先日、わが子と勉強を一緒にしていた時、
「お母さんは、私ぐらいの時になりたかった職業って何?」
と聞かれました。
「高校の時?そうだなあ、あのころは、学芸員か司書か、国語教員だったなあ」
「やっぱり文系だ」
「そう、国語や社会が好きだったからね。あなたとは逆。
でも、就職したら、割と文系でも、薬剤師になりたいっていう人は多かったなあ」
「へえ、意外」
「多分なりたいっていうだけで、どうやったらなれるかまでは知らなかったと思うよ。
国公立の薬学部はかなり少ないし、おそらくあの当時でも、私立は結構お金がかかったと思うし」
「どうしてならなかったの?」
「あなたは理系だから知らないかもしれないけど、学芸員とか司書って、
なかなか正職員の募集がないんだよね。だから資格を取るだけで終わる人が多い」
「ううん、知っていたよ。地元の図書館の司書さんに聞いたことがある」
「ああ、そういえば、あなたが小学生の時、〇〇さん(司書さん)が聞かれたとか話していたな」
「あの頃は、興味はなかったけど、どうやってなれるかを知りたかったんだよね」
「なるほどね。正職員になれないようなものにお金は出せないって、両親に言われたんだよね。
※地元の司書は資格取得者の正職員か臨時で、司書専門ではない
臨時の場合、手取り10万円程度
私は高校も奨学金で卒業したし、大学も奨学金で行くつもりで、お金がないから、
夜間大学を探していた。
それを見ていた社会の先生が『やめなさい』って言われたんだよね」
「どうして?」
「その社会科の先生、早稲田卒業なんだけど、その当時女性は20代前半で結婚する時代だったこともあって、
大卒の女性は結婚が遠のく。借金をしていれば、なおさらだ。
自分は大学を奨学金で行ったけど、返し終わったのは、もう40代になってからだって言われたんだよね」
「そんなにかかるの?」
「どんな借り方をされたのかは知らない。でも、私立だから大変だったんじゃないかな」
「そうなんだ」
「それに、私が高校だった当時は、教員の採用試験は、コネが有効な時代で、
親が教員が有利と言われていたこともある。
親が退職して、子どもが横滑りするっていう感じ。
だから、親が教員や県職員じゃないと、なかなかすぐに本採用にはなれなかった」
「そうなんだ」
「だから、そのころの名残で、今でも、〇〇さんのところは、お父さんが先生なのに、
どうして本採用にならないのかしら?って、近所の人が話していた」
「それって平等じゃないね」
「平成になってからの知事が改革して、コネは一切認めないってなった。
このコネ採用の関係で、若者が県外に流出した影響もある。
実際、お母さんが高校に勤務していた時、知っている子が教育実習に来ていたんだよね。
でも、僕はコネがないから他県で採用試験受けますって言っていたしね」
「結構有名な話なんだ!」
「そう。今考えれば、おかしな話だよね」
「お母さんは、私に自分の夢をかなえてほしい?」
「そうだな。そういう気持ちはないわけじゃないかな」
「私は、それは間違っていると思うよ。
自分の夢を子どもに託すんじゃなくて、子どものなりたいことを応援する。
自分がなりたいものに挑戦できなかったら、きっと後悔すると思うな」
「そうだね」
と言う話になりました。
私のなりたかった職業は文系、わが子は理系なので、まず進路が違います。
高校になり、今までとは違い、少しずつ親に自分の考えを、
きちんと話すようになったことに成長を感じました。
ただ狭き門の世界です。ここから頑張っていってほしいですね。
「お母さんは、私ぐらいの時になりたかった職業って何?」
と聞かれました。
「高校の時?そうだなあ、あのころは、学芸員か司書か、国語教員だったなあ」
「やっぱり文系だ」
「そう、国語や社会が好きだったからね。あなたとは逆。
でも、就職したら、割と文系でも、薬剤師になりたいっていう人は多かったなあ」
「へえ、意外」
「多分なりたいっていうだけで、どうやったらなれるかまでは知らなかったと思うよ。
国公立の薬学部はかなり少ないし、おそらくあの当時でも、私立は結構お金がかかったと思うし」
「どうしてならなかったの?」
「あなたは理系だから知らないかもしれないけど、学芸員とか司書って、
なかなか正職員の募集がないんだよね。だから資格を取るだけで終わる人が多い」
「ううん、知っていたよ。地元の図書館の司書さんに聞いたことがある」
「ああ、そういえば、あなたが小学生の時、〇〇さん(司書さん)が聞かれたとか話していたな」
「あの頃は、興味はなかったけど、どうやってなれるかを知りたかったんだよね」
「なるほどね。正職員になれないようなものにお金は出せないって、両親に言われたんだよね。
※地元の司書は資格取得者の正職員か臨時で、司書専門ではない
臨時の場合、手取り10万円程度
私は高校も奨学金で卒業したし、大学も奨学金で行くつもりで、お金がないから、
夜間大学を探していた。
それを見ていた社会の先生が『やめなさい』って言われたんだよね」
「どうして?」
「その社会科の先生、早稲田卒業なんだけど、その当時女性は20代前半で結婚する時代だったこともあって、
大卒の女性は結婚が遠のく。借金をしていれば、なおさらだ。
自分は大学を奨学金で行ったけど、返し終わったのは、もう40代になってからだって言われたんだよね」
「そんなにかかるの?」
「どんな借り方をされたのかは知らない。でも、私立だから大変だったんじゃないかな」
「そうなんだ」
「それに、私が高校だった当時は、教員の採用試験は、コネが有効な時代で、
親が教員が有利と言われていたこともある。
親が退職して、子どもが横滑りするっていう感じ。
だから、親が教員や県職員じゃないと、なかなかすぐに本採用にはなれなかった」
「そうなんだ」
「だから、そのころの名残で、今でも、〇〇さんのところは、お父さんが先生なのに、
どうして本採用にならないのかしら?って、近所の人が話していた」
「それって平等じゃないね」
「平成になってからの知事が改革して、コネは一切認めないってなった。
このコネ採用の関係で、若者が県外に流出した影響もある。
実際、お母さんが高校に勤務していた時、知っている子が教育実習に来ていたんだよね。
でも、僕はコネがないから他県で採用試験受けますって言っていたしね」
「結構有名な話なんだ!」
「そう。今考えれば、おかしな話だよね」
「お母さんは、私に自分の夢をかなえてほしい?」
「そうだな。そういう気持ちはないわけじゃないかな」
「私は、それは間違っていると思うよ。
自分の夢を子どもに託すんじゃなくて、子どものなりたいことを応援する。
自分がなりたいものに挑戦できなかったら、きっと後悔すると思うな」
「そうだね」
と言う話になりました。
私のなりたかった職業は文系、わが子は理系なので、まず進路が違います。
高校になり、今までとは違い、少しずつ親に自分の考えを、
きちんと話すようになったことに成長を感じました。
ただ狭き門の世界です。ここから頑張っていってほしいですね。