ウツウツ記

毎日の生活で感じたことを書いています。

「欲が出ました」

2020-12-12 08:31:05 | 読書
何だかまだ、夫がいない生活スケジュールに体が慣れません。
(あ、夫は蓄膿症手術で入院中です)
朝のワンコの散歩とかゴミ出しとか、色々と朝にやることを考えると
5時過ぎから目が覚めてしまいます。
いくら目が覚めても、まだまだ暗くてお散歩には出れないのですけどね。
起きるとワンコが散歩と勘違いするので
ギリギリまでベッドの中です。。

さて、先日読んだ本の感想です。

「欲が出ました」(ヨシタケシンスケ著・新潮社)

ヨシタケシンスケさんは、「このあとどうしちゃおう」から
好きなイラストレーター?絵本作家さん?エッセイスト?です。
殆どの本、買って読んでますよ。
珍しく夫とも趣味が一致した作家さんです。

さて、今回の「欲がでました」
ヨシタケシンスケさんのスケッチ解説エッセイ。
エッセイに微妙なニュアンスを伝えるイラストが描かれています。
これがね~、ホントにツボ。
言葉で十分に伝わってるけど、1%くらいの隙間を埋めてくれるイラスト。
シンプルな線で描かれていて
本当に楽しい!

いくつものエッセイが書かれていますが
その中で特に私が気に入ったのは二つ。
一つは「だってホラ本人だもの」
心配性のヨシタケさんは、いつもくじくじ考えて嫌気がさすそうです。
でも結局は、僕は僕の本体から離脱することはできないのだな、
という結論になる。
自分自身にあきることはできないよな、と。
環境で自分をリセットできるような錯覚はあるけれど
何処に行ったって、本人は本人。
全てをリセットできる訳ではない。
人間である以上、そこをどうにか飼いならして
自分の中で面白がっていかざるを得ないよな、だって本人だもの、というエッセイ。
深いですよね。
今の私にはとてもピッタリとくる言葉です。
日常なんて上手く行く時もあれば、ダメダメな日も多い訳で。
簡単に凹むし。投げ出すし。
でも、そんな気持ちを何とか飼いならして、落としどころを見つけて
自分を自分で楽しめる選択肢を幾つも持っている人が
大人なんだろうなと。
今のコロナに纏わる様々なことも、不平不満ばかりを積み重ねるも有りだけれど
別な見方もあるなって気が付いた人の方が
多分きっと、楽しい。
マイナスの感情が悪い訳ではなくて。
そんな自分も知っていて、でも、本人だからそんな自分からは離脱できないのだとも
十分に理解して付き合っていく。
憧れますね。
本当にこんな大人になりたい!

もう一つは「心にはめる軍手」
軍手をはめると結構いろんなものも触ることができる、という身体感覚。
落ち葉だって、素手で触ると痛いけれど
軍手をはめればガンガン触れる。
つまり素手じゃなければ、いいんだと。
素手で触るからうわぁ~となるんだな、と。
だから、心にはめる軍手が欲しい。
一旦クッションとなるようなものを自分の心の中に入れておけば
割と色々なことと接しやすくなるのではないかしらん。
軍手をはめた時のような感覚が心にも起こせたら
苦手な人ともちょっとはラクに考えられるのでは?
これはもう、目から鱗です。
心に軍手ね。すごくいい。
自分の防衛策?いや、チャレンジするための道具?
素手じゃ怖いし、触らないでおこうとするものでも
軍手はめれば、案外と触れますよね。
心に軍手をはめれば、苦しい日常もまた違ってみえるかもしれません。
私は臆病で神経質なので、軍手必需品かもしれないな。

他にも、楽しい視点から書かれたエッセイが沢山あります。
子供を育てる上で感じたことも
書かれていて、とても素敵なエッセイになっています。
うん、イラスト同様、ホントに好きな人です。
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