手話通訳者の世界は狭い

スキー講習会の通訳に行った。依頼者はろう者のＱさん。

「手話通訳者派遣申込、初めてしました」
そうなんですか。
「スキー、やりますか？」
いえ、全く・・・
「今日は専門用語が多くて大変だと思いますが、宜しくお願いします」
今日は上級研修会だけど、初級と中級の時は、どうやって講習の内容を理解したのですか？
「友人の聴者に個人的に頼んで、手話通訳してもらいました」
いいお友達をお持ちですね。誰？
「それは、個人情報だから、言えない」
誰か、もう、わかった（笑）
「えっ？どうして？」
個人名は聞かないから、教えて。有資格者？
「そうです」
Ｇさんやな。
「えっ、どうしてわかるんですか？」
手話通訳者の世界は狭いから（笑）
「でも、市の登録手話通訳者って、１００人ぐらい、いるでしょう？」
有資格者なのに、公的通訳ではなく私的通訳でやる。それも、まる一日の手話通訳を、一人でやる。Ｇさんしかいない（笑）

ろう者も手話通訳者も「個人情報」に気を使って話すけど、手話通訳者の世界は狭いから、話題の人が誰なのか、大抵の場合は判ってしまう（笑）