【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

いつの間にか審議復帰していた自民党のすごさ

2010年01月20日 01時04分50秒 | 第174常会(2010年1~6月)空転政治主導

[画像]自民党の大島理森幹事長=衆議院インターネット審議中継からキャプチャーして、一部トリミングさせてもらった画像です。

【衆議院本会議 2010-1-19 財務大臣の財政演説に対する各党代表質問】

 なかなか慌ただしく、また少しゆっくりしたいので、国会の方に気が回りません。ご容赦下さい。

 ところで、この通常国会でアレ?と思ったことがあります。

 自民党が審議復帰していることです2009年末の第173臨時国会では、衆議院財務金融委員会で、民主党側が職権で委員会を設定した(立てた)ことに反発して、自民党、公明党、みんなの党の野党3党は審議拒否しました。その後、公明党と「みん党」は審議復帰しましたが、自民党は一部の委員会を除き、審議拒否したまま、第173国会&2009年国会は終わりました。

 ところが、年が明け、第174通常国会が始まると、冒頭から自民党は出席しています。しかも、審議復帰の条件闘争として、「衆院予算委での集中審議」「党首討論(QT)」の開催を求めていたはずですが、QTの日程も決まっていないのに、自民党幹事長が代表質問に登壇しました。

 おそらく、このエントリーで私が指摘するまで、国会議員もマスコミも国民も、ほとんどこのことを疑問に思っていなかったでしょう。

 「忘却」は自民党が50年間、政権を持続させた最大の武器です。熱しやすく冷めやすい世論をうまく使って、しれっと審議復帰している。ここに自民党の手強さを感じます。

 第174通常国会は延長してもしなくても、必ず直後に第22回参院選を迎えます。

 民主党が闘う相手は自民党です

 「民主党vs検察」などという構図を作ってしまい、参院選で自民党に負けては元も子もありません。

 民主党議員はまだまだ二大政党というものを理解していないなあ、と失望しつつあります。危機管理(最悪の事態を想定してそこから逆算する)も出来ていない、情報収集(検察が「鹿島」を捜査した意味合いが分かっていない)も出来ていない。

 このままでは、参院選は自民党が勝つでしょう。

 仮に検察と闘いたいならば、「国会vs検察」という構図で、超党派議員で闘えばいいでしょう。

 「民主党が検察に負ける」か「民主党が検察に勝って自民党に負ける」のか。

 私は、今のままでは、そのいずれかだと思います。



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