暮らしと古民家

折々の暮らしの中気が付く大切なこと

屋根

2018年04月25日 | 古民家

 日本の屋根は建物の大きさに比べて、とても大きく造られています・・・

それは、夏の日差しを遮る役割もあり・・・雨が多い気候風土も関係しています・・・

雨の少ない地域では雨を処理するための工夫はあまり考えなくても良さそうです・・

季節によって日差しが変わらない地域では軒を深くする事もありません・・・

四季があるからこそ、自然に逆らうことなく、経験と工夫と技術で大きな屋根が生まれてきました。

「切り妻」・「寄棟」・「入母屋」・「越屋根」・「方形」・・・

地域によって使われる屋根形状が決まっている事もありますが、格式や予算・・・間取りなどでも違ってきます。

屋根の勾配は、梁間寸法や雨や風の強い地域でも変わってきますが・・・

使われる屋根の素材も気候の条件で変わってきます・・・

継ぎ目の無いような素材の板金(瓦棒葺き)屋根は緩勾配で使われ・・・

重ねて葺いて行く和瓦などは、急勾配の屋根に使われます・・・

瓦にも種類があって・・・「六四桟瓦」・「S瓦」・「平瓦」・「本瓦」・・・

瓦は屋根形状や勾配・・・軒の出し方・・・むくりや照りなどの意匠で、その細工する技術が求められます・・・

日本の美意識や遊び心・・いかに美しく建物を見せるか・・・?

景色や風土にあった建物の見せ方はどのように各部位を納めれば良いのか・・・・?

伝統的な技術や、時代ごとに考えだされた新しい技術の蓄積で・・・

細部まで考え抜かれた美しい建物が生まれてきたように思います。

こだわれば、瓦の焼き方・・・土の種類・・・釉薬の種類など・・・

茅葺きの「茅」もススキやスゲ・チガヤ・ヨシ・・・藁などがあります・・・

瓦を焼く土もそうですが・・・近くで取れた自然の物で家を建てたのです・・・。

地産地消・・・食べ物だけでなく・・・「住」の自給率も考えないといけません・・・

便利な世の中になると言うことは・・・目の前にある大切なものが見えなくなると言うことなのでしょうか?

 

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