持続する夢

つれづれにふと気づいたことなど書き留めてみようかと
・観劇生活はえきさいてぃんぐに・日常生活はゆるゆると

サマータイムマシン・ブルース

2005-09-12 03:11:16 | 映画
監督:本広克行
原作/脚本:上田誠(ヨーロッパ企画)
出演:瑛太,上野樹里,川岡大次郎 ,永野宗典,本多力,佐々木蔵之介 他


映画のタイムトラベルもので、ここまでスケールの小さなものってあるのかなぁ。
夏、真っ盛り。頼みの綱のクーラーが、リモコンを壊してしまったために動かない(←本体操作不可)。修理は望めず。自治会は休みで。みごとに八方塞がりなところに。なんと、タイムマシンが現われた! そうだ。昨日に戻って、壊れる前のリモコンをとってこよう!!

壮大な設定に、ゆるい展開。元気をムダに消費してる学生たち。安易に始めてしまったアレコレの。拙(まず)さに気付き。後追いで、修正するべく奔走するも。わからず突っ走る輩もいて。限られた時間(←なんせ、昨日と今日だからね)に収拾をつけるのは至難で。ミッションコンプリート(笑)には果てしなく遠い。

上映開始からオープニングテロップ表示まで、かなり時間が割かれている。ここが、映画ならではの親切設計。その間の映像が、とってもだいじだったことが、あとでわかってくる。はたまた、結末を知りつつ観るこの部分は。いろいろ埋め込まれていて、けっこう面白い。映画ならではといえば。タイムトラベル時のCG。画面分割も効果的。舞台版では、想像するしかない部室の外の実景がいい。大学構内や、いきつけのお風呂屋さん。道中にただよう陽炎。あと。忘れてならない、ワンコのケチャ! (舞台版の感想は→こちらに)

『踊る大捜査線 THE MOVIE』や『交渉人 真下正義』で有名な映画監督による、「プレイ・バイ・ムービー」企画(←シリーズらしい)。芝居の映像化の難しさは、ご本人の口からも語られているけれど。今回はすごく楽しめた。脚本が上田氏(劇団作家)によるものだったことと、主要出演陣に劇団員さんがいたことで、舞台の空気が壊れずに。舞台には居なかった大人を配置することで、映画としてなくてはならない現実感が補えていた。蔵りん(←蔵之介氏愛称)、おいしい役やん~。標準語を喋ってるのに、京都を連想させるなぁ。

映画版は、事前から狙っていたわけではないのだけど。クーラーのリモコン提示で、1000円に割引との情報があり。持参の上、鑑賞することに。関西では、9/17(土)に舞台挨拶が。しぶとく居座る残暑のなかで。酷暑の映画に嵌まるのも一興かと。