【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

「参議院選挙が非常に分かりづらい制度であることは間違いない」党首が認める、枝野幸男立憲代表「抜本的な改革」必要も「まずは参議院で」

2019年07月31日 20時11分28秒 | 第25回参院選(2019年7月)
[写真]枝野幸男・立憲民主党代表、2019年7月15日、東京・新宿で、筆者・宮崎信行撮影。

 参議院の選挙制度が複雑で分かりにくいことを、党首みずから認めました。

 参議院選挙で、自民党に次ぐ当選者を出した、立憲民主党の枝野幸男代表は、

 「たしかに有権者の方から見て、非常に分かりづらい制度なのは間違いない」と認め「抜本的な改革が必要だ」と語りました。

 枝野さんは、月例の記者会見を、きょう2019年7月31日国会内で開き、こう語りました。

 枝野さんは一例として、「衆議院の比例は政党名を書くのに、参議院の比例は、個人票を集めないと当選しないということを、かなり政治に関心のある人でも認識していないことがある」としました。

 参議院の比例代表は、非拘束名簿式といって、政党の名簿に載った候補者名を書いても、その政党の名前を書いても有効となります。どちらも有効な一票です。

 しかし、政党が獲得した議席のなかでの当選者は、その政党内で得票が高かった順に当選します。特定の一人を応援する人にとっては、その人の名前を書いてもらうよう働きかけないと当選にとどきません。

 枝野さんは「かといってどういう制度がいいかは軽々に言えない」としました。

 そのうえで、枝野さんは「参議院で議論してほしい」としました。

 参院選の投票率は51・7%と低く、3年前から投票できるようになった「18歳・19歳」の投票率も極めて低かったようです。

 私は合区、特定枠を生み出した参議院での選挙制度改革には絶望しており、参院選と県会議員選挙はもはや瀬戸際を越えて崖から落ちたと考えています。

 その一方、希望の光明もありました。

 れいわ新選組(代表・山本太郎前参議院議員)が2議席、NHKから国民を守る党(N国、代表・立花孝志参議院議員)が1議席をとり、ともに初挑戦でいきなり政党要件を満たしました。

 初めてできた「特定枠」を活用したれいわ。国会議員に比べて著しく仕事量が少ない、地方議員が、その議員報酬(期末手当などや議会から支給される出張旅費など含む)が国会議員の歳費(期末手当・文書通信交通滞在費)に比べて不当に高額であることを、うまく軍資金と運動員確保につなげたN国。

 こうした複雑な制度をよく勉強した、れいわとN国の合計3議員が当選しました。期待しています。

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