恋、ときどき晴れ

主に『吉祥寺恋色デイズ』の茶倉譲二の妄想小説

話数が多くなった小説は順次、インデックスにまとめてます。

近づいていく2人の距離~その6

2015-05-19 08:07:26 | アリサ

この話はハルルートの譲二さんの「それぞれの道」の7年間の空白期間を埋める話をと考えて書き始めたものです。
ところが、書いて行くうちにハルルートの譲二さんの話からは外れ、全く違う結末のお話になってしまいました。
それで、upしたものかどうか悩みました。

二次創作の二次創作だし…。
ヒロインは娼婦だし…。
譲二さんは壊れてるし…。
不快に思われる方もいるかもしれません。

でも、一時お話をかけなくなった時期に書けるものを書こうと書き始めたのがこの話で、そういう意味では私を助けてくれた話とも言える。
アクセス数が減ってるということは読む人も少ないわけで、ひっそりとupするのならいいかなと思い公開します。
性描写もそれなりにあるので、18禁にしようかとも思ったけど、そもそもネットではそれを確かめるすべもないし。
だから、こういう話はダメという人は避けてくださいね。

上にも書きましたが、ハルルートの譲二さんの話から派生した物語なので、読んでない方は『それは突然の告白から始まった…』から『それぞれの道~その1~その5』あたりまで読んでもらえると、どうして譲二さんが壊れているのか…とかが分かると思います。

 

 

☆☆☆☆☆

近づいていく2人の距離~その6


〈アリサ〉

お風呂に入った後、なんとなくジョージを待ちながら雑誌を読んでいるとロックが解除されて、ジョージが玄関に入ってくる音がした。


アリサ「おかえりなさい」


玄関に迎えに出るとジョージが座り込んでいる。


アリサ「ジョージ? 大丈夫?」

譲二「……」


ジョージの肩を揺するとジョージは私を見上げた。

目も顔も赤くなって、お酒臭い。

お酒の強いジョージがこんなになるなんて、どれだけ飲まされたんだろう?


アリサ「ちょっと待ってね」


あたしはピッチャーとグラスに水を汲むと玄関に引き返した。

ジョージはあたしの差し出したグラスの水を一気に飲み干したので、もう一度水をなみなみと注いだ。


2杯飲んだ後、「もういい」と言うのでグラスとピッチャーをとりあえず棚に置いた。


アリサ「ジョージ、立てる?」

譲二「うん…。ごめんね…」


手伝って立たせるとジョージはあたしを抱きしめてキスしてきた。

あたしはもがいたが、なおも深く口づけられる。

そして、パジャマの下から手を入れて胸を揉みしだかれた。

もう片方の手はお尻を触っている。

喘ぎそうになるのを必死で我慢して、ジョージのキスを逃れる。


アリサ「ジョージ…。こんなところでダメだよ…。寝室へいこう?」

譲二「ああ…俺の部屋で愛し合おう…」


適当に相づちを打ちながら、ジョージの寝室へ連れて行く。

ベッドにたどり着くとジョージはあたしもベッドに引きづり込んだ。


譲二「…アリサ…。俺と…ずっと一緒にいてくれ…」


ジョージに覆いかぶされて、あたしは動けない。


アリサ「うん…。ずっと一緒だよ…」

譲二「…嘘だ…。俺を捨てて出て行くんだろ…」

アリサ「そんなことないよ…。あたしジョージを捨てたりしない…」

(だって、あたしはジョージのことが大好きだもの…)

そう口にする勇気が持てない。


ジョージはあたしの胸に顔を埋めたまま、苦しそうにしゃべった。


譲二「俺よりアイツのことが好きなのは分かってる。俺じゃアイツの代わりになれないことも分かってる…」


え? どういうこと?


譲二「だけど…俺を置いていかないでくれ…。俺を一人にしないでくれ…」


最後は悲痛な声で呟いて、目をつぶってしまった。

軽い寝息が聞こえる。




これって…あたしのことを言ってるんじゃないよね…。

涙が…。

とめども無く涙が流れてくる。


ジョージが愛しているのはやっぱりあたしじゃないんだ…。


もがいて、なんとかジョージの下から逃れ出た。

ジョージを仰向けに寝かすと、込み上げる涙をすすりながら、ジョージのネクタイを外し、ベルトを緩めた。


あたしの力じゃ、パジャマに着替えさせるのは無理だよね…。

ま、いいや…。ワイシャツはどうせクリーニングにだすんだし。

背広とズボンだけ脱がせて寝かせてあげよう…。


そっとジョージの唇にキスをした。

一緒な部屋に暮らして、セックスだってここ数ヶ月あたしとしかしていないのに…。



ジョージの心の中からあのミオって女を追い出すことはできないんだろうか?


その7へつづく



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