持続する夢

つれづれにふと気づいたことなど書き留めてみようかと
・観劇生活はえきさいてぃんぐに・日常生活はゆるゆると

お気持ち

2005-05-02 23:32:33 | なんでもないこと
ゴールデンウィーク中の平日。仕事で遠出。出先は。京の町、の中心をほんの少しはずれた辺り。早めの昼食を済ますために店に入ったところ。それまで何かの作業をしていたらしい、業者さんの帰り際に居合わせることに。
注文の品を待つ間、なんとは無しに耳にしたやりとり。

業者:「終わりましたんで」
店主:「あぁ、ごくろはん(ご苦労さま)」
業者:「ほんならすんません。お気持ちだけもらえますか。・・・千円で」

店の備品の不具合だとすれば。「お気持ち」は、出張作業料か取替部品代で。どちらにしても正当な請求だと思われる。作業対価であるから、支払いはこころよく行われた。

業者:「ほしたら(そうしたら)、領収書お渡しします」

ここで。領収書はどこからでてくるか。間違っても、その場で準備済みの物が出るようなことはなされない。いただくのは「お気持ち」なのだから、それでは不細工というものだ。まずは車に行き、探して書いたくらいの時間ののちに手にして戻り。そこで店主の手元に渡った。
この予定調和なやりとりを。どう捉えるかは、地方によってきっと大きく異なると思う。ひとつ関西であっても、こういう調法は大阪ではお目にかかれない。
どうにも貧乏クジに感じた仕事日に。いかにもな京都風情を、蕎麦とともに味わえて。しばらく旅気分にひたることができのは幸運だった。