暮らしと古民家

折々の暮らしの中気が付く大切なこと

解放

2021年06月25日 | 古民家
 トロリと汗を流しながら・・・一息入れて冷たいお茶や・・・
贅沢を言えば、サリサリのかき氷など頂ければ・・・大そう至福の時間であるのですが・・・。
暑い時には暑いモノ・・・寒いときには寒いモノ・・・
チリチリに熱い時、温かいお茶を頂く・・・
ヒリヒリ寒い時に・・・井戸の水を浴びて、タオルで体をこする・・・
慣れない事はしない方が良いけれど・・・自然を生かす暮らしがあったような気がします・・・。

氷・・・の文字が、空を泳ぐ姿を見るだけで、なんだか少し涼を感じたり・・・
梅干しと聞くだけでも・・・口の中は唾液でいっぱいになってしまい・・・。
人の感覚は、繊細なようでいがいと鈍感みたいで・・・
あっさり騙されてしまったり・・・時には、精密な機械よりも正確だったり・・・。
これから過ごす暑い夏も・・・風鈴や団扇、簾に朝顔が近くにいてくれて・・・
フワリと通り過ぎる風がほんのりあれば・・・なんだか心地よく過ごせそうな気がしてしまう・・・。

エアコンやストーブの無い時代、今の気候とは少しばかり違っていたけれど・・・
誰もが風流に季節を楽しむことが出来て・・・
ほんの少しのモラルを守れるなら、変えられる暮らしもあるのかも知れません・・・。
ガムシャラに時代を変えようとしてきた時代は過ぎて、ゆっくりと流れる時間が必要で・・・
外に向かって開放的だった日本の暮らしが・・・いつの間にか内向的で閉鎖的な暮らしに変わり・・・
窓が少ない方が良い家と思われています・・・。
人が作って来たモノは、機械的な暮らしばかりではなく・・・
人の想いで生まれる、心持の暮らしで・・・ずいぶんと救われるような気がします。

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お迎え

2021年06月24日 | 古民家
 キラキラと目に入る若い稲穂と、タップリと張られた水面を見ると・・・
今年も変わらず夏が来ると・・・空を仰ぐ入道雲の大きさも、子供の頃とは変わらないような気がして・・・
少しづつ体に張り付く風にも季節の変化を感じながら・・・
小さな頃とはずいぶん違って来た、押しつぶされそうな夏に・・・違和感を感じてしまう・・・。

素足で走る、砂の熱さを感じた人は多くても・・・
無垢の杉板の上をバタバタと走った記憶のある人は、そろそろ還暦も過ぎている頃だろう・・・。(個人的な見解です。)
張り合わせの床材が、太陽の熱をタップリ吸い込めば・・・
チリチリに熱く・・・熱したフライパンのようで・・・
杉やモミの木の柔らかい木は、繊維の中に含まれた空気が熱を上手に逃がしてくれて・・・
おひさまのやさしい温かさにしてくれます・・・。

自然の素材は・・・時に暴れて、曲がって・・・気にしてあげないとそっぽを向いてしまうのですが・・・
丁寧に向かい合えば、ずっと長く暮らしを支えてくれる大切な家族になってくれます・・・。
自然任せの暮らしで苦労をして来た時代もあって・・・
自然をないがしろにして、苦労している時代もあって・・・
いろいろ経験して・・・さぁ・・これからどうするか・・・・
本気で考えないといけない時が、迎えに来ているような気がします。




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酔狂

2021年06月23日 | 古民家
 ジリジリと黒光りする鉄の塊・・・今では手に入らない、と言われると・・・
なんだか興味が湧いて来る・・・。
大工さんの鉋や鑿だったり・・・左官屋さんの鏝の材料になり・・・
昔だったら・・・武士の命、刀・・・。
精鉄された玉鋼を、何層も重ねながら鍛えて行く事で・・・
他には無い粘り強さと固さが生まれるらしい・・・・。
日本刀の技術が、職人さんの使う道具に受け渡されたのか・・・
名工とうたわれる方々も少なくなって・・・
繋がりが途切れ始めてしまう・・・
失われた技術がそんな所にもあります・・・。

機械化や量産化されれば・・・安く良い品物が手に入り・・・
大抵の人は喜んで、わざわざ、すごく良いけれど値段の高いモノには手を出さなくなってしまい・・・。
伝統はややこしく・・・狭い世界にして来た、意味も理屈もあるのだろうから・・・
益々、伝統が薄くなってしまったような気がします・・・。

こだわりを持つ人の暮らしは、一歩間違えば・・・多くの人には受け入れられない、オタクの世界・・・。
それでも、好きな事を好きと・・・大きな声で言える社会になり・・・
随分と風変わりな人が、おもしろ楽しく暮らせていて・・・
古くて、快適でも無い古民家に暮らしたいと・・・
酔狂な人が増えて、自分もこうして好きな事を言えてるのだろうと思います・・・。
好きでは前に進めない事情も多いけど・・・好きだから続けられる事も多いと思います。



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責任

2021年06月22日 | 古民家
軽自動車がようやく通るくらいの、細い側溝の有る狭い道・・・
家の前で遊んでいると・・・たまに車が通って、縄跳びも缶蹴り達も・・・
ワラワラと家の軒に入り、そこまでスピードも出ない、小さな乗り物を目で追いかけて・・・
またすぐに、遊びは始まる・・・。

紙のような扉に・・・ビー玉のように歪んだ窓ガラス・・・
薄っぺらなビニールシートに座っているのに、なんだか誇らしげに、流れる景色を見ている・・・。
安全性も、快適装備も素晴らしい今の車から・・・未来の乗り物と思っていた自動運転や、電気自動車が目の前を走っているのを見ていると・・・
それなりに快適になった住まいも、車のように進化して・・・スマホ1つで電気もエアコンも動き始め・・・
帰るとお風呂も沸いて、ご飯まで用意出来ている・・・・・
小説や漫画の世界が現実になっているんだなぁと思う・・・。

それでもなんだか寂しのは・・・綺麗すぎて、整いすぎて・・・
人の手が入った、やさしい部分が見えなくなっている所・・・
今見ればゴーカートだろうかと思える量産された車でも・・・人の手が入り、技術屋が仕上げた誇りが見えました・・・。
住い造りでは・・・沢山関わる職人の、誇りと手仕事が見えました・・・。
洋服でも、ゲームでも、モノを生み出すには、造り手のこだわりがあって・・・
それは今でも変わらないけれど・・・・~職人と言われる人が、社会に少なくなって・・・
住い造りも・・・いずれ壊されゴミになる建物が当たり前のように建ち並んでいます・・・。
造る側・・・使う側が最後まで責任を持てるモノづくりであってほしいと思います。

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味気ない

2021年06月21日 | 古民家
 味気ないと感じる時間が・・・なんだか増えているのは何故だろうと、他愛もなく考えるのは・・・
身の廻りにあるモノが、効率的なモノにあふれていて・・・
階段を上がった正面の、何気なく見ていた絵が・・・給料1か月分でも足りないくらいの代物だったり・・・
向かいの家の・・・さえないおじさんが、世界的に有名な音楽家だったり・・・
廻りを気にするでもなく・・・手に取るモノ、目に入るモノすべてに興味が持てなくなっているのかも知れない・・・。

暮らしの支度は忙しく・・・なんでも自分でやっていれば、日々の変化には気付き・・・
ただ手に入れるだけでは・・・気にも留めない暮しになってしまうのかも・・・。
便利すぎる暮らしには・・・好奇心が生まれて興味は持てても・・・
深く考える心は育たなく・・・・味気なさが大きく膨らんでしまうのだろうか・・・。

毎年繰り返す、日本の伝統的な行事を・・・いつまでもつまらないと・・・
ないがしろに思う人もいれば・・・
季節の変わり目を教えてくれる・・・大切な自然との対話と思う人もいます・・・。
その違いは解らないけれど・・・生まれ育ち、学んだ環境や時間がそうさせるのだとしたら・・・
古民家の暮らしのように・・・何もかも不自由な暮らしの方が、ガラガラと忙しく、愛おしく思えるのかも・・・。


















































































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