高橋貞夫著 カナリア書房 P90より引用
ISBN4-7782-0005 1300円+税
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36名刺という名の呪縛
今のサラリーマンは「名刺」で
生きているといっても過言ではな
い。ビジネスの場で名刺交換は当
たり前、「名刺交換会」なるもの
もある。そして、肩書きを見る。
名刺がなければ話にならないので
ある。(中略)
定年になると「名刺」がなくな
る。年賀状も少なくなる。何とも
「むなしい」と思うものであるが、
こう思う気持ちが「むなしい」と
最近思うようになった。(中略)
ある意味で名刺の肩書きの世界
は虚飾の世界である。でも世の中
はそれで動いているのだから、あ
る意味では「当たり前」なのかも
しれないが。偉そうなことを言え
る歳ではないが、「私は定年まで
大過なく務めました」も人生だし
失職し第二の仕事に取り組んでい
るのも人生。(中略)
一番怖いのは「エスカレーター」
に乗って満足している心である。
階段を一段ずつでも着実に上がる
人は気づきが早いと思うがいかが
だろう?
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▼私も名刺の処分には困った経験
があります。裏も印刷してあるの
でメモにも出来ないし。未だに部
屋の何処からか出てきたりします。
会社を辞めれば、次の朝から会社
に出なくてもいい訳で、朝の目覚
めもしばらくは自然に時間になれ
ば起きてしまう。そうだもう行か
なくてもいいのだ、と体が覚える
のに半月くらいはかかりましたか
ね。一番良かった点は在職中にブ
ログを開設させたことです。これ
が一日のリズムを無理なく自然に
作ってくれます。それにデジカメ
をこれも在職中に購入してあって
使い方も慣れていました。散歩の
途中に気になった花などを撮って
います。毎日の積み重ねが確実に
進歩しているのが分かって面白い。
しかしながら同じ趣味(カメラ)で
親しくして頂いていた大切な先輩
が二人も亡くなりました。私がい
ろいろ聞きたいときにはもういな
いという何だか寂しいことになり
ました。