こっちゃんと映画をみまちょ♪

レビューと呼ぶほど中身なし。しかし中身が無いのも中身のウチよのぅ。・・・なんちって。

イン・ハー・シューズ (2005)

2005年11月21日 | いかすMovie

こっちゃんポイント ★★★★

鑑賞環境  映画館
上映時間 131分
製作国 アメリカ
公開情報 劇場公開 (FOX)
初公開年月 2005/11/12
ジャンル ドラマ/コメディ

弁護士のローズ(トニ・コレット)は、義理の母親に家を追い出された妹、マギー(キャメロン・ディアス)を仕方なく自宅に居候させるが、当のマギーは、仕事も決まらず勝手し放題。挙げ句、家を追い出されてしまう。行き場を失ったマギーは、亡くなったと聞かされていた祖母エマを頼りに、フロリダへ向かう。孫娘の突然の訪問に喜ぶのもつかの間、マギーの奔放さに辟易したエマは、彼女を老人たちの施設で働かせることに。そこでマギーは、新たな自分を発見していく・・・。(goo映画より抜粋)

 

キャメロン・ディアスの映画の中ではダントツに気持ちの良い映画ではあ~りませんか!

でも、あのペットホテルで過剰な量のシャンプー液をワンちゃんに浴びせかけ 泡だらけにしてしまう彼女を見たとき、「いかにも私生活でやってそう・・・」と思いってしまいました。ま、そんな意味も込めまして、彼女の魅力が良く出ていた映画ですね。

物語は姉ローズと妹マギーの幸せ探しストーリー。二人の姿が、全編に渡って対照的に描かれながら組み立てられています。その性格対比のコントラスト感が抜き出た感じでとても良いんですね。映画にはありがちな設定かとも思いますが、キャメロン・ディアスとトニ・コレット、二人のカラーによって実に良いトコに収まりました。

「靴のサイズ24.5cm、DNA、子供時代の悲しい思い出」それ意外に共通点などないというチグハグ姉妹。社会的には弁護士である姉ローズの方がまっとうだとも言えますが、非常に幸薄い感じ。スタイルにも自身は無く、綿のパンティを履く彼女。やっと出来た恋人を「こんな幸せは滅多にやってこない」と、ベッドでコッソリ写真におさめるホドのジミっぷりなのです。

一方、ルックスでは遥かに上を行く妹マギー。彼女「自慢はカ・ラ・ダ♪」というだけあり抜群のスタイル。しかし、無職、無資格、無収入という「三つのナッシング」を合わせ技でもつ女性だったりします。その上、妙に手癖が悪い。姉の買い揃えた靴を片っ端から勝手に履くわ、人のお金をくすね取るわ、挙句の果てには姉の○○までかすめ獲っちゃって・・・・。そういえば、ペットショップからワンちゃんまで持ち逃げしてましたね(笑)まぁ、逃げたのは結果的かもしれませんが。

とにかくこれだけ正反対な二人。姉妹と言えどもこんな二人が上手く行くのか?というのが一つの見どころだったりします。普通なら行くワケありませんネ。こっちゃんだってこんな妹だったらゴメンです。実際マギーは、とうとうキレてしまった姉に家を追い出されてしまうのでした。そしてその後、死んだものと思っていた祖母を訪ね、たどり着いたフロリダでの出来事が彼女を変えてゆきます。

優しいおばあちゃんと出会えたの喜びも一段落し、不本意ながら老人施設で働くことになってしまったマギーの心境が変化してゆく様子が良いんですね。彼女「難読症」だったんです。スラスラ字が読めない。ここに来る前に受けたMTVのオーディションもそのせいで落ちてしまってますから。しかしそんな彼女に「構わんよ。わたしは聞くのが遅い。」そう言って詩集を開かせる元教授の老人。確かにこのあたりからウルッ!と来てしまいます。

目の見えぬその老人が、たどたどしく文字を追うマギーの声に心を傾け聞き入る。見えないはずの彼の眼は、何か素敵なものを見つけたかのように嬉しそうに「空」を見つめます。このシーン良いですね。じ~んとくるんです。「Aクラス!君は頭が良い!」そう言われた時のマギーの嬉しそうな顔ときたら。話はココからが本番です。

30歳を目前にしながらも、自分に本当に合う靴が見つけられなかったマギー。そんな彼女を優しく取り囲む老い先残り少ない人たち。オールシーズン開放的な雰囲気のこの街で出会う様々な人たちが、彼女の心をゆっくり、ゆっくりと変えてゆくのです。その心境の描き方が実にスマートで無理がない。手探りで人生を歩いてゆくマギーの姿を演じるキャメロン・ディアスに今までの出演作に無い魅力を感じました。持って行きかたが上手いですね、この監督。

この映画で、更に良いのは姉役のトニ・コレット。さすが演技派という感じ!彼女を初めて意識したのは「シックス・センス」でハーレイ・ジョエル・オスメント君の母親役をやっているのを観た時でした。そのあまりに力強くて自然な演技に「役者だなあ」と感心したものです。この映画で彼女はアカデミー賞助演女優賞にノミネートされていますね。そんな彼女がこの映画でも魅せてくれます。キャメロンがこれだけ光ったのも、ある意味トニがそれだけ良かったからなんでしょうね~。この映画で彼女、益々好きになりました。

フロリダでの姉との再会。初めて知った母親の死の真相。そこであらためて知る姉ローズの思いやり。正反対に見えてもやはり姉妹です。深いところではちゃんと繋がっていましたね。昔のアルバムを眺める二人は本当に楽しそう。良かった、良かった。

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若かりし頃の祖母が履き、式を挙げたウェディングシューズ。その靴をまた母が履き、そして今、姉が履く。やがてこの靴をマギーが履く日もいつかきっと来るのでしょう。

どちらかと言えば女性向の映画のようですが、男が観ても十分心地良い作品。ラストでのマギーの姉へ向けての『最高のプレゼント』にまたまたウルッときちゃいます。

かかとの高いハイヒールが履ける女性がちょっと羨ましくなる映画です。

《2006.08.03記事一部改訂

 

【作品】イン・ハー・シューズ

 

イン・ハー・シューズ

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トニ・コレットが実に良いです!