踊る小児科医のblog

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八戸市小中学生の肥満の推移

2007年04月28日 | こども・小児科
手元に新しいデータが届いたので試しにグラフ化してみましたが、これをみると、他の諸問題と全く同じ時期、90年代から2000年代初頭(※)にかけて肥満(肥満度20%以上)の児童・生徒が急増し、様々な対策がとられるようになったここ3-4年でピークを過ぎて低下傾向が見えてきたところのようです。この傾向が続くようであればいいのですが、それでも昔ならクラスに1人か2人くらいだった肥満児が、ピーク時に5人に1人、今は6人に1人(クラスに6人)いるというのが実情です。

※「95年問題」という言葉を使う人もいますが、中高生では喫煙率や性感染症・人工妊娠中絶が急増し、小中学生の肥満も急増したこの時期に育った子どもたちは、すでに20代から30歳前後になっています。喫煙率や中絶も同じように最近数年間で低下傾向となりました。それは、この10年間で喫煙防止教育や性感染症・性教育がかなり行われるようになってきたことが大きく、肥満についても子どもだけでなく親への食育や運動・外遊び、メディアの制限などの啓発が少しずつ功を奏し始めたのかもしれません。ただし、上述の「95年問題」世代は、そのような教育もほとんど受けておらず、すでに教育や医療の手の及ばない年齢になり、結婚して赤ちゃんを育て始めているわけです。。

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