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Konemyのベル

『毎日を特別なものにする為』
その日の総括、思う事、省察……
ここは「のべる」場です。

美しくも穢らわしく、穢らわしくも美しい

2019年09月26日 21時23分26秒 | 日記
おはようございます。

珍しく時間が出来たので

映画を鑑賞して参りました。

ここ最近

倫理を気にした

商業映画ばかり観てたのでね。

少しは私好みのものを……。

と思いまして

『見えない目撃者』を。

主演は吉岡里帆。

R15指定の大変危険な映画となっております。

ネタバレは出来るだけしないように……。

感想を一言で述べるなら

「日本映画のくせに頑張った。」

ってところですかね。

残酷的描写に耐性がない人は

五分も劇場にいられません。

R15指定でも良く公開できたな

という感じです。

骨を断つ際、刃と奏でる協和音。

切断されて露わになる穴。

大きなスクリーンで映し出された数々の残酷なシーン。

変に隠さず、スッキリするものがありましたね。

原作は韓国の映画『블라인드』(『ブラインド』)

日本版リメイクにあたり

・主人公の失明前の肩書き

・事件への巻き込まれ方

・事件の被害者たちの年齢層

・犯人の職業

・重要人物他の結末

・犯人vs主人公の結末

などなど、変更になっているそうですが

大枠はあまり変わらないかと。

まぁ、お隣だと通用する事情が

こちらでは通用しない・不自然ゆえの改変かなと。

私が思うに

・若者とその親が抱える闇

・権力組織に対する不信感

・日本国民の他者への無関心

の要素が原作からの変更で加えられているかと。

要は現代日本が抱える闇ってやつですね。

皆さんが自覚している事です。

作品の話はこの辺にして。

文学・フィクションの世界から脱すると

常に喪失感に襲われる。

非現実的な世界はもちろん

現実味を帯びたものだったとしても。

今回で言えば

私の隣に死者はいない。

身近な山に死体は転がっていない。

血の池なんぞ見た事がない。

しかし

要素となる人は

私が生きる世界に恐ろしく多くある。

誰かを殺せばそこに死体が出来上がる。

それを捨てれば死体ある山の完成だ。

殺し方によっては辺り一面、血の海と化す。

隣にはなくとも

その隣にあるかも知れない。

現実には確かに存在する。

そして思うのだ。

私は運が良い。

汚れた部分を知らない

一部の烏合でいられているのだから。

私の生きている世界の本来の姿は

美しくも穢らわしく、穢らわしくも美しい。

              それでは bye! Konemy