黒部信一のブログ

病気の話、ワクチンの話、病気の予防の話など。ワクチンに批判的な立場です。現代医療にも批判的で、他の医師と違った見解です。

履歴書の追加

2014-01-26 18:01:01 | ブログ

履歴書に追加します。

2012年3月から、練馬区にあるすずしろ医療生協のすずしろ診療所に勤務し、所長を務め、内科小児科心療内科(精神科ではありません)をしています。在宅支援診療所なので、訪問診療をし、看取りの医療もしています。以前から家庭医を目指していましたので、やっと今、赤ちゃんからお年寄りまで診る医者になれました。


予防接種の話

2014-01-26 12:25:29 | 健康・病気

私は病気になぜなるかという理論として、病気は環境に適応できない時になるという「病原環境論」または「適応説」という立場を取っています。その立場から予防接種を考えています。
病原環境論は、ルネ・デュボス「人と適応」(みすず書房)を読んで、それまでどうしても判らなかった病気のことが、この説によって説明がつき、すっかりこの立場に替わりました。故デュボスは、元ロックフェラー大学環境医学教授で、結核研究所所長で、国連の1970年代の環境委員会のアドバイザー委員会共同委員長でした。日本にも15~6冊翻訳されています。ヒポクラテスの復権を提唱しています。私はヒポクラテス(一人とは限らないらしい)の本から始まり、川喜田愛郎「近代医学の史的基盤」(岩波書店)で、環境が病気の発生に大きく影響されていることを学び、それが連綿と歴史的に少数派としてではあるが受け継がれ、現代に至っていることを学びました。

 そこから予防接種のことを考えたら、今、ワクチン村にいる予防接種の専門家と称する多くの医師、特に小児科医たちの考えとは、離れてしまったのです。天然痘は種痘で無くなったのではありません。ポリオもポリオワクチンだけで無くなった訳でもありません(確かに生ワクチンは効果はありましたが)。結核もBCGによって減少した訳でもありません。BCGを使わずに、アメリカ、アイスランドなどは結核性髄膜炎を無くしたのです。欧米ではBCG廃止が進んでいます。
 インフルエンザワクチンも子どもに接種して、日本では前橋医師会が無効を証明していますし、アメリカではギランバレー症候群の多発で中止され、その後は高齢者だけにかかった時の死亡率と入院率を減らす目的でしているだけです。

 病原環境論から考えると、日本脳炎ウイルスと日本人は適応関係が出来上がり、もうかかっても発病することが余程免疫が低下した人しか発病しない病気になりました。しかし、それは若い人たちに言えることで、高齢者には言えません。今毎年10人前後日本脳炎にかかる人が出ていますが、ほとんど高齢者で、子どもでは数年に一人くらいです。海外では日本脳炎はまだ多いですが、海外で日本脳炎にかかった日本人は今の所一人も出ていません。ただし、日本脳炎ウイルスは未だに存在していることは豚の調査で判っています。もうかかっても発病しないという適応関係が出来上がっているのです。その証拠に、ワクチンを受けない人の調査で、過去には多くの人が免疫を持っていること、つまりかかった痕跡があることが判っているのです。

 ジフテリアは過去30年以上、日本では出ていません。私が小児科医に成り立ての頃には僅かですがありました。

 百日咳は予防接種をしてもかかってしまう人が出ています。重症化したケースもあります。
しかも早期に発見し、適切な抗生物質を使用すれば、重症化せずかつ1か月くらいで治ります。小児科専門医にかかることがポイントです。内科医は診断できない人も少なくありません。今は、世界的に大人の百日咳が問題になっています。咳が百日続くことを覚悟すれば、大人では死ぬことは、高齢者以外はないのです。連続する咳込みが特徴ですが、一般の医者は咳の状態を細かく聞く人が少なく、見落とされることが多いようです。

 破傷風もかかったら、第三次救命救急センターへ行けば死ぬことはなくなりますが、一般病院や大学病院でもダメな所もあります。年間100人前後発病し、10人前後死亡しています。大都市でない限り、破傷風トキソイドワクチンを受けた方がよいと思います。私は、15年戦争(第二次世界大戦)中に祖母が破傷風にかかり、その症状を子ども時代に見ています。しかし、幸い破傷風抗血清を入手でき、祖母は血清病にもならず、その後90歳まで生きました。基本的な接種法である初回に2回、1年後に追加1回の計3回しておけば、あとはかかる疑いのある怪我をした時に1回追加すれば、ほぼ100%効果があると言われています。

 麻疹と風疹は、私の理論から言うと、もう軽い病気になり脳炎や血小板減少性紫斑病などになることは稀になりましたが、風疹は妊娠中にかかると胎児が先天性風疹症候群にかかることが心配です。しかもいずれも、かかると社会的に騒がれ、社会的制裁を受けるので、また副反応も少ないので、麻疹風疹混合(MR)ワクチン2回法を受けることを勧めています。

 水ぼうそうは、小さい時の方が軽いので、中学入学までにかからなかったら受けることを勧めますが、子どもに少なくない白血病にかかると、水ぼうそうになるとほぼ100%死亡するので、幼児期に接種した方が良いとの考えもあります。

 おたふく風邪(ムンプス)は、千人に一人くらい難聴になることがあり、また精通になり大人にもなると、睾丸炎になり、20~30%が片側ですが痛くて入院することもあります。両側になるのは稀ですが、不妊症との関係は不明です。それで、海外ではMMR(麻疹・ムンプス・風疹)の三種混合ワクチンの2回法をしています。

 B型肝炎ワクチンは、母親がかかっていなければ必要のないワクチンということを、肝炎を見つけた白木教授が日本式のワクチン接種法を創設し、以後激減し、かかっても免疫が低下していない限り普通の肝炎で1か月で治ります。しかも、有効性が低いワクチンで、何回も接種しなければなりません。

 ヒブと肺炎球菌は、乳幼児の口内に5%以上の率で常在している菌で、免疫が低下した時に発病するもので、年間600人くらいかかり、十数人くらいが死亡しています。1万人に一人以下の死亡率で、のびのび子育てをして、過保護や干渉しないで育てれば重症化しませんし死亡しません。いじめられた子でこれらの病気にかかったという話は聞きませんがどうでしょうか。多いのは家庭内のストレスが疑われています。もちろん社会経済的な弱者もかかりやすいようです。

 ロタウイルスにかかっても、上手な治療をすれば重症化しませんが、日本の小児科医で上手な医師は少なく、せっかく小児科専門医にかかっても重症化することがあるので、接種をすすめるのです。かかっても軽く済むことの多い病気でもあります。

 子宮頸がんワクチンは、有効性の証明のないワクチンで、かからないためには、さらに20代から検診を受けなければならなくて、ワクチンを受けるいみが感じられないワクチンです。
 してもしなくても検診が必要ならば、する必要はなく、接種して重症の後遺症を残した思春期の女の子たちは可哀そうですし、海外では死亡例も出ています。しないでください。

 私の予防接種に関する考え方は、以上であとは個人個人で考えて、自分の責任で受けて下さい。今60歳以上の人はほとんどワクチンを受けていない世代だと思いますし、それ以後の世代でもしていないワクチンはかなりあるはずです。そして今ない病気も今後登場する可能性はあります。病気の歴史が、ワクチンや抗生物質のない時代に、かからなかったり、自然に治ったりし、その内に病気が無くなった例えばペストなどの病気があり、今後も新しい病気が出てくることを示しています。

 日本人は、遺伝子的に神経質な人が90%以上で、特に歴史的に病気に神経質です。マスクも手洗いもうがいも、海外ではほとんど言われていません。病気の予防には効果がないからです。病気にかかった人は別ですが。

 以上、あくまで私の私見で、世界でも少数派の病原環境論による意見ですので、ご自分で考えて選択してください。

 最後に「はなはな」さん、メールを送りましたが、サーバーエラーでお返事が届きませんでした。