手話通訳者のブログ

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権利

2016-12-14 07:08:48 | 手話
以前のブログ記事で、手話通訳者研修の講師として登壇した弁護士Aが、
「憲法は国家権力縛るためにある」
と話したことを批判した。
国家権力を縛る、という解釈までなら、まだ、許容できる。
しかし、
「国民には憲法を守る義務はない」
などという解釈は、明らかに間違いだ。

しかし、驚いたことに、同様の主張をする弁護士は多い。
法律の専門家たる弁護士が、なんてことだ。
日本国憲法第13条は、下記のとおりである。


第十三条  すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。

すべて国民は、個人として尊重される。当然、ろう者も国民として、個人として、尊重されなければならない。
では、誰が尊重するのか。
日本国の国民である。
国民一人ひとり、個人として尊重されなければならないし、尊重しなければならない。

法律の専門家だから、という理由で、誰も弁護士Aを批判しない。
手話通訳者研修受講後、感想を書いて提出することになっている。
俺は、
「A先生の解釈は間違っていると思います。もし、私の指摘が間違いなら、間違いをご教示いただけますと幸いです」
と書いて、名前と連絡先を書いて提出した。
何の反応もなかったが・・・

立場を置き換えて考えてみよう。
例えば、手話世界とは全く接点を持っていない人から、
「あなたの言動は手話通訳者として問題がある」
という指摘をいただいたら、謙虚に聞く。

専門馬鹿になってはいけない。外部の人だからこそ、気づいてくれることもあるのだ。