初期の福音弓 2014年8月制作

今から9年前ですね。

最初のころはこのように、弓毛を二つに分けて頭のところで縛っていたのです。約半年くらい。その後は今のように、チューブで巻いて一本にしてよりシンプルにしています。

竹は全く問題ないです。

馬毛が伸びて、ネジが一杯になってきていますね。

Mさん　長い間お使いいただきましてありがとうございます。

そういえば、今から4年ほど前、そろそろ、弓毛の張替えをしたいとお願いされたのですが、「まだまだ使えそうです」とほぉさんの意見もあり、弓毛を洗ってご返却したのです。

弓毛の傷みというのは、それこそ弾き方にもより弾く曲にもより、弾く時間の長さによっても、各弓それぞれ違います。

しかし、流石に9年も経つと、相当音の出も悪くなります。

毎日8時間も弾く、というようなヴァイオリンのプロの人たちですと、早ければ半年、まあ、1年くらいの人も多いですね。

およそ、1500時間から2000時間でしょうか。

それも、弓毛の質によって相当差が出るようです。

私やネオちゃんのように、毎日新しい馬毛の弓を弾いていると、今回のMさんの弓のように、音の出の悪くなったのはすぐ分かります。ただし福音弓に限りですが。

ところが、普通弓毛の傷みというのはほとんど気が付きません。

新しい弓毛に替えて初めて気が付くくらいです。

ヴァイオリンのように超絶技巧曲など弾いていると、いつもは出ていた音が出なくなった、音が細くなった、松脂をたくさんつけないと音が出にくくなったなど、かなり音に気を付けていないと、気が付かないかもしれません。

二胡の場合毎日1時間弾いて、2000時間というと5年半ですかね？

福音弓も作り始めて、9年経ったのです。

そろそろ、弓毛の張替え考えてみても良い方もたくさんいらっしゃるとおもいます。
また、弓毛の張替えキャンペーンやりますかね。

張り替えると分かります。音の出の気持ちよさ。

ましてや最近作ったり張り替えたりしている弓には、必ず光舜松脂「25」を塗布してお渡ししていますから。

工房光舜堂西野和宏＆ほぉ・ネオ