出発点

昨夜はぐっすり眠ることが出来たようで、いつもよりかはすっきりとした感じがする。それでも、額面通りの「すっきり」ではない。

急に集まることとなり、帰宅が遅くなった。その後、ドラマ『八日目の蝉』の第一回を再生して観た。

多くの人を感動させた原作をドラマにするのは難しいんだなあというのが、はじめの印象だ。本を読んでいる人とそうでない人との違いがまず大きい。
第一回では、前者が原作との違いに、後者が「子どもを誘拐する」という行為に戸惑うのかもしれない。が、浅野妙子さんの脚本は、後者に軸をおいたようで、それは良かったのではないか。番組のホームページに角田光代さんのコメントにも、ドラマなりの描き方を期待しているようだ。

ドラマを通じ初めてこの作品に触れる人たちが、この「希和子と薫の物語」に入っていくには、なぜ誘拐したのかという原点を、観る人なりに心に落とすことが必要だから。

そこを越えた人たちにとっての「八日目」に、光さす光景が広がればいい。

過ぎゆく時間

昼間は陽向は暖かかったが、日陰に入り風を受けると耐えられないくらいに感じた。

道端に見つけたタンポポが黄色く輝く姿に、やっと春を見つけた。

それにしても、時間が経つのははやく、もう一年も四分の一が終わろうとしている。そのことが今、もっとも怖い。

今夜から

ドラマ『八日目の蝉』が今夜から始まる。ドラマ化されると知ってからずっと楽しみにしていた作品だけに、早く見たいという気持ちばかりが先立っていた。

先週には番組のホームページも充実し、それを見るだけでさらに期待が高まった。予告編の動画を見れば、檀れいさんの姿が自然と頭の中の希和子に重なる。

今朝の新聞のテレビ欄でこの番組が紹介されていたが、それを読んだ人のうち数名でも関心を持って、そして実際に見る機会があれば、その人の「八日目」も、きっと悪いものではくなる…と思う。

桜咲く丘

イベントの説明会が終わり、一人夜桜を楽しもうと桜並木の坂道を下った。

肌寒いを通り越し、ただただ寒かったが、それでも、ライトアップされた桜に心が温まった。

今週中に、目黒川の桜を見に行くことはできるだろうか。車窓からだけではもったいない。

恋しい空

東京に近づくと、車窓には雲と地上との間に夕空が映った。建ち並ぶビルを照らすその光は、ほんのり温かな感じがした。

冷たい雨が続くと、人の気持ちも冷え込んでしまうけど、だからこそ、人の温もりが恋しい。

そんな気持ちを胸に、この空の下を行く。

小一時間

今週半ばには４月になるというのに、なぜこんなに寒いのだろうと思うが、カレンダーをめくったら暖かくなるわけもなく、移動中の車内でホットコーヒーと洋菓子のセットを買い求めた。

甘いものを口にする時、ささやかな幸せを感じるのはなぜだろう…なんて考えたことはないが、少し落ち着いたような気がする。

降りるまで小一時間じがん、少し眠っていこう。

迷い

誰かに行き先を示してもらえたらと思う時、２秒遅れでそれが叶わないことを自分に納得させる。年齢や風貌は、時にその障害となる。風貌で言えば、もっと前からその要素はあり、逆に頼られてしまうことの方が、生涯を通じては多いような気がする。

老後を一人で迎える頃になって帳尻が合うのなら、僕にとってはむしろその方がいいのだろうが、実際にそれくらいの長いスパンで物事を考えている人は、そんなことを考えることすらないくらいに迷いを持っていない人だろうか。

中年に入った迷える男を救ってくれる人は、果たしているだろうか。自分で言うのも何だが、人の話を素直に聞くには鎧が重い。

温もる

飲料の「HOT」と「COLD」の切り替え時期は、標準はあるのだろうが、最終的に決める際には、その時の気候を考慮するのだろうか。

昼過ぎから部屋に閉じこもったままで外の寒さを意識していなかった分、帰りにそれを強く感じた。だから、温かいものを欲していた。

改札内のジューススタンドを見ると、コーンスープの鍋があり、迷わず買い求めた。寒さのせいだろうか、火傷するくらい熱く感じたが、それでも温まれたので良かったが、電車に乗り、ドアが開く度に冷え冷えと感じたのは、もしかしたら温まったせいだろうか。

ポカミス

お彼岸は混みあうので、いつもその前にお墓参りに来るのだが、今年は天候が悪く延び延びになってしまっていた。

明日行こうと考えたが、予定が入り今日出かけてきた。その前に洗濯したり、診療所に行ったりしていたら、線香やらバケツやらの道具一式を忘れてきたことに、墓地に着いてから気づいた。ご先祖様には申し訳なかったが、勘弁してもらおう。

それにしても、何だか調子が悪い。そのせいにするのもどうかと思うが、とりあえず、安全運転で帰ろう。

冷え込み

各駅停車に乗り換えても待ち合わせの時間まで余裕があったので、売店で缶コーヒーを買った。普段なら迷わずブラックを選ぶところ、おまけに釣られてしまった。そのおまけが鉄道関係のもので、大人気ない…

握っていられないくらい熱かった缶は、飲み干すと一気に冷たくなった。少し飲み残しておいたほうが良かったかなと思いつつ、ポケットに手を入れた。