい。短期間で1兆円を超えている。この調子で中国政府が日本国債買い続けると、日本政府に対して国債売り圧力をかける事が可能になり、日本にとっては軍事的脅威のみならず金融的脅威にもなりえる。日本の民主党政権がこのまま政治的堕落を続けると、香港や台湾のように中国の属国になってしまう可能性も否定できない。もしそうなれば、我々日本国民にとっては最悪のシナリオになる。

ワールドカップ

2010-07-04 20:50:19 | コーヒータイム
中国のテレビのワールドカップ中継はすごい!
全試合を中継しているし、解説がすごく公平でまとも。
これは,自国が出場してないことも、一因かもしれないけど。
例えば、本田の評価は中国でも非常に高いよ。
韓国と比べると断然中国のほうが公平だね。
韓国での報道は日本に対する偏見が多すぎてひどすぎる。
しかし、日本のテレビ中継も日本日本で、ほかの国、特に他の
東アジアの国の試合中継をやらないことが多い。
国民の度量という観点では、最近の日本人は狭いと感じるのは、
私だけかな。