改め Objective Technician

はぐれ技術者のやりたい放題

努力度と達成度

2008-01-12 00:43:13 | 陸上競技
人間の感覚は対数的。


金銭に関して言えば、1000円と2000円の違いと、10000円と20000円の違いとの感覚的差を実際に測ることが出来たとしたら9000円ほどの開きはないはず。


感覚だけに限らず、人間の体は数字が大きくなれば変化に鈍感になるように出来てる。


陸上のトラック種目がいい例で、距離が100,200,400,800,1500,5000,10000,と増えるのはまさに対数的感覚。

しかも、トラック各種目に対する距離を対数表示で横軸に、世界記録を縦軸にとるとほぼ1直線上に点が並ぶという記事が1年ぐらい前に陸マガにあった。


「対数っぽい」というだけでほんとに対数なのかは分からないけど、練習でよく言う「80%のスピードで」とかいうのも、感覚と実際のスピードを結ぶ関係に対数が潜んでいる。たぶん。


これを仮定して、指数関数のグラフをそれっぽくフィットさせてみる。

まず、「スピード感」x (0 <x < 1)を定義する。これは、疲れているか元気かどうかは関係なく、感覚的に100x[%]のスピードで走っているという状態を表す。 瞬間最高速度をVmaxとすると実際の速度V(x)はx = 1のときV(1) = Vmaxで、スピード感 x = 0 のときをすごくゆっくりjogしてる状態だとすると V(0) = 5.0 [m/s]ぐらい。

V(x) = exp(x) のグラフを考えて、これが V(1) = Vmax、V(0) = 5.0 [m/s] になるようにそれっぽくスケーリングしてみると、スケーリング後の式はaを定数として

V(x) = 5.0exp(ax)

となって、僕の場合100mの加速走が10.5[s]だからVmax = 100/10.5 = 9.5 [m/s]とすると

9.5 = 5.0exp(a)
→a = ln(9.5/5.0) = 0.64

になって、最終的に

V(x) = 5.0exp(0.64x)

となる。


これによると感覚的な90[%]のスピードは
V(0.9) = 5.0exp(0.64×0.9) = 8.9 [m/s]:100m加速走100/8.9 = 11.2 [s]

そのほか計算してみると、
V(0.8) = 8.3 [m/s] : 100m加速走 12.0 [s]
V(0.7) = 7.8 [m/s] : 100m加速走 12.8 [s]
V(0.6) = 7.3 [m/s] : 100m加速走 13.7 [s]
V(0.5) = 6.9 [m/s] : 100m加速走 14.5 [s]



うーん…、なんかイマイチ…。




違うような気がしてきた。
















こりゃ失敗だ。