ゲキ×シネ 劇団☆新感線公演 『SHIROH』
会場:梅田ブルク7
作:中島かずき
演出:いのうえひでのり
出演:上川隆也,中川晃教,高橋由美子,杏子,橋本じゅん,高田聖子,池田成志 他
大阪本公演は、2005年1月。劇団☆新感線、初の本格的ロックミュージカル作品。ゲキ×シネは、録画映像を編集し、映画館で上映するものとして。このところの、劇団☆新感線の新しい流れとなっている。ゲキ×シネについては→こちらに思うところをつらつらと。
大スクリーン向けの気合の入った編集、クリアな大音量の音楽。本公演の興奮がよみがえるのはもちろんのこと、客席からでは見えなかった距離と角度からの映像は。震える腕や、わななく唇の演技までを再現し。みごとに、新しい世界に引き込んでくれる。
あらすじも中味も、語りつくされているだろうから。このたび新しく感じたことだけを。
俯瞰の視点で眺めて思ったのは、民の強い気持ち。この物語は、ふたりのSHIROHのカリスマ性に惹かれたものではあるけれど。死と隣り合わせの、ぎりぎりかつかつの生活を強いられ。ひとたび、救いを信じ、すがった民にしてみれば。忠誠の意志は、至上だったことだろう。四郎は奇跡の力を持たずして民を導びくことに、重圧と迷いを感じ続けていたけれど。率いてくれる先導者を持ち得た民は、最上に幸せだったのだと。今更にして思う。
煽動者であるシローは、物語の中で。無邪気に笑う少年から、きっちり大人になる。神の声をもち、彼らを鼓舞するあの声は。劇場の空気の中ならではなのかも、と懸念していたけれど。中川氏の歌声は、映像で観ても本物で。彼が本気で歌い出した瞬間は、鳥肌もので。「こぶしを振り上げろ、足を踏み鳴らせ」。その言葉に、従いたくなる。
そして、最期の聖戦のとき。民は、自らの意思で死に立ち向かう。逃れるためでなく、「はらいそ」へ行くために。踏み出す足取りは強くて、誰にも止められない。
皆が倒れ伏したなかで、四郎がおこす奇跡。四郎のくちづけによって、現世に呼び戻された寿庵は。3万7千人と、2人のSHIROHの命を携えて生きていく宿命を負う。たったひとりで、生き続ける彼女。恋した人から与えられた生を、まっとうする彼女は。凄まじく、清廉で潔い。そして。歌うさなかにも、決して芝居が停止しない高橋氏は凄い。
間違って観ていたのは、リオ。女神のように下界をみつめているのかと思っていたら、あんなに泣いていたなんて。なんとかしたくてたまらない無力な娘の、てんしだったんだね。
そして、上川氏。上演中は、彼が歌うたびに「わーっ」とか「きゃーっ」とか。心中、大騒ぎだったんだけど(←失礼:笑)。あぁ、なんて格好良い(溜息)。。彼の、流麗な殺陣は。スーパースローになっても、ぶれることなく。ぴったり決まった「あとの(←ここが、映像の役者さんとの相違点!)」動きが美しいのなんの(再び、溜息)。。
残念だったのは。聖子ちゃん、じゅんくん、なるしーたちのアドリブ部分。東京のより、ぜったい大阪バージョンの方が面白いって! DVDにアドリブ集入れてくんないかなぁ。。
冷静に分析すれば。ミュージカルとしても演目としても、まだまだ削ぎ落として叩き上げる余地はある(←4時間超だし)。だけど。長ぁく、新感線を観てきて。劇団もファンも、良い加減に大人になったと思ってたところにきた、この作品は。ごつごつとしてて、熱くって。それこそ他の舞台への観劇熱まで、再燃させるイキオイがあって。。
願わくば、再演にもこれだけの熱を持ち続けて欲しい。上川さんは、再演嫌いだそうだから、もうでてくれないのかなぁ? だとすれば、ずいぶん変わるよなぁ。
会場:梅田ブルク7
作:中島かずき
演出:いのうえひでのり
出演:上川隆也,中川晃教,高橋由美子,杏子,橋本じゅん,高田聖子,池田成志 他
大阪本公演は、2005年1月。劇団☆新感線、初の本格的ロックミュージカル作品。ゲキ×シネは、録画映像を編集し、映画館で上映するものとして。このところの、劇団☆新感線の新しい流れとなっている。ゲキ×シネについては→こちらに思うところをつらつらと。
大スクリーン向けの気合の入った編集、クリアな大音量の音楽。本公演の興奮がよみがえるのはもちろんのこと、客席からでは見えなかった距離と角度からの映像は。震える腕や、わななく唇の演技までを再現し。みごとに、新しい世界に引き込んでくれる。
あらすじも中味も、語りつくされているだろうから。このたび新しく感じたことだけを。
俯瞰の視点で眺めて思ったのは、民の強い気持ち。この物語は、ふたりのSHIROHのカリスマ性に惹かれたものではあるけれど。死と隣り合わせの、ぎりぎりかつかつの生活を強いられ。ひとたび、救いを信じ、すがった民にしてみれば。忠誠の意志は、至上だったことだろう。四郎は奇跡の力を持たずして民を導びくことに、重圧と迷いを感じ続けていたけれど。率いてくれる先導者を持ち得た民は、最上に幸せだったのだと。今更にして思う。
煽動者であるシローは、物語の中で。無邪気に笑う少年から、きっちり大人になる。神の声をもち、彼らを鼓舞するあの声は。劇場の空気の中ならではなのかも、と懸念していたけれど。中川氏の歌声は、映像で観ても本物で。彼が本気で歌い出した瞬間は、鳥肌もので。「こぶしを振り上げろ、足を踏み鳴らせ」。その言葉に、従いたくなる。
そして、最期の聖戦のとき。民は、自らの意思で死に立ち向かう。逃れるためでなく、「はらいそ」へ行くために。踏み出す足取りは強くて、誰にも止められない。
皆が倒れ伏したなかで、四郎がおこす奇跡。四郎のくちづけによって、現世に呼び戻された寿庵は。3万7千人と、2人のSHIROHの命を携えて生きていく宿命を負う。たったひとりで、生き続ける彼女。恋した人から与えられた生を、まっとうする彼女は。凄まじく、清廉で潔い。そして。歌うさなかにも、決して芝居が停止しない高橋氏は凄い。
間違って観ていたのは、リオ。女神のように下界をみつめているのかと思っていたら、あんなに泣いていたなんて。なんとかしたくてたまらない無力な娘の、てんしだったんだね。
そして、上川氏。上演中は、彼が歌うたびに「わーっ」とか「きゃーっ」とか。心中、大騒ぎだったんだけど(←失礼:笑)。あぁ、なんて格好良い(溜息)。。彼の、流麗な殺陣は。スーパースローになっても、ぶれることなく。ぴったり決まった「あとの(←ここが、映像の役者さんとの相違点!)」動きが美しいのなんの(再び、溜息)。。
残念だったのは。聖子ちゃん、じゅんくん、なるしーたちのアドリブ部分。東京のより、ぜったい大阪バージョンの方が面白いって! DVDにアドリブ集入れてくんないかなぁ。。
冷静に分析すれば。ミュージカルとしても演目としても、まだまだ削ぎ落として叩き上げる余地はある(←4時間超だし)。だけど。長ぁく、新感線を観てきて。劇団もファンも、良い加減に大人になったと思ってたところにきた、この作品は。ごつごつとしてて、熱くって。それこそ他の舞台への観劇熱まで、再燃させるイキオイがあって。。
願わくば、再演にもこれだけの熱を持ち続けて欲しい。上川さんは、再演嫌いだそうだから、もうでてくれないのかなぁ? だとすれば、ずいぶん変わるよなぁ。
副音声を聞くと、それぞれの役者さんの想いや、裏話まで聞けて、またそれを踏まえて本編を観る楽しみも増えました。(しかし某リオ嬢の発言にはひっくり返りそうになりましたが(汗)
※タイトルのローマ字が入れ替わってます・・・。
そうだったのね~~!こやまさん♪♪
コメント読んで、そうそう!!私もさっ!と
PCの前で踊り喜んでいます!
『SHIROH』はほんと名作でございます。
この作品とと出逢えてよかった・・・。
midoriさんのブログでは連想するイメージは
「生」なんて変なこと書きましたが
『SHIROH』・・・・でもよかったかも!
ようこそ、いらっしゃいませ~。
リオの役作りは、一番のびっくりポイントでしたが。DVDには仰天発言があるんですか!?
実は、ゲキ×シネを観るまでは手を出さないとガマンしていて。そのまま満足してしまってました。
うぅ、確認したい。。
※タイトルのご指摘ありがとうございます!
よりによってタイトルっ!あわてて修正いたしました。
いやぁ。上川さんは、芝居で歌うなんてありえないって方でしたから。
本公演では、「うっそ、ほんとに歌うの!?」「えっ、まだいくんですか!?」とか。
どっちかというと、ハラハラドキドキが大きかったんですよね(笑)。
だから今回はもう、心ゆくまで堪能いたしましたとも!
こやまは、この演目で、一度リタイアした観劇生活を復活させてもらいました。
かずりんさんがおっしゃるように、ほんとに「出逢え」て良かったなぁって思ってます。
DVDバージョンと映画バージョンも本編の編集で変えているところがあるようです。副音声で言ってたんですけど、流してきいてたからよく覚えてません(^^ゞ
>某リオ嬢の発言...もノーチェックでした。
結局、映画も2回観て、CDききまくって、DVDも...完璧に『SHIROH』の虜ですな。副音声で中島さんが再演する場合はいろいろ手を入れてとか言ってましたが、上川さんが出ないとすると誰がやってくれるの四郎さま。
ああ、上川さんLOVEだわ(T-T)
(あの発言が気にならない方もいらっしゃるので私のツボだっただけかもしれませんが・・・。)
「歌う上川さん」についても、高橋由美子さんがそこら辺の裏話をしてくれてたりして、かなり聞き応えのある副音声でしたので、是非DVDを!
(私はおまけ映像もお気に入りでした♪)
連日お邪魔してすいません、SHIROH話についつい(笑)
あ、ここにも上川さんLOVERが♪
ゲキ×シネ2回目の記事にTBさせていただいてしまいました。
東京は夏だったんですよねー。大阪上映が危ぶまれていたころだったので、悔しくて読み飛ばしたことを思い出します(笑)。
CDは、こやまも聞きこみましたよー。
いえいえ、こういうお話は嬉しいので何度でも♪
それにしても、ますますDVDが気になってきます!
今、高額チケットに誘惑されてて(笑←東京遠征代付き)。
う~、どっちにしようかなっ。
)^o^(
さてDVDは絶対「買い!」ですよ。
アドリブ集もあるし、映画と違う編集の画像...さらに練りあがっている?
BGMがわりに流しながらブログの他の舞台の感想書いたりして...要はテンション上げるのにぴったりのお薬のようなDVD。あ、CDもですけど。
12/20に盛り上がりましょう!
仲間に入れてくらはい♪♪
DVD・・・暇があればつけたり消したりして
日々盛り上がっています!
ああ・・・こんなものにお金をかけて
バカだったなあ・・・と冷静になれる日は
来るのだろうか?(来そうにない!)
ちひろちゃんの爆弾発言には正直
ひっくり返りましたが、大阪ゲキ×シネ鑑賞時
にはすっかり忘れていました・・・。
たまにフッと思い出しては「いらんこと言ってぇ~」と
思うのですが
なにぶん、『SHIROH』御出演者全員を
愛しちゃってるので
小娘のたわごと・・・と大きな心で許してあげてます♪
あ~~長くなった(ごめんなさい)
『SHIROH』語ると長くなる・・・・。