二胡工房 光舜堂

二胡を愛する全ての人へ

二胡は花梨!

2024-06-28 11:14:35 | 二胡の救急箱に書かなかったこと
これ花梨です。
花梨の二胡というと皆さんも多分最初の練習用?初心者用の楽器として弾いたことがある方が沢山いらっしゃると思います。
何だか随分安く売られていて、よく見ると皮がとんでもなく良くないところを使われていたりもします。
お陰で、鳴らない!あるいは鳴りすぎて煩い楽器!と思っていらっる方も多いと思います。
しかし、皮さえきちんと張れば花梨はとても良い楽器なのです。
なにしろよく響きます。そして音が明るい。
確かに、小葉紫檀に比べると音色の甘さが足りないと思う方もいらっしゃるかと思います。
でもそれ最初のころだけなのです。
先日、神戸の「あーるふぅ」さんでの調整会に、最初の二胡だけれどもう7年も弾いているという方の楽器を見せてもらいました。
この方研究熱心で、ありがたいことに「二胡の救急箱」を頼りに自分であちこち調整していたのです。
見事の調整でした!
私が何も手をかけることも無かったのです。
この楽器さすがに、弾きこんでいるだけあって良い音がしました。
多少皮が厚みが少ないのを弾きこみで育てたからでしょう、いかにもこれこそ二胡の音という気がしました。
花梨は捨てたものではないのです。
小葉紫檀と同じ仲間ですね。

確かに小葉紫檀は甘い音色を持っています、でもそのためには良い皮と良い棹が必要です。
この花梨見てください。
木の密度がとんでもなく高いのです。
これに最高の蛇皮を付けると、これこそ二胡の音という気がします。
これをできたら初心者の方に弾いてもらいたいのです。
そしたらいつまでも、何年も弾きこんだのに良い音がしないなどという事はないと思います。
二胡を作っていると、そもそも最初の二胡は花梨だったのではないかという気がします。
そのくらい二胡の形態とあっているようです。
今これを私が作っている楽器としては一番安い金額で販売しようと考えています。
なにしろ、今ではとんでもない高額、なんと!400万などという金額が付くものまであります。
円安ということもあり二胡がとても馬鹿馬鹿しい、馬鹿にするなよと言いたくなるような金額ものが増えている気がするのです。
なにしろ、もう私が二胡を作るのも先が見えてきていますから、あと5,6年??もう今年77歳ですからね。
そして、光舜堂の二胡の金額は、基本的に木の金額がベースになっています。
小葉紫檀などは、もう日本では手に入らないくらいな金額です、ベンツが4,5台買えます。
真黒はさらにないです、多分ネットを探しても殆ど手に入らないという材料になってしまいました。
その為でしょうか、ヴァイオリンの方達も最近では紫檀系の指板や顎当てなどに変わってきています。
寧ろなるという点では紫檀系の方が鳴りますから。そして音色も優しさがあります。
今私が作り始めているヴァイオリンも全て指板も顎当てもペグも全て小葉紫檀で作ろうとしています。(完成は?いつの事になるやら)
私が二胡を作っていたという記念として、そして初心者の方にも弾きやすくプロでも、大会場いっぱいに広がる音の通りというのは皆さんもご存知だと思います。
今二胡造りとして出来る限りの力を注いで、これからの二胡弾きさんに良い楽器を残せたらと考えているのです。
たぶん、8月までには発売を始めます。
30万円以内で福音弓と光舜松脂付きです。(ただし条件がいくつかあります)
また、はっきり決めたら、お知らせすると思いますが、とりあえずこの二台今週30日の富士の咲音会主催の二胡の調整会に持っていきます。
もし興味のある方は弾きに来てください。
工房光舜堂西野和宏&ほぉ・ネオ



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