さわやか

この電車を降りれば、あとは家まで歩くだけだと思うとホッとする。と、目の前を何かがかすめていった。それが目指したところ…床に視線を向けると、そこには小さな水溜まりが出来ていた。今度はそこから垂直に視線を上に向ける。天井に水滴がいくつもできていた。あまりに強い湿気のせいだろう。

その前の乗換駅で、かなりの湿気に身体の熱が逃げ場を失い、クラクラとしそうになった。電車に乗れば冷房が心地よいが、その分、降りた後の不快感は増してしまう。こんなことを繰り返しているうちは、地球温暖化を防止する事などできない。

何かいい対処方法はないかと思うと同時に、ジューススタンドに駆け込み、ラズベリージュースを飲んだ。飲みきった後も、口の中にすっぱい感覚が残るが、それが何だか心地よい。

あれこれ書いていたら、最寄り駅に着いた。

運がいい…か、

時々、運を試してみたくなって宝くじを買う。運がないのか、買う回数が少ないからか、必ず当たる一枚分以上の当選経験がない。もしかしたら、その最低賞金を手にするくらいが、僕の持つ運のレベルなのかもしれない。まあ、言い換えれば「運がない」ということだ。

とはいえ、宝くじが当たったからと言って運がいいというものでもなく、運にすがって生きているのだとしたら情けない。

そうは思いつつ、食べたアイスに当たりが出るくらいは、無邪気に喜ぼう。