※わたしはHDR放送に関して非常に悪いイメージしか持っていないため、基本悪口しか書きません。それを前提に読んでください。
先日、予定していたケーブルテレビの工事が我が家で行われました。メインはサービスを終了する従来型のインターネットから光ケーブルを使った新しい方式に交換すること。ちなみに工事は「2人で一時間ちょっとあれば終わる(あちらの営業談)」はずだったのですが、若干他の家より珍しい配線の引き方をやる必要があるせいか、新人研修を兼ねられてしまいまして(もちろん工事担当者からの断りはありました)、人数は多いし教えながらやるから時間も3時間近くかかるし、とちと不安の残るやり方をされてしまいました。あとで自分でやったネットの設定には少し手間取りました(なにせモデム→無線LANルーター→中継器を介して有線化→HUBにつなげてデスクトップPCをネット接続、とか面倒くさいことをやってますので)が、なんとか終わらせて使ってみたところ、うーん、さすがにファイルのダウンロードは速くなりましたし、Ryzenなど新しいCPU/APUを積んだデスクトップPCならブラウザもキビキビ動くのですが、仕事用のノートPCとかだと前の回線と体感的な差は感じません。所謂"一歩目"が速くなるにはある程度性能が必要なんですね。ただ、PCの大規模アップデートの最中に他のネット経由の作業が必要になった、などの悪条件ならだいぶ違うと思いますので、素直に喜んでおきましょう。
そのついでに、と称してケーブルテレビそのものの工事も行われました。BS/CS放送が直接ケーブルに乗るため、専用のSTBを介さなくても汎用のチューナーでBSやCSを受信できるようになったのです。もちろん前の時のようなSDのアナログに変換して低画質にしてから送信、なんてこともなくなっています。配線ごとに分波器は必要になりますが、むしろチューナーのギリギリまで今まで地上波・BSの2本必要だった配線が一本で済む分取り扱いしやすくなったと言えます。試したところ、一般的な無料のBS放送はもちろんWOWOWと一部のスカパー(試せたのはわたしが契約しているチャンネルのみなので)はちゃんと映りましたので、基本BSアンテナの代わりに問題なく使えそうです。
当日念のため、工事担当者に聞いてみた話があります。「この時期だし、チューナーさえそろえればBSの4K8K放送の受信もこのケーブルを通して可能なのか」と。答えは「全く聞いていないのでわからない」という無難なものでした。まぁ導入する予定はないし、あの4K8K放送に対してお金払って試す義理はないですけどね。
そうしたわたしの思惑とは全く関係なく、本日2018年12月1日よりHDR放送が開始されました。あくまでHDR放送なのですが、数字の方がわかりやすいという理由からか、もっぱら4K放送、4K8K放送と呼ばれています。と、言っても放送が4K8Kなだけで中身の大半は従来放送のアップコンバートにとどまるようですが、それでも日本映画専門チャンネルでは盛んに「八甲田山」の4Kリマスターの放送が宣伝されていますし、日本放送協会では「ウルトラQ」の4Kリマスター版をやる予定のようなどさすがに目玉は用意されています。ただ、「ウルトラQ」はおそらくBD版同様特撮の失敗部分をデジタル合成で後修正してしまったガッカリ版になると思われますので、興味半減なんですが。
将来的には「キングコング対ゴジラ」の4K版の放送も期待できますし、そうした意味では4kのHDR放送自体は決して悪いことではないのですが、それら魅力的なコンテンツも、少なくともわたしにとっては、録画保存できなければほとんど意味がありません。映画館へ映画を見に行くわけではなし、スポーツ中継以外の放送は録画できて初めて価値があるものだとわたしは断言します。で、実際どうなるかと言えば全く情報は出ていません。現在発売されている外付けチューナーの多くはUSBコネクタを備えており、とりあえず外部HDDへの一時保存くらいには対応しているようです。ですが、しょせん自己録自己再のみの、録画というより一時キャッシュみたいな保存させないタイムシフト視聴のためのもので、機械の状態次第では一発アウトの非常に不安定なものです。もちろん外部メディアへのバックアップなどは対応させてくれません。
なにより4K8K放送は、前に一度問題視された「録画禁止フラグが仕込まれていて、録画禁止放送になる」懸念があります。AV業界はBDが新規格でHDRの保存に対応したことで「そんなことがあるわけがない」と火消しにやっきでしたが、「出来ない」と「できる状態にあるがやるわけがない」は天と地ほどの違いがあります。なぜなら、デジタル放送の録画規制だって当初総務省は「ほとんどの番組では規制はしないだろう」との判断で許可したはずだったものが、現状ではもれなくすべての放送が録画規制の対象だからです。このことを決して忘れてはいけません。で、録画禁止フラグを導入可能にすることが許可されたか否か、ですが、あまりに批判が多かったためか、それ以降全く情報が出なくなってしまいました。このことは「批判が多かったからやめた」ではなく、「批判が多かったから、ほとぼりが冷めるまで黙っていて録画禁止にはしておこう」とした可能性が高いのではないかと思います。
実際どこも4K8K放送に関しては「受信・視聴」のことばかりで肝心の「録画」に関してはほとんど触れていません。一般社団法人放送サービス高度化推進協会・略称A-PABの4K8K放送のFAQには
"放送事業者が録画を許可する番組であれば、HDD等に録画できる機器もあります。(例:スカパー4K体験、スカパー4K総合)詳しくは、お使いの機器のメーカーにお問い合わせください。”
とありますし、チューナーを販売するメーカーの一つ、アイオーデータは製品ページで"BS 4Kや110度CS 4Kの番組を録画できるレコーダーへと進化。新4K衛星放送の美しい映像を、そのままの画質で録画できます"と書いている一方で商品概要には"放送局側の指定による録画禁止番組の録画はできません。"とも書いています。これは間違いなく4K8K放送は録画禁止フラグを持った放送として許可されており、おそらく最初のうちは一時保存くらいは可能でしょうが、ある程度普及したある日突然全部の番組の録画ができなくなる放送になることができる、ということです。その口実は「現在は録画する人は少なくなり(その理由が規制にあることはもちろん口にせずに)、代わりに配信で映像サービスを楽しむのが主流になっている。だから録画は禁止しても代わりに配信を有料で行えば全く支障はない」ということになるのではないでしょうか。もちろん配信の受信には4K対応チューナーが必須になるでしょう。
過去の実績からしてこうした扱いになる可能性が大いにある4K8K放送の導入予定は、すでに書きましたがわたしにはもちろんありません。ちなみに4K8K放送はA-CASなる専用チップを必要とする暗号解除がないと映像や音声が取り出せない仕様になっており、デジタル放送の時のような革命がおこることはありません。技術的にできたとしてもB-CASの時と比べれば違法扱いはたやすくできるでしょうし。相変わらず2020年のオリンピックまでに普及率50%になる、と総務省もマスコミも口にして宣伝していますが、少なくともわたしは普及の敵に回ります。最近の携行から実態をとらえなくても平気で数字の水増しくらいはしてくるでしょうから発表だけならおそらく2020年に普及率50%とするのでしょう。もっとも、総務省の望む姿であるオリンピックを利用して日本の4K8K放送の方式を(録画禁止・規制の除いて)海外に売り込む力になるかは大いに疑問ではありますが。
追記:最初日本放送協会のことを少し書いたのですが、荒れる危険性を考慮して削除しました。ご了承ください
先日、予定していたケーブルテレビの工事が我が家で行われました。メインはサービスを終了する従来型のインターネットから光ケーブルを使った新しい方式に交換すること。ちなみに工事は「2人で一時間ちょっとあれば終わる(あちらの営業談)」はずだったのですが、若干他の家より珍しい配線の引き方をやる必要があるせいか、新人研修を兼ねられてしまいまして(もちろん工事担当者からの断りはありました)、人数は多いし教えながらやるから時間も3時間近くかかるし、とちと不安の残るやり方をされてしまいました。あとで自分でやったネットの設定には少し手間取りました(なにせモデム→無線LANルーター→中継器を介して有線化→HUBにつなげてデスクトップPCをネット接続、とか面倒くさいことをやってますので)が、なんとか終わらせて使ってみたところ、うーん、さすがにファイルのダウンロードは速くなりましたし、Ryzenなど新しいCPU/APUを積んだデスクトップPCならブラウザもキビキビ動くのですが、仕事用のノートPCとかだと前の回線と体感的な差は感じません。所謂"一歩目"が速くなるにはある程度性能が必要なんですね。ただ、PCの大規模アップデートの最中に他のネット経由の作業が必要になった、などの悪条件ならだいぶ違うと思いますので、素直に喜んでおきましょう。
そのついでに、と称してケーブルテレビそのものの工事も行われました。BS/CS放送が直接ケーブルに乗るため、専用のSTBを介さなくても汎用のチューナーでBSやCSを受信できるようになったのです。もちろん前の時のようなSDのアナログに変換して低画質にしてから送信、なんてこともなくなっています。配線ごとに分波器は必要になりますが、むしろチューナーのギリギリまで今まで地上波・BSの2本必要だった配線が一本で済む分取り扱いしやすくなったと言えます。試したところ、一般的な無料のBS放送はもちろんWOWOWと一部のスカパー(試せたのはわたしが契約しているチャンネルのみなので)はちゃんと映りましたので、基本BSアンテナの代わりに問題なく使えそうです。
当日念のため、工事担当者に聞いてみた話があります。「この時期だし、チューナーさえそろえればBSの4K8K放送の受信もこのケーブルを通して可能なのか」と。答えは「全く聞いていないのでわからない」という無難なものでした。まぁ導入する予定はないし、あの4K8K放送に対してお金払って試す義理はないですけどね。
そうしたわたしの思惑とは全く関係なく、本日2018年12月1日よりHDR放送が開始されました。あくまでHDR放送なのですが、数字の方がわかりやすいという理由からか、もっぱら4K放送、4K8K放送と呼ばれています。と、言っても放送が4K8Kなだけで中身の大半は従来放送のアップコンバートにとどまるようですが、それでも日本映画専門チャンネルでは盛んに「八甲田山」の4Kリマスターの放送が宣伝されていますし、日本放送協会では「ウルトラQ」の4Kリマスター版をやる予定のようなどさすがに目玉は用意されています。ただ、「ウルトラQ」はおそらくBD版同様特撮の失敗部分をデジタル合成で後修正してしまったガッカリ版になると思われますので、興味半減なんですが。
将来的には「キングコング対ゴジラ」の4K版の放送も期待できますし、そうした意味では4kのHDR放送自体は決して悪いことではないのですが、それら魅力的なコンテンツも、少なくともわたしにとっては、録画保存できなければほとんど意味がありません。映画館へ映画を見に行くわけではなし、スポーツ中継以外の放送は録画できて初めて価値があるものだとわたしは断言します。で、実際どうなるかと言えば全く情報は出ていません。現在発売されている外付けチューナーの多くはUSBコネクタを備えており、とりあえず外部HDDへの一時保存くらいには対応しているようです。ですが、しょせん自己録自己再のみの、録画というより一時キャッシュみたいな保存させないタイムシフト視聴のためのもので、機械の状態次第では一発アウトの非常に不安定なものです。もちろん外部メディアへのバックアップなどは対応させてくれません。
なにより4K8K放送は、前に一度問題視された「録画禁止フラグが仕込まれていて、録画禁止放送になる」懸念があります。AV業界はBDが新規格でHDRの保存に対応したことで「そんなことがあるわけがない」と火消しにやっきでしたが、「出来ない」と「できる状態にあるがやるわけがない」は天と地ほどの違いがあります。なぜなら、デジタル放送の録画規制だって当初総務省は「ほとんどの番組では規制はしないだろう」との判断で許可したはずだったものが、現状ではもれなくすべての放送が録画規制の対象だからです。このことを決して忘れてはいけません。で、録画禁止フラグを導入可能にすることが許可されたか否か、ですが、あまりに批判が多かったためか、それ以降全く情報が出なくなってしまいました。このことは「批判が多かったからやめた」ではなく、「批判が多かったから、ほとぼりが冷めるまで黙っていて録画禁止にはしておこう」とした可能性が高いのではないかと思います。
実際どこも4K8K放送に関しては「受信・視聴」のことばかりで肝心の「録画」に関してはほとんど触れていません。一般社団法人放送サービス高度化推進協会・略称A-PABの4K8K放送のFAQには
"放送事業者が録画を許可する番組であれば、HDD等に録画できる機器もあります。(例:スカパー4K体験、スカパー4K総合)詳しくは、お使いの機器のメーカーにお問い合わせください。”
とありますし、チューナーを販売するメーカーの一つ、アイオーデータは製品ページで"BS 4Kや110度CS 4Kの番組を録画できるレコーダーへと進化。新4K衛星放送の美しい映像を、そのままの画質で録画できます"と書いている一方で商品概要には"放送局側の指定による録画禁止番組の録画はできません。"とも書いています。これは間違いなく4K8K放送は録画禁止フラグを持った放送として許可されており、おそらく最初のうちは一時保存くらいは可能でしょうが、ある程度普及したある日突然全部の番組の録画ができなくなる放送になることができる、ということです。その口実は「現在は録画する人は少なくなり(その理由が規制にあることはもちろん口にせずに)、代わりに配信で映像サービスを楽しむのが主流になっている。だから録画は禁止しても代わりに配信を有料で行えば全く支障はない」ということになるのではないでしょうか。もちろん配信の受信には4K対応チューナーが必須になるでしょう。
過去の実績からしてこうした扱いになる可能性が大いにある4K8K放送の導入予定は、すでに書きましたがわたしにはもちろんありません。ちなみに4K8K放送はA-CASなる専用チップを必要とする暗号解除がないと映像や音声が取り出せない仕様になっており、デジタル放送の時のような革命がおこることはありません。技術的にできたとしてもB-CASの時と比べれば違法扱いはたやすくできるでしょうし。相変わらず2020年のオリンピックまでに普及率50%になる、と総務省もマスコミも口にして宣伝していますが、少なくともわたしは普及の敵に回ります。最近の携行から実態をとらえなくても平気で数字の水増しくらいはしてくるでしょうから発表だけならおそらく2020年に普及率50%とするのでしょう。もっとも、総務省の望む姿であるオリンピックを利用して日本の4K8K放送の方式を(録画禁止・規制の除いて)海外に売り込む力になるかは大いに疑問ではありますが。
追記:最初日本放送協会のことを少し書いたのですが、荒れる危険性を考慮して削除しました。ご了承ください
ですが、SeeQVaultには対応していないのでバックアップは出来ません。BDレコーダー付きならBDに焼くことも可能なようです(が、再生に関してはA-CASを介してやる必要がある?)
そもそも録画対応予定だったチューナーが延期して12月に間に合わない物もあるぐらいですので、ちゃんと調べないと面倒です。
そんな自分はTT-4K100の東芝製を買いましたが、問題なくHDDに録画できています。現時点ではこれ以外に録画データを移す方法がないので壊れたらおしまいですが
そう思います。
理由は簡単。 電気屋さんで買える TVが 4K8K対応が主流なるから。見る気が無くても買っただけで、カウントされるんじゃないですか?
昨年、BlueRay対応のレコーダーを買いました。 別に BlueRayはどうでも良かった。(実際に未だ未使用) 単に複数チャネルHDD録画が欲しかっただけで、ちょうど安売りしてた。 そんなもんじゃないかと思います。
"最近の携行" → "最近の傾向"ですね。
現状はHDDしか録画できない、壊れたら終わりという状態ですからまだ一時保存できるようにしているのかな。もしスムーズに普及したら、今度は録画禁止が行われるのではないか、と思ってるのです。
>2018-12-01 19:04:58さん
今回はケーブルによる再送信、外部チューナーを今持っているテレビにつなげる、というやり方が使えないので、仮にこれから2020年のオリンピックまでに売れるテレビ全部が4K8K放送対応テレビだったとしても、年間ベースで日本国内だけで1000万台は売れる必要があります。今の状況でテレビがそんなに売れるとは思えないんですよ。
>めめたあさん
量販店の照明が裏目に出ていて、4Kテレビだと2K放送が汚く見えちゃいますよね。まして今年は画質が低下する年でしたし。せめて2Kにダウンコンバートして見られれば、2KBS放送の画質低下を気にする人が導入するかも知れないのに。
すいません、触れないでください。
> 年間ベースで日本国内だけで1000万台は売れる必要
確かに言われる通り。 2020までにそんなに売れるとは思えないですね。 我が家の昨年の買い替えは、壊れたから。 それも 32型。 このサイズで、複数チャネル同時録画ほとんど無く、レコーダー購入。 (実質、タイムシフト用途のみ)
全てとは言いませんが、同じ様な人多いのでしょう。
普通に録画できました。NHKはダビング10のようです。
HDD4TBで、録画時間は262時間になっています。
まともな、スポーツ中継が皆無なんで、評価は
これからですね。
壊れたので買い替えで大きさは32型、というのは実際に一般的によくあるテレビの購入パターンだと感じています。少なくとも32型のテレビで受信できない限り50%どころか普及も無理だと思います。それ以前に体力のない国内メーカーが大半で、それも限られた数社しかない今の日本市場で年間1000万台はそもそも出荷すら無理だと思いますし。
今のハイビジョンで経験済み。
購入層を考えれば、阪神戦や巨人戦、MLB大谷戦をかなり放送するのではないでしょうか。
4K8Kの番宣が、ガンガン流れると思いますよ。