畑を掘り、木を彫り、石を刻り、の自然人!

退職後、自分に気ままな課題をちょっと与えて遊んでいます。

「円空大賞」展・岐阜県美術館で開催

2018-01-24 10:13:42 | 円空



円空大賞展」も今年、第9回を迎えます。
2月2日(金)~3月11日(日)
岐阜県美術館にて。観覧料一般800円。AM10~PM18(入場は17:30まで)

江戸時代初期に生まれた円空の作品は今回、岐阜県下呂市に収蔵されている
10体が展示されるそうです。

写真の「青面金剛神像」は小生の記憶では下呂市・合掌村「円空館」に展示されている
と思います。

文献によれば下呂市には
位山八幡社・八幡神社・妙喜堂・諏訪神社・宮田観音堂・白山神社・住吉神社・
小川神社・薬師堂・熊野権現・長福寺・藤ケ森観音堂・大日堂・森八幡神社・
温泉寺
などに収蔵されているとのことですが、保管管理上、合掌村に展示管理されている
円空仏があるようです。

温泉寺は円空仏と木喰の両方が収蔵されている珍しいお寺です。

円空を含めて仏像もお寺に収蔵されていれば「拝む」存在ですが、博物館や美術館
に展示されますと美術品として鑑賞されるようです。
その証拠に数珠などを持参して美術館などで仏像を拝観されている姿は見られません。



話しは変わって棟方志功は版画だけでなく書を始めるに際して
「書家が流儀とか技巧だけに走りすぎて、書本来の書くということをおろそかに
しているのではないか、特に官展などでそういう欠点があるのではないか」
と自叙伝「板極道」に記載しています。
作品作りというのはその時代、その時代により評価も変わり、時代性を受け止めて
制作する難しさがあると思います。

伊藤若冲にしても葛飾北斎にしても公募展のない時代でした。
現代は会場芸術で、出品するためには存在感のある差別化が要求されます。
時代を先取りし、独創性が求められ、存在感がないと認められません。

時代はぐっと遡って縄文時代。
縄文時代とは約1万3千年前から約2,400年前だそうですが
「特別展 縄文ー1万年の美の鼓動」
東京国立博物館でかなり先ですが7月3日~9月2日に開催されます。
縄文時代の美はアール・ブリュットともいうそうで
既存の美術や文化的流行とは異なる伝統にも左右されない加工されていない芸術。

「縄文土器」「運慶・定朝」「円空仏」「円空大賞」
色々比較して見るのも興味深いと思います。

円空大賞も現代を反映し、審査評価は
「土着の伝統に根ざしながら独創的な芸術を創造している芸術家」を顕彰すると
記されています。

鑑賞者には過去の円空大賞作品を見ても時代の先端を行く感性を持ち合わせる必要を
要求されているようです。
いわば鑑賞者の感性を試されているような。

個性光る作品に期待が集まりそうです。

そういえば大阪万博のとき岡本太郎の太陽の塔も侃侃諤々でした。

(もっと感性を磨かなくては・・・)

何故か屋久島の縄文杉を思いだし、
(縄文杉って数千年かけての偉容に神々しさを感じ信仰の対象にもなっているんだ)

「円空大賞」は勿論、円空さんが創設した作品展でなく、亡くなって300年後に
創設されたものですから。
円空さんのコメントはありません。


江戸時代の円空さんに円空大賞の感想を聞いてみたい、という友人の声に
「う~ん。確かに」。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿