【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

[きょうの国会]原子炉等規制法改正案、臨床研究法案が衆・委可決、衆参予算委証人喚問を議決

2017年03月17日 22時30分54秒 | 第193回通常国会(2017年1月から6月まで)学校法人森友・加計学園国会

【衆議院予算委員会 平成29年2017年3月17日(金)】

 予算の実施状況の調査として、学校法人森友学園に対する国有地売却問題で3月23日(木)の午後2時50分から、理事長の籠池氏を証人喚問することを決めました。

【参議院予算委員会 平成29年2017年3月17日(金)】

 審議中の平成29年度予算案の審議のため、森友学園の国有地売却問題で、3月23日(木)の午前10時から、籠池氏の証人喚問をすることを決めました。

【衆議院厚生労働委員会 平成29年2017年3月17日(金)】

 きょねんの5月20日(金)に趣旨説明されていた、「臨床研究法案」(190閣法56号)が議題になりました。

 審議の結果、全会一致で可決しました。これに先立ち、自公維から修正案が出され、案文中の「臨床研究法(平成28年法律 号)」となっていた部分の「28」を「29」に直す修正案が出ました。よって、全会一致で修正すべし、との審査結果になりました。

 法案は、製薬会社から臨床研究者への資金提供で、契約書をつくるなどの透明性を高めるのがねらい。

【衆議院環境委員会 平成29年2017年3月17日(金)】

 「原子炉等規制法などの改正案」(193閣法17号)が採決され、共反対、自公民維の賛成多数で可決しました。

 討論では、共産党が「事業者任せの部分が多い」「3本の束ね法案である」として批判しました。IAEAの勧告の国内実施の法案。付帯決議は太田和美さんが案文を朗読。与党期から原発関連はいつも太田和美さんが登場する印象で、ご本人に強い思いがあるのでしょうか。

 午前中は参考人質疑があり、原発技術者の人が様々な経緯をたどりながら、「群盲、象をなでるで、原子力の全体像を把握している人が、どの立場にもいなかったのではないか」と語りました。本来は参考人質疑をした当日は採決しない風習ですが、前向きな改正議論だったため、採決まで行ったようです。

【衆議院外務委員会 平成29年2017年3月17日(金)】

 「日米ACSAの承認案」(192条約2号)、「日豪ACSAの承認案」(193条約1号)、「日英ACSAの承認案」(193条約2号)

 本会議を除き、委員会での趣旨説明を入れると、合計で、外務委での条約審査は2日目になります

  3部構成で、外相との質疑、外相・防衛相との質疑、首相・外相・防衛相との質疑がありました。きょうは採決せず、次回の日程も未定のまま散会しました。

 外相との質疑では、自民党の鈴木隼人さんが登場。義父のセガ・サミーホールデンングス総帥の里見治さんは、きょねん最終日曜日に中央競馬の有馬記念で一着になり、同月はIR法成立とともに、ギャンブル界の帝王として最高の年越しとなりました。二十数年前は新生党東京都連の有力支持者の一人でしたが、資産価値はその頃の百倍くらいにはなっているのでしょうか。

 それはさておき、鈴木さんは、外務政務官とのやりとりで、「平和安全法制によって地域が広がったが、サブスタンスとして何ら新しい内容はない」とし、旧来の「周辺」を「地球規模」に広げただけであるとのとらえ方を示しました。外務省は我が国有事である武力攻撃事態で、英国の支援を受けられる可能性を示唆。外務省は防衛省が国会に提出している法案が成立すると、海外での人質救出、海賊対策、機雷など除去、情報収集などで、日英の相互提供が可能になることも明らかにしました。

 公明党の岡本三成さんの質疑は注目すべき点がありました。岡本さんは、2015年5月の衆議院本会議で、日米ガイドライン防衛協力の為の指針の審議で首相を絶賛しました。岡本さんはきょう「ACSAは戦争を回避して抑止力を高めるための条約だ、ということを岸田外相に確認したい」と語りました。岡本さんの人柄や人脈で笑顔で済まされてしまうでしょうが、2年前「抑止力が高まる」としていた自民党の説明ですが、それから2年間に北朝鮮はついにICBMを持つまでにいたりました。まったく抑止力が高まりもせず、日本の安全とは関係ない国に自衛官が派遣されようとしている。笑顔ではごまかせない業を、自民党及び公明党国会議員団はしでかしたのです。季節の移ろいのように、少しずつごまかし続ける公明党国会議員団ですが、いずれ業火に焼き尽くされるでしょう。首相の2015年売国演説の手筈をととのえた、ベイナー下院議長。自由と繫栄のアメリカ合衆国史上はじめて、下院議長引責辞任と同時に議員辞職にまで追い込まれました元議長となりましあ。そのベイナー元議長に、今月、旭日大綬章が贈られました。

 首相入り質疑の部分で、笠井亮さんは「公安調査庁は多額の税金を使い、破防法で共産党を調査してきたが、暴力革命は起きなかった」と語りました。

 首相入り質疑まで行きましたが、採決はまだ先のようです。

【衆議院文部科学委員会 平成29年2017年3月17日(金)】

 「給付型奨学金法案(独立行政法人日本学生支援機構法改正案)」(193閣法2号)は2日目。

 参考人質疑では、東大教授や児童養護施設から大学に通った人の話。「児童養護施設だと家賃支払いを気にして下宿を借りづらかったり、携帯電話一つ持つのも、アルバイトを始めてからになる」との話が出ました。午後は各委員の法案審査がありました。次回は22日(水)午後2時50分から委員会を開くことにして、散会しました。

【参議院議院運営委員会 平成29年2017年3月17日(金)】

 開かれました。

このエントリーの本文記事は以上です。
(C)2017年、宮崎信行。

[お知らせはじめ]

宮崎信行の今後の政治日程(有料版)を発行しています。

国会傍聴取材支援基金の創設とご協力のお願いをご一読ください。 

このブログは以下のウェブサイトを活用しエントリー(記事)を作成しています。

衆議院インターネット審議中継(衆議院TV)

参議院インターネット審議中継

国会会議録検索システム(国立国会図書館ウェブサイト)

衆議院議案(衆議院ウェブサイト

今国会情報(参議院ウェブサイト)

各省庁の国会提出法案(閣法、各府省庁リンク)

日本法令索引(国立国会図書館)

予算書・決算書データベース(財務省ウェブサイト)

インターネット版官報

[お知らせおわり]


来週23日(木)に籠池理事長、衆参両院の予算委員会で証人喚問

2017年03月16日 21時53分51秒 | 第193回通常国会(2017年1月から6月まで)学校法人森友・加計学園国会

民進国対委員長“23日に籠池理事長の証人喚問で一致”

  報道によると、二大政党国対委員長は、来週23日(木)に、学校法人森友学園の籠池理事長の証人喚問を、衆参両院の予算委員会で各々、開くことを決めました。


[きょうの国会]船田元さん、衆議院憲法審査会で「各党の方向性は(1)環境権(2)財政規律条項(3)部分的な緊急事態条項だ」

2017年03月16日 17時08分44秒 | 第193回通常国会(2017年1月から6月まで)学校法人森友・加計学園国会

【衆議院本会議 平成29年2017年3月16日(木)】

 まず、請暇の承諾がはかられ、志位和夫さん、笠井亮さんら共産党訪米等団の2017年3月22日(水)から4月1日(土)まで11日間が認められました。

 次に、「過疎地域自立促進特別措置法案」(193衆法5号)が全会一致で可決し、参議院に送られることになりました。

 「義務教育職員定数標準化法改正案」(193閣法14号)も全会一致で可決し、参へ。

 「雇用保険法改正案」(193閣法3号)は、採決の結果、起立多数で可決し、参へ。自民党、公明党、民進党、共産党、日本維新の会などが賛成しました。討論はありませんでした。

【衆議院憲法審査会 平成29年2017年3月16日(木)】

 とうとう動き出しました。

 元経済企画庁大臣で、内閣不信任案賛成にあたって大臣を辞任した歴史のプレイヤーである、自民党の船田元さんは「多くの党の方向性が一致していた点は(1)環境権など新しい権利(2)財政規律条項(3)緊急事態条項の一部だ」と説明しました。

 ところが、きょうの議題は、「緊急事態条項」で国会議員の任期の特例や、解散権の在り方ーーとなってしまいました。ここで、国会議員と言っていますが、実質的には衆議院議員のこと。参議院、内閣、裁判所がある中で、衆議院議員の任期を延長しようなどということは、人間として卑しく、最低だと考えます。憤慨しています。

【参議院外交防衛委員会 平成29年2017年3月16日(木)】

 衆から送付を受けたのは、外務委の「在外公館給与法案」と安保委の「駐留軍用地再編交付金特別措置法10年延長法案」です。

 このうち、参外防委ではまず、後者、「駐留軍用地再編交付金特別措置法10年延長法案」(193閣法18号)が議題となり、稲田防衛大臣が趣旨説明しました。

【参議院総務委員会 平成29年2017年3月16日(木)】

 「地方税法改正など平成29年度税制改正法案」(193閣法10号)と「地方交付税法改正案」(193閣法11号)。

 国税より先に、地方税が参では先に審議入りし、高市総務相の趣旨説明と、与党側のみの質疑があり、散会しました。

●参議院財政金融委員会は開かれず

 参議院財政金融委員会は開かれませんでした。予算委員会は大阪出張で、財務大臣は出席していませんが、財金委は開かれませんでした。

【衆議院災害対策に関する特別委員会 平成29年2017年3月16日(木)】

 「津波対策推進法延長案」(193衆法たぶん6号)が秋葉賢也委員長(宮城2区)から起草され、全会一致で可決しました。

 11月1日の津波防災の日の条項以外にも大事な条項であり、地方自治体の津波ハザードマップ作製に関する国の予算措置条項が、3月31日で切れることから延長することになりました。この法律の制定時、野党・自民党の赤沢亮正さん(鳥取2区)が提出直後なのに、「法案を成立させていれば、3・11で被害者が減った」と激しくアジテーションをして、菅直人首相を責め立てました。秋葉委員長は「発生時に迅速に行動すると津波の被害は相当防げる」とたんたんと説明。民進党を含む全会一致での熟議が成り立ちました。

【衆議院安全保障委員会 平成29年2017年3月16日(木)】

 国の安全保障に関する件。この委員会では長く6時間コースでした。今国会の安保委は、1法案処理済みで、今後も、現在外務委で審議中の条約の国内実施法案が付託される見通し。条約と法案が同時に出ている場合、外務委とアンブレラ方式で国内法案が審議される場合もあります。ただ、大臣と陸上自衛隊の情報管理に不信が高まっており、稲田大臣中心の審議となりました。

 前日夜に、NHKニュース7でスクープがあり、南スーダンPKO(撤収決定済み)での戦闘をめぐる日報について、統合幕僚監部から出た資料とは別に、陸上自衛隊にも紙資料の基となったパソコン上の資料があったのに、フリージャーナリストの情報開示請求後に、廃棄命令が出ていたとする内容。陸幕長は知らなかったとの旨をコメントしています。おそらく陸自の中での何らかの権力闘争から漏れた情報と考えられます。

 共産党の赤嶺政賢さんは、稲田大臣が参予算委の森友問題でも激しい追及を受けていることを念頭に、「この問題は安保委で審議すべき問題だ。民進党の後藤祐一筆頭理事もよろしくとりはからってほしい」としました。

 27年以上前の、衆参自民党単独過半数時代を知る、民進党の横路孝弘さんは歴史認識を問いました。横路さんが「戦前の日本軍や日本社会の間違いは何か」と聞くと、稲田防衛大臣は「軍部大臣現役武官制などで政治家が軍部をコントロールできなくなった」ことなどを上げました。

【衆議院科学技術・イノベーション推進特別委員会 平成29年2017年3月16日(木)】

 鶴保科技相の所信、石原宏高副大臣の予算説明を聞きました。

このエントリーの本文記事は以上です。
(C)2017年、宮崎信行。

[お知らせはじめ]

宮崎信行の今後の政治日程(有料版)を発行しています。

国会傍聴取材支援基金の創設とご協力のお願いをご一読ください。 

このブログは以下のウェブサイトを活用しエントリー(記事)を作成しています。

衆議院インターネット審議中継(衆議院TV)

参議院インターネット審議中継

国会会議録検索システム(国立国会図書館ウェブサイト)

衆議院議案(衆議院ウェブサイト

今国会情報(参議院ウェブサイト)

各省庁の国会提出法案(閣法、各府省庁リンク)

日本法令索引(国立国会図書館)

予算書・決算書データベース(財務省ウェブサイト)

インターネット版官報

[お知らせおわり] 


山本一太さんらが籠池理事長と面会、参議院予算委員会の委員視察団が学校法人森池学園を視察

2017年03月16日 14時29分50秒 | 第193回通常国会(2017年1月から6月まで)学校法人森友・加計学園国会

[画像]籠池理事長(中央)から話を聞く、山本一太参議院予算委員長(右)ら、2017年3月16日の読売テレビ・日本テレビ放送(ワンセグ)からスクリーンショット。

 参議院予算委員会の山本一太委員長(自民党)、福山哲郎野党筆頭理事(民進党)は平成29年2017年3月16日(木)、

 大阪府豊中市の、学校法人森友学園を委員視察団として訪問。

 籠池理事長と会い、話を聞きながら、国交省の補助金を受けた瑞穂の国記念小学院(認可申請取り下げ)を視察しています。

 このもようは、ワイドショーで生中継されています。

 会場には、おそらく日本会議について、賛成する人、反対する人が入り乱れた抗議活動がされており、騒然としているようです。



このエントリーの本文記事は以上です。
(C)2017年、宮崎信行。

[お知らせはじめ]

宮崎信行の今後の政治日程(有料版)を発行しています。

国会傍聴取材支援基金の創設とご協力のお願いをご一読ください。 

このブログは以下のウェブサイトを活用しエントリー(記事)を作成しています。

衆議院インターネット審議中継(衆議院TV)

参議院インターネット審議中継

国会会議録検索システム(国立国会図書館ウェブサイト)

衆議院議案(衆議院ウェブサイト

今国会情報(参議院ウェブサイト)

各省庁の国会提出法案(閣法、各府省庁リンク)

日本法令索引(国立国会図書館)

予算書・決算書データベース(財務省ウェブサイト)

インターネット版官報

[お知らせおわり]


[きょうの国会]日米英豪ACSA、給付型奨学金法案が審議入り 雇用保険法案と義務教育定数法案は可決、こめじるし法案がやや遅れだし野党ペース取り戻す

2017年03月15日 17時52分05秒 | 第193回通常国会(2017年1月から6月まで)学校法人森友・加計学園国会

【写真】3月中旬の財務省の日の丸、2016年、筆者・宮崎信行撮影。

【参議院予算委員会 平成29年2017年3月15日(水)】


 来週の3月21日(火)と3月22日(水)に委嘱審査をすることが決まりました。

 21日が特別委員会、22日が常任委員会。23日以降採決ということになりました。2月28日から参議院での審議になっていますが、昨年同様に、2016年体制に変わっても、参議院自民党はしっかり時間をとる、といったところのようです。

 平成29年度予算案の審議はきょうで、13日目、そのうち一般質疑はきょうで7日目となります。

 きのう、働き方改革で質問を早めの打ち切った、と紹介した、矢田稚子(矢田わか子)さんですが、はじめからきょうのトップバッターだったようです。分配だけを審議している民進党には珍しく、矢田さんは第四次産業革命を取り上げて、成長にも言及。世耕経産相は「委員がお勤めになっている会社(パナソニック)もそうだと思うが、日本は垂直分業が多い。平行分業でのイノベーションが必要だ」とし、「AIを学習させるディープラーニングだが、自動車の走行だけでも我が国の持っているデータは莫大だ」と成長性を示唆しました。これとは別に、最後の方で、無所属の薬師寺道代さんは、「日本の医療ビッグデータが、中国や米国に出回っているのではないか」と指摘しました。

 自由党の山本太郎さんは、水道法改正案(193閣法49号)を取り上げました。厚生労働省は、水道の運営を民間に開放した自治体でも、料金の上限と下限は条例で決めることになっている、と法案の条項を説明しました。どうやら、料金が安くなる、というメリットを利用者が得ることは無さそうです。

 けさの一面トップでも、稲田朋美防衛大臣が虚偽答弁で窮地と報じられました。昨夜の報道ステーションの後藤さんの解説では、弁護士だから咄嗟に否定したうえで後から落としどころを考えている、という習性があるというような解説を、官邸・与党関係者はしている、とのことで、納得しました。民進党の杉尾秀哉さんから「稲田さんのお父さんの椿原さんは、関西保守運動の中心的人物だった」と指摘し、「籠池さんとは家族ぐるみの付き合いだったのではないか」と問いました。稲田さんは「私たち夫婦は、籠池さんのご主人とも奥さんとも知り合いだが、家族ぐるみの付き合いではない」と語りました。

【衆議院厚生労働委員会 平成29年2017年3月15日(水)】

 「雇用保険法改正案」(193閣法3号)が採決され、共反対、自公民維賛成多数で、「可決すべし」と決まりました。法案は「4月1日施行」となっていますので、参でもスピード審査され、月内に成立すると思われます。討論では共産党が「束ね」と「日切れ」を批判しました。同感です。

 審査はきょうで4日目(趣旨説明だけの日を含む)でした。井坂信彦さんは「新卒採用の内定時に、労働条件を明示した書面を交付している会社はどれだけあるか?」と問いましたが、政府側は、新卒に分けた統計はないとしました。共産党の高橋千鶴子さんは、「読売新聞の記事を添付したが、経団連と連合がきのう、労働基準法36条にもとづく協定による裁量労働者の月額上限を100時間とすることで決着した」と今後提出される法案の前さばきをしました。もう、共産党議員が連合に言及しても何の違和感も無いところですが、高橋さんは全労連女性部の資料も入れた質疑をしました。日本維新の会の河野正美さんは医師・看護師の確保について質疑。要するに、雇用保険法改正案に関する質疑は尽くされたという雰囲気で、採決になりました。とりあえず、波静かなスタートとなりました。

【衆議院外務委員会 平成29年2017年3月15日(水)】

 重要広範議案となっている「日英ACSAの承認案」(192条約2号)「日豪ACSAの承認案」(193条約1号)「日英ACSAの承認案」(193条約2号)が審議入りしました。

 これに先立つ、一般質疑では、小熊慎司さんが「南スーダンPKOの撤収は評価したい」としました。答弁には、外務省大臣官房儀典長、防衛省・自衛隊統合幕僚監部総括官など、新しい役職の人も参加しました。

【衆議院文部科学委員会 平成29年2017年3月15日(水)】

 「義務教育職員標準法を改正して基礎定数を増やす法案」(193閣法14号)は前回質疑終局していました。採決の前に共産党が「賛成だが、職員の体制も見直すべきだ」とする修正案を提出。採決では、修正案は共のみ賛成で否決。政府原案は、共を含む全会一致で可決すべしと決まりました。この後、民進党の太田和美さんが附帯決議(案)を提出し、可決しました。

 同じく「4月1日施行」と書き込まれている、給付型奨学金の法案が審議入りしました。やや慌ただしい印象です。

 「独立行政法人日本学生支援機構法改正案」(193閣法2号)。松野博一文部科学大臣は「意欲と能力がある学生が経済的理由で進学をあきらめることがないよう、機構の目的や業務に、学資支援を追加する」ことが「法案の提案理由と概要の説明だ」と語りました。きょうは与党のみの質問で終わりました。もともと、大日本育英会という名前で始まっているようで、やはり、奨学金という光と、戦争という陰の気配はあるなあという感じもします。参考人質疑を17日(金)午前9時30分から開くことを決めました。

【衆議院財務金融委員会 平成29年2017年3月15日(水)】

 こめじるし法案は、関税とIMF出資の2本残っていますが、きょうは一般質疑。国有地問題に関する、集中審議となりました。第193回国会でおなじみの顔となった、佐川理財局長は「一億総活躍社会の実現のために、地方公共団体を通じて、学校法人に国有地を売却した」と、官邸への忠誠心を示しながら、答弁。参議院予算委員会との関係で、午前9時45分から午後3時40分までの7時間55分にわたり、休憩となりました。手続きの複雑さに野党も手を焼いている印象もありました。次回は21日(火)午前9時から。今国会もこめじるし法案は3月からはみ出しそうな気配。与党ペースだった国会が、じわりと、野党ペースになってきました。

このエントリーの本文記事は以上です。

(C)2017年、宮崎信行。

[お知らせはじめ]

宮崎信行の今後の政治日程(有料版)を発行しています。

国会傍聴取材支援基金の創設とご協力のお願いをご一読ください。 

このブログは以下のウェブサイトを活用しエントリー(記事)を作成しています。

衆議院インターネット審議中継(衆議院TV)

参議院インターネット審議中継

国会会議録検索システム(国立国会図書館ウェブサイト)

衆議院議案(衆議院ウェブサイト

今国会情報(参議院ウェブサイト)

各省庁の国会提出法案(閣法、各府省庁リンク)

日本法令索引(国立国会図書館)

予算書・決算書データベース(財務省ウェブサイト)

インターネット版官報

[お知らせおわり]


刑事訴訟法などの改正が必要と最高裁大法廷、「平成28年(あ)第442号」裁判で、令状なしの任意捜査での県警GPS取り付けは違法と判決

2017年03月15日 16時42分25秒 | 第201回通常国会(2020年1月から6月)「コロナ感染症」

[写真]最高裁判所=高架・左側、東京都千代田区隼町=、手前の民進党本部(同区永田町)前から、2015年、筆者・宮崎信行が撮影。

 最高裁判所大法廷は、平成29年2017年3月15日(水)午後3時、県警が捜査令状をとらずに、GPSを取り付けるのは違法だ、とする判決を出しました。

 昨年10月5日付の当ブログで、この動きを伝えましたが、最高裁は立法措置が必要だ、としました。

 この事件の事件番号は「平成28年(あ)第442号」。

 事件名は「窃盗、建造物侵入、傷害」です。

 判例は、いずれ、次のところで、検索して全文読めるようになると思います。最高裁判所判例データベース参照。

 窃盗で最高裁大法廷まで行くのは珍しいかもしれません。

 判例は、県警がGPSを捜査対象に取り付けるのは、裁判所が発行する捜査令状が必要だと、としたもの。さらに、立法措置が必要だとも、書き加えたようです。

 刑事訴訟法第197条は、捜査については、その目的を達するために必要な取り調べができるが、但し、強制の処分は、この法律に特別の定めがなければ、これ(捜査)をすることができない、としています。

 前が任意捜査、後ろが強制捜査になります。例えば、被疑者や関係者に任意で出頭を求めたり、鑑定を第三者に依頼することは任意捜査なので令状はいりません。通常逮捕したり、押収したり、勾留したりする場合は強制捜査ですので、令状が必要です。裁判の場でする証人尋問も強制捜査ですが、これは裁判所ですので令状は要りません。

 立法措置が必要だという意味ですが、刑事訴訟法には、電磁的記録の捜査に関するやり方が書き込まれていますので、解釈の仕方を整理するための項目が必要だ、という意味合いなのかと思います。

 最高裁判所発足以来、法曹内外から最も批判を浴びる長官となった、寺田逸郎長官ですが、来年1月9日に定年で、今年末に安倍首相が後任を選ぶことになります。民法再婚規定の見直しを促しすでに立法化した事件に続き、刑事訴訟法での改正も促したことで、寺田長官が批判をかわしながら後任の長官選びなど人事の主導権を維持し続ける考えも見え隠れするところです。

(C)2017年、宮崎信行。

[お知らせはじめ]

宮崎信行の今後の政治日程(版)を発行しています。

「国会傍聴取材支援基金」の創設とご協力のお願い 

このブログは以下のウェブサイトを活用しエントリー(記事)を作成しています。

衆議院インターネット審議中継(衆議院TV)

参議院インターネット審議中継

国会会議録検索システム(国立国会図書館ウェブサイト)

衆議院議案(衆議院ウェブサイト

今国会情報(参議院ウェブサイト)

各省庁の国会提出法案(閣法、各府省庁リンク)

日本法令索引(国立国会図書館)

予算書・決算書データベース(財務省ウェブサイト)

インターネット版官報

[お知らせおわり]

しました。総理官邸の人の出入りをチェックしながら、その現場で原稿を書いていたので、原稿の書き方は他社の記者さんから教わった、というエピソードを聞きました。

 山本さんは面白い人で、岡崎守恭政治部長との面談で「政局だけでなく、外務省をやって政治記者としての幅を広げたい」との趣旨のことを言ったら、本当に外務省クラブ配属になって、大あわてだったとか。そこから勉強を始めた数ヶ月後、頑張りが認められて、1997年夏の米国デンバーサミットに橋本龍太郎首相の同行記者として、日本経済新聞社を代表して、政府専用機に同乗しました。

 その後は、参議院クラブを1人で担当し、政局取材に戻りました。私が新党友愛などの衆院会派「民主友愛太陽国民連合(民友連)」を担当していたときは、参院側の動きを教えてもらいました。

 このとき、本来は私の担当ではない、参院公明党の大幹部に夜回りに行ってほしい、と頼まれ、ピンチヒッターを務めました。山本さんは平身低頭でしたが、私は参院公明党の幹部の自宅を訪れて、話を聞くチャンスが出来😐て良かったと思います。その1年後に自公連立政権ができたときは、「なるほどそういうことか」と思ったわけです。

 日経新聞政治部というと、何だかすごい組織のように思う方がいらっしゃるかもしれませんが、政治部長、デスク(次長)、論説委員兼編集委員、労組専従をのぞくと、21人という小所帯でした。

 総理官邸、国会、党本部、議員会館、議員宿舎、幹部議員の自宅、首相官邸スタッフの官舎・自宅のほか、政治部担当の役所(外務省、労働省、総理府、総務庁など)をハイヤーで飛び回っていました。毎月の所定外労働時間が200時間前後に上るという超絶な拘束時間の中で、僕はうつ病になり、長いトンネルに入りました。

 2007年7月まで自民党参院議員を務めた景山俊太郎さんがブログに書いてくださいました。

(引用はじめ)

景山俊太郎のはつらつブログ

日経新聞社敏腕記者 山本拓さんが永眠されました。 残念至極
http://kageyamashuntarou.cocolog-nifty.com/blog/2010/08/post-fb92.html


長い間お付き合いさせていただき、最も信頼しあっていた山本拓さんが亡くなりました。44歳という若さです。本当に残念です。私は彼に夢を抱いていました。いずれワシントン支局長になり日経の政治部の屋台骨をささえてほしいという願いでした。実現できず残念です。島根の遠くから彼に感謝し、深く哀悼の誠をささげます。子供さんのご成長を祈っています。

(引用おわり)

 景山さんは、竹下登・青木幹雄秘書グループの出身ですが、山本さんの葬儀には青木事務所出身者が複数名いらしたそうです。複数名いらしたというところに、山本さんの人望を感じます。

 なお、景山さんは「山本拓さん」と書いていますが、本名は「山本拓史」で、「山本拓」は愛称として定着していた、ということのようです。

 山本さんは、リハビリ中に、各社の記者仲間の会合に出て来て、なかなか自由にならない舌を一生懸命に回して、復帰の夢を語っておられたそうです。

 日経新聞社というのは、一度入社すると辞められないしかけが随所に施されており、同期入社では、私は記者として最初に脱出できました。私より先に広告局から脱出した同期は、祖父が総理経験者で、両親ともに国会議員です。私たちのように脱出が可能な境遇に生まれていなければ、私もこうして夏の暑さを感じ、蝉の鳴き声を聞いていられなかったかもしれません。

 かつて松下幸之助は社員にこう言いました。

 「『松下電器は何をつくっている会社ですか?』と聞かれたら、『人をつくっている会社です』と答えなさい」

 私は日経社員にこう言います。
 「『日本経済新聞社は何をつくっている会社ですか?』と聞かれたら、『人を壊している会社です』と答えなさい」

 民主党政権は国の出先機関の統廃合を進めていますが、労働基準監督署を都道府県に移管して欲しいと思います。すなわち、警視庁・道府県警察本部に統合してほしいと考えています。

 私は山本さんに、日経政治部の構造的な問題点を指摘したことがあり、そのとき、山本さんから「お願いだから俺を殴ってくれ」と言われたことがあります。もちろん、そのような振るまいはしていませんが、よく考えれば、山本先輩も自分と同じ労働者なのですから、文句を言う相手が違っていました。そして、山人生では、「二大政党デモクラシーの定着」という最大目標だけでなく、労働者を救い出す行動も、していかなければいけないと思います。

 喪主を務めたお父様は、「会社はあらゆる配慮をしてくれた」との趣旨のごあいさつをなさったとのことで、それを信じたいです。

 山本記者のご冥福と、お子様の健やかな成長を可能にする環境を、こころから恭(おかざき・もりやす) tags 石川一郎 日本経済新聞社常務 いしかわいちろう 日経もと政治部長  


[きょうの国会]参で予算委中断で稲田防衛相追い込まれる、衆では、米軍再編交付金法案が通過、雇用保険法改正案と原子炉規制法案は参考人も入れて質疑、過疎地域自立促進特別措置法案起草

2017年03月14日 19時32分25秒 | 第193回通常国会(2017年1月から6月まで)学校法人森友・加計学園国会

【参議院予算委員会 平成29年2017年3月14日】

 平成29年度予算案は12日目で、一般質疑は6日目(半日開催も1日にカウント)。

 委員会は1時間遅れ、審議も度々中断しました。理事である委員の質問内容や報道では、稲田朋美防衛大臣の前日の答弁の中で、学校法人森友学園の弁護士をつとめたとの指摘で、虚偽答弁が確実になったため、理事会に稲田大臣が呼ばれたようです。

 最近の予算委での審議ストップは珍しい所で、参議院自民党も稲田大臣に不信感を強めていく可能性もあります。

 審議では、民進党の舟山康江さんの問いに、稲田大臣は「裁判には、同じく弁護士である夫の代わりに出席したようだ。未だも記憶に無いが、答弁についてはお詫びして訂正します」と語りました。民進党の矢田稚子(矢田わか子)さんは、午後5時25分頃から登場し、「きょうは審議が遅くなっているので、私の問いは一問にしたい」と語り、午後5時37分頃に終了。各党から拍手を浴びました。働き方改革といったところです。あすも午前10時から。

【衆議院本会議 平成29年2017年3月14日(火)】

 「在外公館給与法改正案」(193閣法20号)が全会一致で可決し、参議院に送付されました。昨年の外務委附帯決議をうけて在外基本手当が大使級で月1万円ほど引き下げられたようです。

 「駐留軍等の再編の円滑な実施に関する特別措置法の10年延長法案」(193閣法18号)は共社など反対、自公民など賛成多数で可決し、参に送られました。

 この後、「日米物品役務相互流通協定(日米ACSA)」(192条約2号)、「日豪ACSA」(193条約1号)、「日英ACSA」(193条約2号)の、各々の、承認案が審議入りしました。

 岸田外相は「平和安全法制による改正自衛隊法にもとづき、積極的に国際の平和及び安全に寄与するために、それぞれの役割を果たすために、相互流通の決済手段を定めたものだ」と趣旨説明しました。

 代表質問では、自民党は熊田裕通さんが登壇。公明党の浜地雅一さんは「5党合意で緊急性の高いものに限られている」と強調しました。この、5党合意というものは、2015年9月の参議院平和安全法制に関する特別委員会で、附帯決議案を読み上げていた、参議院にしかない3会派と、自公の5党ということのようです。当時は、山口那津男さんまで「修正」という言葉を使っており、私は「修正なら衆に回付するはずで、正しい言葉を使うべきだ」と主張しました。附帯決議の5党合意ということですが、荒井広幸さんも、松田公太さんも、山田太郎さんも、今は国会におらず、5党合意などという訳の分からないことを言われても困ります。まあ、公明党の地方議員さんは、地元で5党合意などという言葉は使わないでほしいところです。

 私もテンションは上がらないのですが、それでも、戦争への道を下り続ける日本列車になんとか、歯止めだけはかけて、スピード感を落としていこうと考えています。

【衆議院総務委員会 平成29年2017年3月14日(火)】

 「過疎地域自立促進特別措置法案」(193衆法たぶん5号)が委員長から起草され、全会一致で可決しました。委員長は起草にあたって「昭和45年1970年の特別措置法以来3回延長しているが、2015年の国勢調査も反映して、所要の措置を現行法に講じる。過疎だけでなく、財政難も対象に加えることにして、財政力指数0・5を下回る自治体も新たに対象となる」という趣旨の説明をしました。

 意見を求めれた高市総務相が「内閣として立法に異存はない」とし、「各会派の努力に敬意を表し、今後も、過疎地域の自立を促して生きたい」としました。

【衆議院環境委員会 平成29年2017年3月14日(火)】

 「原子炉等規制法改正案」(193閣法17号)の審議は、2日目(趣旨説明だけの日を含む)。自民党の石川昭政さんは「IAEAのIRRSからの勧告を国内法にするものだ」としました。各党の質疑の後、3日後の金曜日午前9時から参考人質疑をすることが発表されました。参考人の名前もすべて発表されました。東大教授のせきむらさんのほか、元原発技術者のおぐらしろうさん、ら。原発事故から6年経って、様々な立場の知見をていねいに聞きながら、審査を進める余裕が出てきたというところでしょうか。平将明委員長の差配も見え隠れします。

【衆議院厚生労働委員会 平成29年2017年3月14日(火)】

 「雇用保険法改正案」(193閣法3号)は3日目。参考人質疑がありました。まず、5名が15分ずつ陳述。女性の働く環境も含めて、広い立場から意見があったようです。各党が質疑して、一巡して、散会しました。

このエントリーの本文記事は以上です。
(C)2017年、宮崎信行。

[お知らせはじめ]

宮崎信行の今後の政治日程(有料版)を発行しています。

国会傍聴取材支援基金の創設とご協力のお願いをご一読ください。 

このブログは以下のウェブサイトを活用しエントリー(記事)を作成しています。

衆議院インターネット審議中継(衆議院TV)

参議院インターネット審議中継

国会会議録検索システム(国立国会図書館ウェブサイト)

衆議院議案(衆議院ウェブサイト

今国会情報(参議院ウェブサイト)

各省庁の国会提出法案(閣法、各府省庁リンク)

日本法令索引(国立国会図書館)

予算書・決算書データベース(財務省ウェブサイト)

インターネット版官報

[お知らせおわり]


「積極的に国際の平和及び安全に寄与する決済手段を定めた」と岸田文雄外相、平和安全法制にもとづく改正自衛隊法の日米日豪日英ACSA審議始まる

2017年03月14日 19時04分20秒 | 第193回通常国会(2017年1月から6月まで)学校法人森友・加計学園国会

 「積極的に国際の平和及び安全に寄与するため、平和安全法制による改正自衛隊法の決済手段を定めた」(岸田文雄外相)が趣旨説明し、

 日米ACSA(192条約2号)、日豪ACSA(193条約1号)、日英ACSA(193条約2号)が、平成29年2017年3月14日(火)の衆議院本会議で審議入りしました。

 昨年来、パリ協定、TPPと、本会議で審議する条約が増えています。

 私は、現在の世界情勢は、人類史上でも有数の平和な状態にあると考えます。なぜかというと、南極大陸を除く陸地が、すべて国民国家(ネーション・ステート)になっているので、侵略戦争が起きないからだと考えます。

 積極的に平和と安全をつくりだす必要はないと考えます。専守防衛のために必要な日米、日豪は別として、なぜ、日英ACSAを結ぶ必要があるのか。

 きょうは、自民党、民進党、公明党、共産党が登壇して質疑しましたが、なかなか、議論のテンションは上がらないところです。この道はもう後戻りできませんが、なんとか、時間稼ぎと骨抜きをして、あらがっていきたいところです。

このエントリーの本文記事は以上です。

(C)2017年、宮崎信行。

[お知らせはじめ]

宮崎信行の今後の政治日程(有料版)を発行しています。

国会傍聴取材支援基金の創設とご協力のお願いをご一読ください。 

このブログは以下のウェブサイトを活用しエントリー(記事)を作成しています。

衆議院インターネット審議中継(衆議院TV)

参議院インターネット審議中継

国会会議録検索システム(国立国会図書館ウェブサイト)

衆議院議案(衆議院ウェブサイト

今国会情報(参議院ウェブサイト)

各省庁の国会提出法案(閣法、各府省庁リンク)

日本法令索引(国立国会図書館)

予算書・決算書データベース(財務省ウェブサイト)

インターネット版官報

[お知らせおわり]

 


第2次田中角栄ブームの盛りに出版された、田中真紀子「父と私」日刊工業新聞社は、人間・田中角栄の正史だ、田中真紀子さんが洋ブー(河野洋平)との縁談に横槍を入れたのは佐藤首相夫人

2017年03月14日 18時54分29秒 | 人物

[画像]田中真紀子著「父と私」の扉絵から。

 田中眞紀子(田中真紀子)さんが、「父と私」を出版されました。日刊工業新聞社、2017年3月6日発行。

 出版の理由について、「かねてから父に関する思いや出来事の数々は、胸に秘めたまますべて黄泉の国まで持ち去ろうとずっと心に決めていた」(2ページ)としながらも「今や世の中はかつてないほどの田中角栄ブームであり、全国の書店の棚には父に関する本や、雑誌があふれ、テレビ等のメディアでも関連事項が度々取り上げられている。そうしたなかには、揣摩臆測や伝聞、自己宣伝目的と見受けられるものもある」(同ページ、以下略)ことがきっかけだとしました。

 父・田中角栄の口癖は「お前には、世界中を見せてあげよう、それがお父さんの夢だ」であり、そのおかげで、バッキンガム宮殿でエリザベス女王にも会えたし、学生時代にニューヨークのタクシーで「ロックフェラー頭取の家まで」と行き先を告げて笑われた話などが載っています。

 田中角栄先生の長男は、田中正法(たなか・まさのり)さんで、名前の由来は、「仏教の正しい教法」という意味だそうです。1947年9月に、正法さんが満4歳で生涯を閉じた時、両親は「名前負けした」と悔やんだそうです。真紀子さんの名前は、訓読みすると「まさのりこ」になり、正法さんの命を継いでほしいとの意味が込められているそうです。

 真紀子さんは、家の近くの私立女子小学校(宮崎注・日本女子大学付属小学校のこと)ではなく、千代田区立富士見小学校に。男の子のようにたくましく鍛えたということだったようです。かつての九段衆議院議員宿舎(現存せず)に近い、この学校には、その後、田中角栄先生の一番弟子である羽田孜先生の長男、羽田雄一郎参議院議員も通いました。

 本では、女性参政権が認められた総選挙の後、「大沢君」という人に、「やーい、やーい女代議士!」といじめられ、帰宅後「女代議士とはどう意味?」と聞くと、お母さんに「近藤鶴代先生のような方だ」と教えられた、というやはり政治家一家育ちのリアルな話が満載です。

 父の初入閣では、岸信介首相(自民党総裁)から「田中君にはいろいろ無理を言って仕事をやってもらった。君を必ず入閣させる」と伝えられながらも、反故にされかかったものの、角栄さんは「自分は若いから大臣になれる」と意に介していなかったそうです。ところが、ここで、河野一郎さんが「角さん、一緒に来い」と言われ、河野さんが岸首相に「お前は若い政治家をさんざん利用しておきながら、閣外に外すきか。これでは有言不実行、不誠実の極み、信用ならん」と怒ったところ、入閣することになったとか。帰宅後、「おーい、モーニング、モーニング」と話す父に、母も「あら、モーニングはどこにしまったのかしら」とのんびりしていた39歳の郵政大臣のエピソードがこの後、詳しく書いてあります。

 その河野一郎さんの長男である河野洋平さん(洋ブー)と真紀子さんの縁談に、佐藤栄作首相の寛子夫人が横やりを入れたエピソードも。これは高級官僚との演壇を持ち込むことで、洋ブーと真紀子さんの縁談をやめさようとしたそうですが、真紀子さんは、首相夫人の勘違いだとしています。その後、真紀子さんの初入閣の時に、閣議で花押の書き方が分からず、隣の橋本龍太郎通産大臣に聞いたら、「そっちに聞けよ」と河野外相に聞け、と言われたとのこと。

 池田勇人首相は田中角栄さんと気が合い、国会内で、「お互い、家に石灯籠がある」との話になり、現職の池田首相が官邸から自宅に帰る途中に、公用車で、田中邸を訪れ、お母さんと真紀子さんの2人でひっしに対応。帰宅後の角栄さんに「首相は、自分の家の方が立派だと言っていた」と報告したら、なら見に行かないと、と角栄さんが翌日、池田私邸を訪れたとの話。その後、池田首相が亡くなった後、奥さんが、池田邸の一部をアパートにしたいとして、田中角栄さんが何も条件を付けずに、連帯保証人の判子を押す姿を、見ていた、といった話もありました。

 外にもいろいろあるんですが、私・宮崎信行は公職の経験がないわけで、当然、宮中に参内したことはありませんが、昨年来、宮中の夢を見ます。ことし、参内歴のある人に「たいしたことないよ」とは言われるのですが、やはり宮中の話は興味深いところです。天皇誕生日の午餐会は国会議員でも抽選だが、元日の午餐会は希望すれば行け、宮殿から豊明殿に移って食事会になった後のこと。自民党女性議員が「天皇陛下万歳」と叫び、皇族も含めてどよめいた。その翌年と翌々年は、男性の防衛大臣経験者が叫び、その翌年は、それとは別の自民党女性参議院議員が叫んだという話。

 木曜クラブからの創政会(経世会)の話は「時は大騒ぎをして、頭上を通り過ぎて行った」という章立てで書かれています。

 田中角栄事務所には3系統ありますが、そのうち「元新聞記者」のルートについては厳しく書かれてあります。しかし、佐藤昭(さとう・あき)さん・朝賀昭(あさか・あきら)さん系統については、とくに記述もなく、平日の昼の大臣室や事務所内の話は、朝賀昭さんの著書・講演は聞きごたえがあるのもうなづける、というのが私が見て取ったところです。

 ほかにもいろいろあります。ここで書いた記事は、やや、どちらが角栄さんで、どちらが真紀子さんか、分かりにくかったかもしれないので、ぜひ著書を直接読んでみてください。

 ただ、まあ、これはビシッという感じですが、次の2文は引用させていただきたい。

 「父のまわりには、お金儲け目的で利用する人がどれほど多いかということを実感した」「現在出回っている、いわゆる、田中角栄本もそのたぐいであろう」(199ページ)。

 「日刊工業新聞社をはじめ関係者の皆様に、心から厚く御礼申し上げたい」(305ページ)。

 このエントリー記事の本文は以上です。


[きょうの国会]森友学園の国有地買い戻しを明言、南スーダンPKO撤退は治安悪化が理由ではない

2017年03月13日 16時07分39秒 | 第193回通常国会(2017年1月から6月まで)学校法人森友・加計学園国会

【参議院予算委員会 平成29年2017年3月13日(月)】

 平成29年度予算案の審議は11日目。集中審議は2日目。先週月曜日の集中1回目のタイトルは「財政・内外の諸情勢について」 、きょうのタイトルは「社会保障・内外の諸情勢について」です。これで行くと、2回で終わりかなという印象があります。今週木曜日には、委員派遣として大阪・豊中市に行きます。

 先週末の金曜夕方、大きな2つのニュースがありました。

 学校法人森友学園の小学校開校認可申請取り下げでは、財務省理財局長が「国として土地取引の解消を申し出るよう、近畿財務局長に指示した」と答弁しました。民進党の小西洋之さんへの答弁。

 南スーダンPKOの撤退について、首相や防衛相は「施設整備の完了の為だ」とし、日報の「戦闘」で漏れ伝わった治安悪化ではなく、施設整備部隊の任務完了が理由であり、PKO5原則は現在でも守られているとの認識を示しました。

 民進党の小西洋之さんは「ありのままに語るべきだ」と先の大戦の「転進」のような言葉を使うべきでないと主張。小西さんが安倍さんに対して「日本国憲法で一番大切な価値は何か」と問うと、安倍さんが「かつて委員とは13条の解釈について議論したことがある」と語り、小西・安倍憲法クイズ問答を惹起させながらも、「改めてしない」と語り、小西さんの持ち時間もちょうど終わりました。

【衆議院 平成29年2017年3月13日(月)】

 ありませんでした。

 現在、閣法は「193閣法63号」まで提出されており、ここから先、一般法案・恒久法案国会となりそうです。ていねいな精査が必要。私も頑張ります。

このエントリーの本文記事は以上です。

(C)2017年、宮崎信行。

[お知らせはじめ]

宮崎信行の今後の政治日程(有料版)を発行しています。

「国会傍聴取材支援基金」の創設とご協力のお願い 

このブログは以下のウェブサイトを活用しエントリー(記事)を作成しています。

衆議院インターネット審議中継(衆議院TV)

参議院インターネット審議中継

国会会議録検索システム(国立国会図書館ウェブサイト)

衆議院議案(衆議院ウェブサイト

今国会情報(参議院ウェブサイト)

各省庁の国会提出法案(閣法、各府省庁リンク)

日本法令索引(国立国会図書館)

予算書・決算書データベース(財務省ウェブサイト)

インターネット版官報

[お知らせおわり]


1年前の記事、在外公館外務省職員の給与全面見直しを自民党・民進党が決議していたようです、きのう衆議院外務委員会で可決すべしとした法案では在外基本手当が引き下げられました。

2017年03月11日 19時30分52秒 | その他
 
在外公館外務省職員の給与全面見直しを自民党・民主党が決議 幼稚園手当引き上げに一部反対
[画像]在外公館外務省職員給与法改正案で答弁する、外務省の山崎和之官房長(昭和58年入省)、2016年3月11日、衆議院インターネット審議中継からスクリーンショット。 東日本大震災......
 

 


蓮舫民進党、志位共産党、政治を動かす、南スーダンPKO撤退、学校法人森友学園が小学校認可取り下げ

2017年03月10日 22時00分48秒 | 第193回通常国会(2017年1月から6月まで)学校法人森友・加計学園国会

 蓮舫民進党=きのう9日筆者撮影=と、志位共産党が政治を動かしました。

 平成29年2017年3月10日(金)の午後になって大きなニュースが入ってきました。

 「日報」と「戦闘」の定義で民進党・共産党が攻めた、南スーダンPKOの施設部隊派遣で、安倍首相はNSCを開き、5月の撤退を決定。

 「私学利権」と「国有地払い下げ」で、2月9日付朝日報道を受けて、民共が攻めた、学校法人森友学園の私立瑞穂の国記念小学校では、籠池理事長が、大阪府教育委員会に対する認可申請を取り下げ、4月の開校を断念しました。

 ともに、特定秘密保護法施行3年を経て、防衛省、財務省の情報隠ぺいが目立ちましたが、民共が国民に開かれた国会で情報を出させました。

 南スーダンは集団安全保障であり、集団的自衛権ではありませんが、平和安全法制による地球の裏側での積極的平和主義にブレーキがかかった格好。

 森友問題では、国有地は買い戻すことができるほか、4月入学を予定していた40生徒の家族ですが、別の学校での受け入れは十分可能でしょう。保育所問題とは深刻さはまったく違います。

 週明けには、月曜日に森友問題の参議院予算委員会集中審議、火曜日に日米豪英の弾薬融通協定が衆議院本会議で審議されます。第193回国会は残り会期が100日を切りましたので、法案審査と関係なく、予算の執行状況や法案提出前攻防で野党が勢いづくなどの局面が変化してきそうです。

 勝って兜の緒を締めよ。

森友学園、小学校の設置申請を取り下げ 理事長は退任へ

南スーダンPKO撤収、首相が表明「施設整備に区切り」

 このエントリー記事の本文は以上です。 


[きょうの国会]日切れ指定「米軍再編交付金10年延長法案」「在外公館給与法案」衆・委可決、泉健太元防災政務官が長坂康正新政務官を指導

2017年03月10日 18時00分45秒 | 第193回通常国会(2017年1月から6月まで)学校法人森友・加計学園国会

 衆・委員会では日切れ指定2法案が可決。参・本会議では税制改正のうち、地方税2法案が審議入り。予算審議から一般法案審査へと、国会は中盤戦を迎えました。

 午前8時の閣議では、条約の承認11本、法案11本が決定し、国会提出。同時に、務台俊介・内閣府政務官が今週初めて開いた政治資金パーティーで、「長靴業界が儲かった」と発言した件で辞任。後任に長坂康正政務官が就任しましたが、午前9時の衆・内閣委に居ない、と泉健太元政務官(民進党)が指摘し、あわててかけつけました。その後、参の災害対策、消費者、復興の特別委に出席し、あいさつ。なぜ、務台政務官が迅速の更迭されたかがよく分かりました。

【衆議院内閣委員会 平成29年2017年3月10日(金)】

 午前9時、もともとの予定通り質疑に立ったのは泉健太さん。民進党6期生で元内閣府大臣政務官。現在は衆議院議院運営委員会の野党側筆頭理事です。

 泉さんは「務台政務官が辞任したのはいいとして、なぜここに、長坂新政務官がいないのか。昨日までに、防災担当政務官の出席を登録して、質問通告をしている」としました。菅官房長官が「さきほど午前8時台に務台政務官が辞任し、長坂政務官が就任したが、両人ともここにいないのは事実だ」ととりなしました。ここで、午前9時8分頃から18分頃まで委員会が中断し、与野党理事が協議。与党側の平井理事が連絡をとったようでした。再開し、泉さんが官房長官に質疑した後、長坂新政務官が到着。落ち着いたようすで、「このたび政務官に就任しました。連絡が行き届いておらず、この場にいなかったことを謝罪する」としました。泉さんは「謝罪もあったのでそれでいい。政府、役所、国会の連係ミスだろう。私は防災担当政務官を経験したから、防災担当としてがんばってほしい」としました。松本純防災担当相も「連係不足があったようだ」と認めました。長坂さんは、2度目の登壇時には、「このたび内閣府大臣政務官に就任した長坂です。副大臣とともに大臣を支えますので、委員長、理事、委員の先生方にご指導いただきたい」という口上を交えており、役所か与党の先輩から短い時間で指示されたようでした。

 この後は一般質疑が続き、散会しました。

【参議院東日本大震災復興特別委員会 平成29年2017年3月10日(金)】

 まず、黙祷。続いて今村復興相が所信を述べました。長坂新政務官があいさつし、「岩手復興局を担当する」としました。会場は参議院第8委員会室で、おそらく長坂さんが入ったのは初めてだろうと思いますが、泰然自若としていました。委員派遣の報告があり、散会。

【参議院消費者問題に関する特別委員会 平成29年2017年3月10日(金)】

 冒頭に、長坂新政務官のあいさつがありました。続いて、松本消費者相が所信を述べました。

【参議院災害対策に関する特別委員会 平成29年2017年3月10日(金)】

 松本純防災相の所信表明があり、松本洋平副大臣が予算を説明しました。

 この後、長坂新政務官が登場し、あいさつしました。

 午前8時台に就任した長坂新政務官が衆内閣、参復興、消費者、災害対策各特別委員会にそのまま登場しました。

 ●長坂康正さんは、海部俊樹さんの後継者 長坂さんは愛知9区選出の2期生で、海部俊樹衆議院議員の後継者。海部さんというと、次のように、阪神淡路大震災の直後、責任政党・新進党党首として、発災翌日に現地視察したことが思い出されます。海部ネクスト首相の災害対策で政府を上回った姿勢を、現在は自民党とはいえ、貫いてほしいところです。

[画像]首相より先に阪神・淡路大震災の被災地を視察した、海部俊樹新進党党首、「新進」1995年1月25日(第4)号からキャプチャ、海部さんの左側は二階俊博さん、後列の左側1人目は小池百合子さん。

【衆議院安全保障委員会 平成29年2017年3月10日(金)】

 「軍用地再編交付金特別措置法を10年延長する改正案」(193閣法18号)が共社反対、自公民などの賛成多数で可決しました。

 採決に先立つ討論では共産党の赤嶺政賢さん(沖縄1区)が反対。質疑で社民党の照屋寛徳さんが「日米軍融合につながる」と反対の立場をとりました。

【衆議院外務委員会 平成29年2017年3月10日(金)】

 「在外公館職員給与法改正案」(193閣法20号)が全会一致で可決しました。

【衆議院文部科学委員会 平成29年2017年3月10日(金)】

 「義務教育職員定員標準法改正案」(193閣法14号)の質疑終局が宣言されました。次回は15日(水)午前8時半から。質疑終局だけして、採決しないのは、来週木曜日の本会議開催を確実にしたい国会対策なのかもしれません。

【衆議院環境委員会 平成29年2017年3月10日(金)】

 「原子炉等規制法改正案」(193閣法17号)が、山本公一環境大臣から趣旨説明されました。山本大臣によると、きょねん2016年のIAEA国際原子力機関の報告を受けて、(1)原子力施設への検査体制を強化する(2)放射性同位元素の管理を徹底する(3)審議会の規定を見直すーーのが内容。次回は14日(火)午前9時から質疑をすることになりました。

【衆議院厚生労働委員会 平成29年2017年3月10日(金)】

 「雇用保険法改正案」(193閣法3号)の質疑がありました。次回、14日(火)午前9時から、ふたたび質疑することにして、散会しました。

【衆議院経済産業委員会 平成29年2017年3月10日(金)】

 一般質疑のみ。次回は未定。

●参議院で、地方税法改正案が審議入り

【参議院本会議 平成29年2017年3月10日(金)】

 高市総務相が、平成29年度地方財政計画を報告。続いて、「地方税法改正案」(193閣法10号)と「地方交付税法改正案」(193閣法11号)が趣旨説明されました。この後、代表質問がありました。衆では税制改正法案は国税分と地方税分が同じ日に審議しましたが、参では2日に分けて開催しました。

●参議院予算委員会は、週明け月曜日に集中審議2日目開催へ

【参議院予算委員会 平成29年2017年3月10日(金)】

 平成29年度予算案の審議は10日目。そのうち、一般質疑は5日目(半日開催を含んだ延べ日数)となりました。

 審議の後、来週13日(月)午前8時55分から集中審議(2日目)を開くことにして、散会しました。

【条約公布】

 条約が2本公布されましたが、このうち、3年前に、議案番号「186条約11号」として両院承認された、「日本・サウジアラビア投資協定」は、平成29年3月10日条約4号として、公布されました。

このエントリーの本文記事は以上です。
(C)2017年、宮崎信行。

[お知らせはじめ]

宮崎信行の今後の政治日程(有料版)を発行しています。

「国会傍聴取材支援基金」の創設とご協力のお願い 

このブログは以下のウェブサイトを活用しエントリー(記事)を作成しています。

衆議院インターネット審議中継(衆議院TV)

参議院インターネット審議中継

国会会議録検索システム(国立国会図書館ウェブサイト)

衆議院議案(衆議院ウェブサイト

今国会情報(参議院ウェブサイト)

各省庁の国会提出法案(閣法、各府省庁リンク)

日本法令索引(国立国会図書館)

予算書・決算書データベース(財務省ウェブサイト)

インターネット版官報

[お知らせおわり]


特許など知的財産権を海外子会社に移す節税策を牽制へ、政府、来年2018年度の税制改正法案盛り込みを検討へ、

2017年03月10日 08時26分34秒 | 第196回通常国会(2018年1月召集)働き方 カジノ

 政府が、来年、2018年2月に提出する、「税制改正法案」に、パナマ文書でも話題になった、海外を使った節税策への対応を検討することになりました。

 具体的には、企業の特許などの知的財産権を、海外にある子会社に一時的に移すことで、大企業が節税をしているようです。日本国税庁も、海外に移す際にかぜいしているそうですが、その後に大ヒットイノベーション特許になる場合もあるので、5年後に再評価し、税率差をふまえて、追加の課税ができるようにする、というイメージのようです。

 OECD全体で、年30兆円の税収減をもたらしているとの試算もあるようで、馬鹿にならない金額です。

 2017年3月10日(金)付日経新聞が1面トップで報じました。

 仮に今年11月前後の政権政党が自民党だった場合は、11月に議論され、12月22日ごろに、政府税制改正大綱を閣議決定。来年2月に法案が提出されるはこびとなります。

このエントリーの本文記事は以上です。

(C)2017年、宮崎信行。

[お知らせはじめ]

宮崎信行の今後の政治日程(有料版)を発行しています。

「国会傍聴取材支援基金」の創設とご協力のお願い 

このブログは以下のウェブサイトを活用しエントリー(記事)を作成しています。

衆議院インターネット審議中継(衆議院TV)

参議院インターネット審議中継

国会会議録検索システム(国立国会図書館ウェブサイト)

衆議院議案(衆議院ウェブサイト

今国会情報(参議院ウェブサイト)

各省庁の国会提出法案(閣法、各府省庁リンク)

日本法令索引(国立国会図書館)

予算書・決算書データベース(財務省ウェブサイト)

インターネット版官報

[お知らせおわり]


貨客混載の路線バスの規制緩和を検討、内閣府 重量350キロ超の場合は、今後、道路運送法の改正も

2017年03月10日 08時18分41秒 | 第196回通常国会(2018年1月召集)働き方 カジノ

 きのう、平成29年2017年3月9日(木)の内閣府規制改革会議では、貨客混載の路線バスの規制緩和について検討してくことが話し合われたようです。

 同会議のホームページには、このエントリーの投稿時点では、議事概要・配布資料・記者会見録は載っていませんが、10日付朝日では、

 深刻化する陸運業界の人手不足解消も兼ねて、荷物を積んだ路線バスで、現在「1台350キロ超の貨物を積む場合は、会社と国交省の管区運輸局が事前に、個別に協議する」とした道路運送法の規定を取り払う方向性での議論もされ、今年6月の答申に盛り込まれるかもしれません。

 陸運業界の人手不足は限界に近づきつつあり、ヤマト運輸は荷主に対する単価切り上げを求めるとともに、ドライバーの待遇改善を始めました。日本全体では路線バス業者が貨客混載を強化することで、全体の経費を節減しようという思惑もありそうです。経済産業省が第四次産業革命について自動運転に関する規制緩和を盛り込んだとりまとめをつくる動きもあり、陸運業界の官民挙げての生き残り策が関心を集めています。

 仮に改正法案や、あるいは、特区法案などが提出される場合は、平成29年2017年秋の臨時国会以降になると考えられます。

このエントリーの本文記事は以上です。
(C)2017年、宮崎信行。

[お知らせはじめ]

宮崎信行の今後の政治日程(有料版)を発行しています。

「国会傍聴取材支援基金」の創設とご協力のお願い 

このブログは以下のウェブサイトを活用しエントリー(記事)を作成しています。

衆議院インターネット審議中継(衆議院TV)

参議院インターネット審議中継

国会会議録検索システム(国立国会図書館ウェブサイト)

衆議院議案(衆議院ウェブサイト

今国会情報(参議院ウェブサイト)

各省庁の国会提出法案(閣法、各府省庁リンク)

日本法令索引(国立国会図書館)

予算書・決算書データベース(財務省ウェブサイト)

インターネット版官報

[お知らせおわり]