【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

2014年12月10日特定秘密保護法施行の政令が閣議決定を、菅官房長官が記者会見で発表せず 

2014年10月14日 10時15分14秒 | 第187臨時国会2014年地方創生国会

[画像]菅義偉・内閣官房長官、ニコニコ生放送からスクリーンショット。

 政府が平成26年2014年10月14日(火)の定例閣議で、

 「特定秘密保護法を2014年12月10日に施行する」とする政令を天皇陛下に公布するよう求める閣議決定をしたことを、

 午前9時52分から開いた、菅義偉内閣官房長官の記者会見で公表しませんでした。

 菅長官は、「閣議の概要について、お知らせします。一般案件17件を決定しました」としながらも、内容を語らず、首相の外遊について語りました。

 9時54分からの質疑応答で、TBS記者からの質問に答えて、閣議に先立つ、国家安全保障会議(NSC)の内容について聞かれました。ここで、冒頭のニコニコ生放送の中継スクリーンショットのように、菅長官は原稿を見つけられず、秘書官と思われる人物からペーパーを受け取りました。

 そのうえで、

 「特定秘密保護法の運用基準について整理をした」「隠蔽が無いようにする」「このことを今後とも徹底する」「国民の不安を払しょくしたい」と語りながら、

 12月10日施行だ、ということは、その後の質疑応答も含めて一度も情報発信せずに記者会見を終えました。

 今後の政治日程としては、11月30日(日)に国会が閉会。

 12月8日(月)の内閣府GDPに前後して消費税10%を閣議決定、10日(水)に特定秘密保護法施行、同月末までに、日米防衛協力のための指針(ガイドライン)の再改定終了という日程になります。

 菅さんの師匠である、梶山静六さんは、官房長官会見で、手元に資料の用意がない質問を受けた時に、秘書官からペーパーを受け取ることは無かったと思います。少なくとも、私が総理番非番で、官房長官会見に出ていた時に、ペーパーを受け取ったことは見た記憶がありません。そして、官房長官室に帰ってから、秘書官(内閣官房、大蔵省、外務省の3人)を烈火のごとく叱りつけたと言われています。 梶山さんは早く帰るし、金曜日には必ず地元に帰る(落選経験がある)、ので、秘書官は夕刻には帰宅する日も多かったようですが、官邸内ではそうとうの緊張感で仕事をしていました。そういう短時間でも、ピリピリした緊張感が、第2次安倍内閣にかけているのではないかとニコニコ生放送を見ながら感じました。



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