先日、帰宅後、
「次の学園祭のダンスメンバーに選ばれたよ。
新しいメンバーにH君も入っているよ」
と、話していました。
「男子はひとり？」
と聞くと、
「うん、あとの8人は女子」
よく加入したなあ、H君。
「Tちゃんが、H君に、ダンスうまいから、オーディション参加しなよ。
と言ったら、参加して、選ばれたんだよ」
と話したところ、パートナーが、
「Tちゃん、演劇しているだけあって、きれいで華があるからなあ。
Tちゃんが好きかも」
と話していましたが、わが子は微妙な表情に。
父親は知りませんが、H君は、秋ぐらいからわが子にアプローチをしています。
代休に遊びに誘ったり、一緒に帰るなど、
まあ可愛いアプローチです。
はっきり告白をされたわけではないので、わが子は断りたくても、
断れない状況になっています。
迷惑とまでは思っていなくても、嬉しくはないらしいです。
わが子は、中3から約2年間ずっと化学担当のN先生が好きです。
40代半ばの既婚男性。
ご本人も承知され、時々わが子に話しかけられます。
その日の、わが子の喜びようは、
正に歓喜と言っていい状態です。
そう、好きな人がいるので、ほかの男子に一切興味がないのです。
H君にしろ、中学時代わが子にちょっかいをかけていたI君にしろ、
見た目も悪くはないし、話を聞く限り、性格だっていい。
それなのに、興味を持つことはない。
親から見れば、やはり同世代に目を向けたほうが、
学校行事も楽しめるし、思い出だってたくさん作れる。
学校に行くことも楽しいと思うのですよ。
でも、わが子は、
「好きでもない男子といても楽しくない」
と、バッサリ。
「友達でいいじゃない。別に楽しく話したり、
みんなと遊ぶのは断らないよ」
と話しています。
「好かれて嬉しくないの？」
「全然。ほかに目を向けてほしいぐらい」
と言うぐらい、全く興味がない。
逆に、なぜN先生に興味を持ち、好きになったのか？
元々クラス担任ですから、接する時間は多かった。
最初は、
「授業がわかりやすい。あの先生、私好きだなあ」
から始まりました。
わが子は、保育園のころから、好きな先生なんていなかったので、
はじめて好きだと言ったのは、N先生です。
単純に授業がわかりやすいぐらいの感覚だと思っていました。
懇談で先生に話したところ、
「僕、結婚しているのですよ。残念ですね」
と笑い話にされていました。
ところが、サマーバレンタインデーにプレゼントを渡すなど、
やや積極的な行動をとっていくことに。
この辺りから、先生として好きじゃないの？
に、疑問を持ち出しました。
クラスで男女間のいじめがあった時、
担任のN先生は、クラスの男子と1年間ずっと昼ご飯を食べていたそうです。
また、生徒面談も頻繁にあり、
いじめに対して真剣に取り組む先生に好感を持ったそうです。
私は、40代にしては外見がいいから、外見かと思っていました。
そうではなく、授業がわかりやすく、仕事に対し、
責任を持ち、真摯に取り組む姿をステキだと思ったそうです。
そこから、尊敬から恋愛の好きになっていたようです。
ですから、N先生の代わりはいない。いらない。
と言い出しました。
最初のころは、友達にもN先生が好きと言っていましたが、
既婚男性が好きなんておかしいと言われてからは、
友達にも言わず、人知れず片思いを満喫しています。
私にだけ、こそっと言います。
確かに実ることは一生ないですし、
親としては、複雑な思いもあります。
でも、一生のうち、この人でなければと言う恋愛は、
そんなにないことも知っています。
ですから、わが子が傷つかないよう、
勉強に励む形になればいいと思っています。