昼食に行こうとしたところで、プンが来た。「午後から出かけて、そのまま戻らなくても良いでしょうか」と切り出した。「病院に行きたいので」「まったくもって可能です（ได้เลย）」おれは答えた。真面目なプンが早退だなんて、初めてのことだ。よっぽど具合が悪いんだろう。「どこか悪いのですか」「んー」言い難そうだ。「……アタマ、です」 よくある冗談だと思った。「それは、わたしのほ . . . 本文を読む
うちの奥さんがまだ婚約者だった頃、頻繁に朝早く、おれの事務所に来て中華粥や、豆乳と油炸鬼（パトンコー - ปาท่องโก๋）のセットなんかの朝食を気前よく持ってきてくれた。マクドナルドのハンバーガーを持ってきたこともいち度あって、その選択の基準がわからない。訊けば、じぶんと同じものをふたつ買っていただけのことだった。考えてみたら、朝食はいつもコーヒーとトーストみたいに決まったメニューで、それも . . . 本文を読む
