陽動作戦ってやつだ。むかし支那の蒋介石率いる国民党が台湾に逃げるときに、目くらましで派手に西を目指した師団を囮にした。共産党の注意を囮に向け、本隊は潜水艦などで逆方向の台湾を目指す為だ。西を目指した隊は段希文将軍率いる国民党93師団が有名だ。彼らは生き延びて、タイ・ビルマ・ラオスの3国にまたがった、いわゆる黄金の三角地帯と呼ばれた山岳区域に辿り着き、ケシの栽培と麻薬の製造・卸売りを生業とした。そ . . . 本文を読む
新婚てのは、いつ頃までを言うのかちょっとわからないところがあって、それはタイに暮らしてタイ人が相手だったからかもしれない。 タイで暮らすと、あとになってイヴェントの時期を思い出す手懸かりが日本人にとっては少ないのだ。気を抜いていると、「あれは暑い季節だったよな」くらいしか思い出せず、でもそれは一年中言えることで、しかもその暑い季節は少なくとも、ここ数百年は続いている。 だから、この思い出は新婚の . . . 本文を読む
驚いたのは西暦1876年だ。この年に野口英世とパブロ・カザルス先生が生誕している。 うっそだぁ。と思ったが、間違いないようだ。野口英世のほうが先に生まれているような気がするのは、没年齢のせいかもしれない（じっさいに野口のほうが50日程先に生まれてはいるが、そんなの誤差の範疇だ）。野口は51歳没。カザルス先生は96歳。1973年まで生きていた。1973年なんて、ついこないだの事じゃないか。 187 . . . 本文を読む
水の道って、水道のことだね。水道も初段で黒帯だっけ。そんなものは聞いたことがないけれども。でも水道施設管理技士ってのならあって、最高位は１級だ。段や師範代はないみたいだ。 今どきの日本では水道が通ってるのはあたりまえになった。おれが子供の頃は手動式のポンプで、がっこんがっこんと汲み上げてた。北海道の田舎だからね。平均的な日本の歴史から10年は遅れていた。道を挟んで向こうは水道管が来ていて、水道が . . . 本文を読む
祖父の遺言で、寝言は寝て言うことを守り続けているのだが、なにぶん寝ている間のことなので、何を言っていたのかは不明だが、確かに寝言は言っていたそうだ。まえの同居人が教えてくれた。 とつぜん、はっきりと「カップ麺を、送りつける！」と宣言したらしい。あんまり明瞭に喋るものだから、「え？ カップ麺？ なにそれ？」と、まえの同居人は畳みかけて眠っているおれに訊いた。「そったらもん、決まってるべや」と綺麗な . . . 本文を読む
女性下着売り場に連れて行かれるのが、少し苦手だ。結婚まえからそうで、うちの奥さんが下着を買うときは、一緒に下着売り場にお供させられる。思えば、最初に女性下着売り場の入り口で、立ち入るのを躊躇していたら、手を引かれてしまい、そのまま従ったことで、次からも同じ流れになった。で、下着を選んでおれに見せながら「これ、どう思う？」などと意見を求める。そこで、「えーっ！ そんなエッチな感じの下着を選ぶんです . . . 本文を読む
いや御慶。御慶である。と、正月なので一応言ってみる。 年末の1年を振り返った重大ニュースで知ったんだが、安倍晋三が射殺されてたんだね、と言うくらいに浮世離れしていたら面白いんだが、さすがに知ってた。これが分水嶺だ。と言ってみたが、じつはぜんぜん分水嶺なんかじゃない。じゃあなぜ、そんなことを言い出したのかというと、分水嶺という言葉は知っているのに遣いどころのない言葉で、いち度遣ってみたかったのだ。 . . . 本文を読む
