駒の位置というのは弦楽器それぞれに違うものですね。
三味線や三線は、胴のかなり下のほうに置きます。
胡弓は、胴の上のほうに置きます。
馬頭琴も上のほうですね。胴の下から約三分の二くらいですかね。
ヴァイオリンは胴のほぼ真ん中でも少し下という感じでしょうか。
これらはみなそれぞれに理由がありますね。
基本的に弦楽器は、駒の近くを弾くと、音が強くなりますし、硬い音色に鳴ります。
また、早く弾くときなどは、駒に近いほうが弦の反応が早いです。
弦は、細く長いものですから、弦を止めている端に近いほうが、強く張られています。
真ん中に行くにしたがって、ゆるくなりますね。
ですから、弓や撥で弾くときには駒の近くで弾くほうが音の発音は良くなります。
緊張力がありますから。
ヴァイオリンなどもそれを利用して、良い音色で鳴らしたいときには、少し駒から離して弓を弾き、
強く早く弾くときには駒になるべく近くを弾くようにします。
では、二胡もそのようになるべく、駒の近くを弾くと発音も早く、強い音になるのか?
これなりますね。
理屈としてはなるはずなのです。
という事は、駒を上に上げなければいけません。
真ん中より上に上げると、音もよくなり発音もよくなり、早引きもしやすくなる、
はずなのです。
でも、これ、楽器によって相当な開きがあります。
失せに上げるといっても、3mmなのか10mmなのか??
これは皮の硬さによることが多いです。
長年弾き込んできた楽器は、皮が相当柔らかくなっています。
当然真ん中より10ミリくらい上のほうが少しは皮の緊張力があるはずです。
なぜこんなあいまいなことを言うかというと、
皮の張り方によって、弾き込んできたときの皮の緩さというのが相当違いがあるからです。
先日、二胡の救急箱を読んで
「あなたの言っていることで一つの間違いがある、それは駒は真ん中に置くのではなく、少し上に置くのが正しいのだ」
と言ってきた楽器屋さんがあります。
「ではやってみたのですか?」
「いいえ!うちの楽器は、先生に教わって皆そうしています」
「ではその駒下げてみてください」、、、、「ほらね、変わらないでしょ。5ミリぐらい上にやっても変わらないのです、ではもっと上に上げてみたらどうですか」、、、、「ね、音が小さくなっって来たし、音色が良くないでしょ」
などという会話がありました。
そこに置いてある楽器はみな新品で皮よく晴れているものが多いのでしょうね。
10mmくらい上に上げてもそれほどの変化もなく、むしろ音が少し小さくなった感じでした。
ところが光舜堂に来られるお客様の持っている楽器によっては、少し上のほうに上げたほうが発音がきれいに出るものもあるのです。
この楽器、15年くらい弾いているものだそうで、それもその方はプロですから。相当な弾き込みでもあり、
かなり良い張り方をした皮でもありました。
ぶよぶよと柔らかくなるのではなく、全体に柔らかくはあるのだけれど、真ん中を押してみると、全体に綺麗に沈みます。
この時には少し駒を上になっていました。
5mmくらいですかね。
その方もプロですからなんとなく皮の真ん中より上のほうがよくなると考えられていたのでしょうね。
そこで松富士の駒を付けて、見ますと今度は真ん中のほうがよくなったのです。
でも反対もあります。
これ28年前に買った楽器ですが、
この方は、反対に駒を下げていたのです。
真ん中よりたぶん8ミリくらいした。
「上に上げるのと違いますかね」という事でやって見せてもらうと、
確かに下のほうに置いた方が良い鳴りがしたのです。
この楽器を触らせてもらって、皮をあちこち押すと、駒を置いてあるところのほうが、真ん中よりも、少し上よりも、
皮を押した手指に感じる反応が固いのです。
また皆さんお持ちの二胡は、たぶん、3,4年たったとしても、まだ新しい皮なような気がします。
7,8年たってやっと、良い二胡の音色に鳴りましたね、というものが多いように感じます。
当然でしょうね、お仕事もお持ちで家庭の仕事もし、夜にまで弾けない、
あるいは住宅の環境で夜には弾けないし、その上いつも弱音機を付けておかなけばいけないとしたら。
皮は何時まで経ても新品同然ですね。
基本的に二胡の場合新しい時には、皮の鳴んなかが一番振動するはずなのです。
その後育ったなと思ったら、ご自身で駒の位置変えてみてください。
中国の音楽大学の学生さんのように、早弾きをしたい人は少し上に上げる方が良いかもしれません。
でもその早弾きに対応し、なおかつ音も大きくという事で、駒の位置は真ん中に、
そして千金の幅を通常よりは2ミリくらい緩めに、すると弦の緊張力が増し、そして駒の高さを10ミリくらいのものに変えると、
早引きが楽にできるというのが、
いま、流行り始めたようですが、音色は犠牲になるようです。
良く二胡の救急箱を読んでいろいろ試してみてください。
あなた好みの楽器になっていくかもしれません。
三味線や三線は、胴のかなり下のほうに置きます。
胡弓は、胴の上のほうに置きます。
馬頭琴も上のほうですね。胴の下から約三分の二くらいですかね。
ヴァイオリンは胴のほぼ真ん中でも少し下という感じでしょうか。
これらはみなそれぞれに理由がありますね。
基本的に弦楽器は、駒の近くを弾くと、音が強くなりますし、硬い音色に鳴ります。
また、早く弾くときなどは、駒に近いほうが弦の反応が早いです。
弦は、細く長いものですから、弦を止めている端に近いほうが、強く張られています。
真ん中に行くにしたがって、ゆるくなりますね。
ですから、弓や撥で弾くときには駒の近くで弾くほうが音の発音は良くなります。
緊張力がありますから。
ヴァイオリンなどもそれを利用して、良い音色で鳴らしたいときには、少し駒から離して弓を弾き、
強く早く弾くときには駒になるべく近くを弾くようにします。
では、二胡もそのようになるべく、駒の近くを弾くと発音も早く、強い音になるのか?
これなりますね。
理屈としてはなるはずなのです。
という事は、駒を上に上げなければいけません。
真ん中より上に上げると、音もよくなり発音もよくなり、早引きもしやすくなる、
はずなのです。
でも、これ、楽器によって相当な開きがあります。
失せに上げるといっても、3mmなのか10mmなのか??
これは皮の硬さによることが多いです。
長年弾き込んできた楽器は、皮が相当柔らかくなっています。
当然真ん中より10ミリくらい上のほうが少しは皮の緊張力があるはずです。
なぜこんなあいまいなことを言うかというと、
皮の張り方によって、弾き込んできたときの皮の緩さというのが相当違いがあるからです。
先日、二胡の救急箱を読んで
「あなたの言っていることで一つの間違いがある、それは駒は真ん中に置くのではなく、少し上に置くのが正しいのだ」
と言ってきた楽器屋さんがあります。
「ではやってみたのですか?」
「いいえ!うちの楽器は、先生に教わって皆そうしています」
「ではその駒下げてみてください」、、、、「ほらね、変わらないでしょ。5ミリぐらい上にやっても変わらないのです、ではもっと上に上げてみたらどうですか」、、、、「ね、音が小さくなっって来たし、音色が良くないでしょ」
などという会話がありました。
そこに置いてある楽器はみな新品で皮よく晴れているものが多いのでしょうね。
10mmくらい上に上げてもそれほどの変化もなく、むしろ音が少し小さくなった感じでした。
ところが光舜堂に来られるお客様の持っている楽器によっては、少し上のほうに上げたほうが発音がきれいに出るものもあるのです。
この楽器、15年くらい弾いているものだそうで、それもその方はプロですから。相当な弾き込みでもあり、
かなり良い張り方をした皮でもありました。
ぶよぶよと柔らかくなるのではなく、全体に柔らかくはあるのだけれど、真ん中を押してみると、全体に綺麗に沈みます。
この時には少し駒を上になっていました。
5mmくらいですかね。
その方もプロですからなんとなく皮の真ん中より上のほうがよくなると考えられていたのでしょうね。
そこで松富士の駒を付けて、見ますと今度は真ん中のほうがよくなったのです。
でも反対もあります。
これ28年前に買った楽器ですが、
この方は、反対に駒を下げていたのです。
真ん中よりたぶん8ミリくらいした。
「上に上げるのと違いますかね」という事でやって見せてもらうと、
確かに下のほうに置いた方が良い鳴りがしたのです。
この楽器を触らせてもらって、皮をあちこち押すと、駒を置いてあるところのほうが、真ん中よりも、少し上よりも、
皮を押した手指に感じる反応が固いのです。
また皆さんお持ちの二胡は、たぶん、3,4年たったとしても、まだ新しい皮なような気がします。
7,8年たってやっと、良い二胡の音色に鳴りましたね、というものが多いように感じます。
当然でしょうね、お仕事もお持ちで家庭の仕事もし、夜にまで弾けない、
あるいは住宅の環境で夜には弾けないし、その上いつも弱音機を付けておかなけばいけないとしたら。
皮は何時まで経ても新品同然ですね。
基本的に二胡の場合新しい時には、皮の鳴んなかが一番振動するはずなのです。
その後育ったなと思ったら、ご自身で駒の位置変えてみてください。
中国の音楽大学の学生さんのように、早弾きをしたい人は少し上に上げる方が良いかもしれません。
でもその早弾きに対応し、なおかつ音も大きくという事で、駒の位置は真ん中に、
そして千金の幅を通常よりは2ミリくらい緩めに、すると弦の緊張力が増し、そして駒の高さを10ミリくらいのものに変えると、
早引きが楽にできるというのが、
いま、流行り始めたようですが、音色は犠牲になるようです。
良く二胡の救急箱を読んでいろいろ試してみてください。
あなた好みの楽器になっていくかもしれません。