恋、ときどき晴れ

主に『吉祥寺恋色デイズ』の茶倉譲二の妄想小説

話数が多くなった小説は順次、インデックスにまとめてます。

焦がれる日々

2015-02-16 08:18:22 | ハル君ルートで茶倉譲二

今日はお客さんも早めにひけたので、いつもよりは早いが店じまいを始めた。


(今日も来なかったな…)


美緒と不倫の関係になってから、彼女が訪ねて来るのを心待ちにしている。

美緒がクロフネに来るのは月に二回程度、前回来てから10日は過ぎた…。


(そろそろ来てもいい頃なのに…)


そう考えて苦笑する。

美緒には「今度はおしゃべりしにおいで…」とか「こういうことはやめよう」とか偉そうなことをいいながら、本音では彼女を抱きたくてしょうがないんだから…。


(今度来たとき、「おしゃべりだけしに来た」って言われたらどうするんだ、俺)


美緒が愛しているのはハルなんだから…、俺の出る幕なんかないのにな…。

それでもいつか、俺のことを振り向いてくれる日が来るんじゃないかと小さな希望にすがってしまう。



だけど…。

美緒がクロフネに現れないのは、今彼女の心が落ち着いて平静だからだ。


(クロフネに…、俺の所に来る時は、美緒の心がバランスを欠いて苦しんでいる時なのだから、彼女が来ないということは、本当は喜ばしいことなんだ…。)


そう、言い聞かせながら、彼女が現れるのを願っている俺がいる。


いつか、彼女が心の平安を取り戻したら、ここへは来なくなる日が来るんだぞ…。


(そんなことわかってるさ! けど…。)



ああ、美緒の甘い唇に触れたい。


☆☆☆☆☆


終わったハルくんルートの譲二さんの話ですが、これはその番外編の小品です。

譲二さんて、いつもクロフネでみんなが来るのを待っているイメージ。

高校生編の時も、ヒロインたちが学校に行っている間はみんなの帰りを待っているだろうし…。

特に続編後にヒロインが大学を卒業して吉祥寺に帰ってくるまでは、みんなが時々帰ってくるのをクロフネで待っていたと思うんだよね。


そのクロフネで一人で待ってるシーンの話を書きたいなと思いつつ、まだまとまった話はできてません。

クロフネで待つ譲二さんの話、色々と書いてみたいな。



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